●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●                Chat R.P.G. における                「発言分析」と「考察」 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●                                     柳井政和 ver 0.01 2000.08.27 ver 0.02 2000.08.28 ver 0.03 2000.08.30 =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=--------- ■ ■■■本稿の目的 ■ =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------  本稿の目的は現在たのROBでプレイされている Chat R.P.G. の活性化を図り、プレ イ時間に対する満足感を向上し、Chat R.P.G. の進行を著しく向上することである。  本稿はそのためにいくつかの分析事例、考察を上げ、それらを元に目的を満たすための 方策を「発言ルール」としてまとめることにある。 =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=--------- ■ ■■■「発言頻度」に対する分析 ■ =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------  発言頻度の分析を「speak_frequency.xls」にまとめる。  この「発言頻度」より分かることは、以下の通りである。 ──────────────────────────────────────── ●「分間発言数(1分間における発言の数)」について ・Chat R.P.G.の「分間発言数」は、第2回の4.276回を頂点に第6回にかけ下落の一途を  辿っている。 ・第6回以降の「分間発言数」は、約2.5回である。 ●「分間発言数0〜10回グラフ」について ・「分間0回比率」〜「分間4回比率」(1分間の発言数の全体に対する割合)は、第1  回以降大幅に増加の一途を辿っている。 ・「分間5回比率」以上の発言数は、第1回以降それほど現象していない。 ●「分間発言数0〜2回グラフ」について ・「分間0回比率」〜「分間2回比率」の比率が第1回以降大幅に増加している。 ────────────────────────────────────────  また、プレイヤーの実感として、最近の Chat R.P.G. が開始直後の興奮を生まず、倦 怠感を持ってプレイされている。また、発言に対するレスが極めて遅くなっていると感じ ている。  分析は、これらのプレイヤーの実感を裏付けている。  これらの分析から、Chat R.P.G. を活性化するためには、以下の条件を満たすように改 善しなければならないことが分かる。 ・分間発言数を毎分平均4回以上に持っていかなければならない。 ・1分間の発言数が0〜2回の分を作らないようにする必要がある。 =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=--------- ■ ■■■発言パターン考察 ■ =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------  発言を全て閲覧した結果から言うと、プレイ開始から終了まで、プレイに無関係の発言 は極めて少なく、その発言の多くは、下記タイプに分類することができる。 ──────────────────────────────────────── ●「プレイヤー発言」 形態 発言方向 返答 独り言 自キャラ 不要 会話 他キャラ 要 質問 他キャラ 要 提案 他キャラ 要 返答 他キャラ 不要 行動宣言 マスター 要 ●「マスター発言」 形態 発言方向 返答 返答 プレイヤー 不要 状況説明 プレイヤー 不要 場面転換 プレイヤー 不要 判定要求 プレイヤー 要 行動要求 プレイヤー 要 ●「戦闘区切り」 ターン開始 先攻:プレイヤー > 敵 後攻:プレイヤー > 敵 先攻:敵 > プレイヤー 後攻:敵 > プレイヤー ────────────────────────────────────────  これらからのタイプの分析から分かることは、プレイヤー発言にしろマスター発言にし ろ返答の要・不要があることが分かる。また、返答が必要な場合、誰から返答を貰いたい かも重要な要素であるかが分かる。  実際にプレイしていて返答がない場合の多くは、この返答の「要・不要」の見落としで あることが多い。プレイヤーもマスターも、返答が必要な場合、誰に返答をもらいたいの か、返答が必要なのか否かを発言中に明示する必要がある。  ここでは、明示する方法を、 Chat R.P.G. 内のルールとして定めておく必要がある。 誰に返答をもらいたいか明示すれば、返答が必要だということは分かる。そのため下記方 法で表現することとする。 (表現方法) Sugar:これを発言内容としましょう>ワイアード |-1--|------------2------------|-3-|----4---| Wired:了解です。<皆さんはどうですか?>ALL |-5--|----6---|-7-|--------8--------|-9-|--10-| Ryut:私はOKです。< |-11-|------12----|-13-| [1]:発言者の表示 [2]:発言内容 [3]:「>」返答要求符号(返答を要求する記号) [4]:返答要求者(返答要求者として指定されたプレイヤーは回答する義務がある) [5]:発言者の表示 [6]:発言内容 [7]:「<」返答記号(誰かの返答要求に対する返答であることを示す記号) [8]:発言内容 [9]:「>」返答要求符号(返答を要求する記号) [10]:返答要求者(返答要求者として指定されたプレイヤーは回答する義務がある) [11]:発言者の表示 [12]:発言内容 [13]:「<」返答記号(誰かの返答要求に対する返答であることを示す記号)  また、会話の文と地の文を明確に区別するために、台詞には「」をつけるようにする。 ────────────────────────────────────────  また、返答を要求されたプレイヤーは、前記「発言頻度分析」で、毎分の発言数が4回 以上のとき、プレイヤーが Chat R.P.G. が活発であると感じる事実から考えて、15秒 以内にレスを返す必要がある。  15秒以内に返答を返さないことが多いプレイヤーは、Chat R.P.G. のプレイを遅らせ ているプレイヤーとして何らかの対策を施されなければならない。もしその理由がタイピ ング速度であるならば、タイピング速度の向上を図らねばならず、もしその理由が他の作 業と平行してプレイしていることならば、その作業を止める必要がある。 ────────────────────────────────────────  また、R.P.G. という形態から、マスターの要求される発言数は他のプレイヤーより多 くなる。そのためマスターは、予め用意できる可能な発言は、シナリオとしてテキストフ ァイルの形態で準備しておく義務がある。  マスターが予め用意しておく必要のある発言は下記の種類の発言になる。 ・状況説明 ・場面転換  また、マスターは必要に応じて下記発言の雛型を用意しておくことが推奨される。 ・判定要求 ────────────────────────────────────────  Chat R.P.G. のログを読みなおして感じることは、マスターからプレイヤーに対しての 行動要求が極めて少ないことである。マスターがプレイヤーに対して行動要求をおこなう ことは、プレイの進行を著しく早めることにつながる。  Chat R.P.G. では、マスターの発言の切れ目が分かりにくいことが多い。マスターは状 況説明や場面転換が終了した際に、そのことを宣言し、さらにプレイヤーに行動要求をお こなわなければならない。  また、マスターはプレイを円滑に進行させるために、その状況説明中に次の行動を誘導 するためのキーワードをいくつか埋め込んでおく必要がある。キーワードの埋め込みは、 アドリブでおこなうには無理がある。このためには、マスターは、その状況説明を事前に 用意しておく必要がある。  マスターは、プレイが行き詰まっていると感じた場合には、適宜行動要求をおこなう必 要がある。この行き詰まりとは、具体的には30秒以上の沈黙がおこなわれた場合である。 ────────────────────────────────────────  Chat R.P.G. の戦闘には注意すべき点が多い。その第一は Chat R.P.G. の戦闘は、オ フラインの戦闘よりひどく時間がかかるということである。マスターはこのことを考慮し、 Chat R.P.G. の特性にあったシナリオを組む必要がある。また、必要ならば戦闘をプログ ラミング化してその速度を速める必要がある。  現状の Chat R.P.G. では、戦闘回数は1シナリオ最大1回であると言える。  戦闘中はその進行を円滑にするために、戦闘の状況を区切って表示する必要がある。こ れは具体的にはターンの開始と先攻・後攻の表示になる。この区切りには以下の方法を用 いる。 >>>>>>>>>> ターン開始 <<<<<<<<<< ***** 先攻:プレイヤー > 敵 ***** ***** 後攻:敵 > プレイヤー ***** ***** 後攻:プレイヤー > 敵 ***** ***** 先攻:敵 > プレイヤー *****  これらは、テキストファイルより適宜コピーして使うか、顔文字ソフトなどを使いコピ ーして使えるようにしておく。 =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=--------- ■ ■■■プレイ時間の設定 ■ =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------  Chat R.P.G. を円滑におこなうためには、時間の使い方に対するルールを決めなければ ならない。各プレイヤーは、秒針の表示のできる時計をプレイ中見える所に用意してプレ イに臨まなければならない。 ──────────────────────────────────────── ●「プレイ時間の設定」  ゲームの開始前に、マスターは今回のシナリオが何時間のシナリオであるのかを宣言し なければならない。  マスターは、プレイ開始時間と終了時間を考慮して、その時間に見合うシナリオを予め 用意しておかなければならない。現状の Chat R.P.G. では、ゲーム開始が23:30で ある。翌日の活動も考慮すれば終了時間が3:00前後であることが望ましい。マスター は3〜4次間のシナリオを用意する必要がある。 ──────────────────────────────────────── ●「プレイ遅延の警告」  ゲーム中、マスターは、予定しているシナリオの進行に対してプレイヤーが遅れを見せ ている場合は、そのことをプレイヤーに告げなければならない。15分の遅れが出た時点 でマスターはプレイヤーにそのことを告げる必要がある。  マスターは、プレイヤーたちのプレイが遅れていることを自覚させ、プレイの進行を早 めるように促さなければならない。  マスターは、プレイヤーの発言があまりにも遅く、やる気が見られない場合は、そのプ レイヤーに警告を与え、その回の経験値報酬を無効にしてゲームを終了するなどの処置を とらなければならない。  また、このことによるプレイヤーの改善が見られない場合は、そのプレイヤーの参加を 禁止する等の処置をおこなう必要がある。 =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=--------- ■ ■■■発言の質 ■ =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------  Chat R.P.G. に参加するプレイヤーとマスターは、限られた時間の中でなるべく早くシ ナリオを進めるべく発言をおこなわなければならない。  発言の質は発言の早さ(量)に関係する。発言量が多いほど、シナリオの進行が早くな り、発言の質も高くなっている。