●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●                  Maiking of PBM                  SEEKの実例 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●                                     柳井政和 ver 0.01 2000.01.07 ver 0.02 2000.01.15 ver 0.03 2000.01.16 =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=--------- ■ ■■■目的の決定 ■ =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------  ここでは、実際に私が運営した「PBM」を元に、どんなことを考え運営していったの かを簡単にまとめていきたいと思います。 ────────────────────────────────────────  「SEEK」は、熊本のRPG団体NYNの定期会報と一緒に配送してもらいおこなっ ていた「PBM」です。  この「SEEK」を主催する際、一番大きな目的としたのは、NYN会員の交流を活性 化させることでした。 =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=--------- ■ ■■■目的達成のためのルール作り ■ =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------  そこで、「SEEK」のルールでは、「積極的に参加した人ほど、ゲーム上で有利にな る」というルールを採用しました。また、誰が積極的に参加しているのかを一目で分かる ように、それをゲームの評価として提示するようにしました。  この参加を促進し、評価を表すルールは、「名声ポイント」という名前でルールに盛り 込みました。 ────────────────────────────────────────  この「名声ポイント」には、「参加者」の名前と、そのキャラクターの名前を掲載する ことで、NYNでの話題の核となるようにという意図もありました。  そのため、レスでは、「名声ポイント」を稼いだ人を、積極的に誉めるという作業手順 も設けていました。  「SEEK」のルールは、全てこの「名声ポイント」を中心に構成しました。そのため に、キャラクターの能力制限、成長などは、ゲーム中ではあまり重要な扱いにしませんで した。 =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=--------- ■ ■■■運営方針の決定 ■ =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------  運営方針は、目的から自然と決定しました。 ・月1回、NYNの会報と共にNYN会員に届くようにする。 ・毎月のNYNで、会話を促進させる原動力となるようにする。  この2点が運営方針となりました。 ────────────────────────────────────────  このため、「参加者」のキャラクター情報を、ゲーム中非公開にすることに決定しまし た。これは、「参加者」各自が独自の秘密を持てるようにするためです。  ゲームの情報収集が、ゲーム内だけで終わらず、実際の「参加者」と会って会話をしな ければ、重要な情報が手に入らないような仕組みにしました。  このことにより、NYNでの会話を促進させるようにしました。 =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=--------- ■ ■■■運営のためのシステム開発 ■ =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------  運営をおこなうためには、いくつかの障害がありました。そのために、最適なシステム 開発が必須でした。 ────────────────────────────────────────  まず。郵便というメディアを使う都合上、紙の重量制限が発生します。  そのために、より文字数を盛り込める紙面のフォーマット作りをおこないました。この フォーマットは、ゲーム中に何度かの改良を加えました。この際、紙面が文字だらけにな らないように、なるべくイラストを盛り込もうと考え、紙面脇の帯、紙面中にカットをく わえるというシステムを採用しました。 ────────────────────────────────────────  また、この紙面フォーマットに伴って、文字数の制限が発生しました。そのために、 「SEEK」専用の文章の書き方、書式のシステムを開発しました。そのいくつかを以下 に示します。 ・状況描写を最低限にとどめる。 ・文章は断定形で書き、文字数を減らす。 ・表現にかかる文字数を極力減らして行数を稼ぐ。 ・1〜4文字程度で改行になる文章は、無理矢理文字数を減らす。 ・なるべく漢字で書く。 ・台詞と文章の間の改行をできるだけ減らす。 ・シーンの切り替わりは、横線で区切り、状況描写を省く。 ・名前の短いキャラクターを優先的に活躍させる。 など。 ────────────────────────────────────────  また、「参加者」からキャラクターを受け取ってから、文章を書き上げるまでの速度を 速めるためのシステムも事前に決定しておきました。 ・各キャラの行動は、何を書いてあろうが、一行(20文字以内)でまとめる。 ・キャラクターの登場フローを書いて、ストーリーの進行を決める。 ・まず、文章を一気に書き、文字数内におさまらない場合は、文字数の圧縮をする。 ・それでも、足りない場合は、シーンごとに(キャラクターごと)切り捨てて(没にして)  いく。 ・タブーに引っかかるキャラクターは、積極的に没にする。 など。 ────────────────────────────────────────  これらのシステムをあらかじめ決めておき、あとは、実際のプレーをしながら、「最適 化」していきました。 =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=--------- ■ ■■■運営 ■ =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=--------- ●第0回  第0回では、帝国と王国の対立。これだけの設定で、なるべく分かりやすくなるように 心がけました。  また、この頃は、文字数の制限もなかったので、フォントが少し大きかったです。 ──────────────────────────────────────── ●第1回  いよいよ本番です。「SEEK」の第1回では、早速この「PBM」のシステム的問題 点が続出しました。この問題点を、第2回に向け、「最適化」することが急務となりまし た。その問題点は、以下の通りです。 ・1回しか出てこないキャラクターへの対策。 ・活躍できそうもないキャラクターへの扱い。 ・タブーに抵触するキャラクターへの扱い。 ・死んだキャラクターの扱い。 など  これらの問題に対して、「主催者」の態度と方針を決定して、次回に臨むことにしまし た。 ──────────────────────────────────────── ●第2回  事実上のシステムが出来上がったのが第2回です。第2回までで、だいたい情報が集ま り、分析も終わり、今後の運営が読めたので、積極的にゲームを進めるようにしました。 この頃から、文章量が加速度的に増えています。  「主催者」的には、実質的な初回でした。第1回は様子見的な意味が非常に強かったで す。 ──────────────────────────────────────── ●第3回〜第5回  ゲームの維持と盛り上げに専念していました。 ──────────────────────────────────────── ●第6回  最終回に向けて、まとめにかかり始めました。 ──────────────────────────────────────── ●第7回  最終回の内容は既に頭の中では完成。第7回では、これまでの謎解きを中心に進めてい ました。 ──────────────────────────────────────── ●第8回  最終回。きちんと終わったのでホッと一息です。最終回は、第7回でほとんど謎解きを やっていたので、文字数も少なかったです。