● 2002.02.07(木)01 ウィーン分離派 1898-1918 展

 2月5日の火曜日に、 Bunkamura ザ・ミュージアム に、 ウィーン分離派 1898-1918 展 を見に行ってきました。

 前回、ザ・ミュージアムに行った際、展示物がよかったので、今回の展覧会も期待していました。

 期待通りよかったです。展覧会の内容は、1898~1918年にかけて開催されたウィーン分離派の展覧会で展示されていた美術品の展示です。

 言葉を変えて言うならば再録です(^^;

 このウィーン分離派の展覧会では、毎回テーマを設けておこなっており、絵や彫刻の展示だけに囚われず、工芸品や建築など多彩なジャンルの展示をおこなっています。テーマに沿った横断的な美術のコラボレーションなどもあり、非常に面白い試みが少なくありません。

 年に数回と精力的に展示会をおこなっていたらしく、1回で集めた人数が2万人以上だったりとかなり反響も大きかったようです。

 今回展示されていた作品も、非常に多種に及んでいました。普段は、自分のペースで作品を見たいので展覧会には1人で行くのですが、今回の内容だと複数人で見に行っても面白いだろうなあと感じました。

 様々なジャンルの作品があるので、美術に普段接していない方でも楽しめると思います。恋人がいる方は、デートに使ってもよいのではないかと思いました。まあ、ちょっと地味ですが。

 さて、以下目を引いた作品を上げて行きたいと思います。


● グスタフ・クリムト 「6月のアレゴリー」(1986年)

6月のアレゴリー
6月のアレゴリー

 チラシにも使われていた絵です。写真では分かり難いですが、左右の女性の表情が得も言われぬよい表情をしています。こんなによい微笑はなかなか見られません。実物を見ることをお勧めします。

 クリムトの絵と言うと、ちょっと怖い表情の女性を連想していた私にはかなり意外でした。思わず数分間見入ってしまいました。

● グスタフ・クリムト 「彫刻のアレゴリー」(1996年)

彫刻のアレゴリー
彫刻のアレゴリー

 女性の肢体がとても優しげで落ちついており、安らぎと充足感を与えてくれる絵でした。

 前述の 6月のアレゴリー と並んで展示してありました。クリムトと言うと、けばけばしいイメージが強かったのですが、この2枚でだいぶ印象が変わりました。

● オットー・ヴァーグナー 「シュタインホーフ教会構想図(主祭壇、正面概観図)」(1905年)

シュタインホーフ教会構想図(主祭壇、正面概観図)
シュタインホーフ教会構想図
(主祭壇、正面概観図)

 同趣旨の絵が3枚展示されていました。建築系の絵なのですが、色使いと線の美しさにとても引かれるものがありました。

● チャールズ・レニー・マッキントッシュ 「楕円形笠木のハイバック・チェア、アーガイル・ストリート・ティールーム」(1898年)

楕円形笠木のハイバック・チェア、アーガイル・ストリート・ティールーム
楕円形笠木のハイバック・チェア
アーガイル・ストリート・ティールーム

 初めてマッキントッシュの椅子(参考:shacho's data)の実物を見ました。座る位置が低く、ちょっと使いにくいかなと思いました。個人的には、生活用具は機能性が第一だと思っています。

● グスタフ・クリムト 「第1回分離派展ポスター(検閲前)」(1898年)

第1回分離派展ポスター(検閲前)
第1回分離派展ポスター(検閲前)

 今回の展覧会では、ポスターも多数展示されていました。その中から、これは第1回のクリムトの手によるポスターです。

 当局による検閲前と、検閲後のポスターが展示されていました。検閲前の物がよかったです。

 他にもポスターは多かったのですが、絵だけではなく、書体も非常に凝っていて楽しめました。

● エゴン・シーレ 「第49回分離派展ポスター」(1918年)

第49回分離派展ポスター
第49回分離派展ポスター

 かなりインパクトのあるポスターでした。ポスターを見るときは、ポスター単体だけではなく、背後の時代感も考えながら見ないと分からないことがよくあります。ですが、このポスターは時代に関係なくインパクトのあるポスターでした。

 絵自体は、先行する油彩の作品「友達/食卓の客」と、ほぼ同構図のものです。

 今回の展覧会は、サブタイトルが「クリムトからシーレまで」でした。そのため、エゴン・シーレの絵も多数展示されていました。

● ピエール・ピュヴィ・ド・シャヴァンウ 「聖ジュヌヴィエーヴの幼少期」(1875年)

聖ジュヌヴィエーヴの幼少期
聖ジュヌヴィエーヴの幼少期

 ともかく色がきれいでした。現代に通じる色彩感覚だと思いました。絵自体はそれほどだとは思わなかったのですが、ともかく色が秀逸でした。

● ジョヴァンニ・セガンティーニ 「水飲み場の牛」(1892年)

水飲み場の牛
水飲み場の牛

 夏の日差しが強烈に照りつけるような、激しい外向性を持った絵でした。

 もし部屋に飾るなら、部屋を選ぶなあと思いました。私の部屋には合いません。色彩の強い家具で構成された部屋には非常に合うと思いました。

● ジョヴァンニ・セガンティーニ 「生の天使」(1894~5年頃)

生の天使
生の天使

 水飲み場の牛 の作者と同じなのですが、到底同じには見えません。こちらは非常に暗く、沈んで行きそうな雰囲気の絵でした。髪への金の使い方(写真では分かりませんが)が、個人的には好きでした。

● フェルナン・クノップフ 「眠れるメデゥーサ」(1896年)

眠れるメデゥーサ
眠れるメデゥーサ

 とても目を引きました。どこかで見たような気がする絵でした。どこだろう。静かで落ちついた雰囲気なのですが、見ている方が落ちつかず不安になるような絵でした。

● ヤン・トーロップ 「宿命論」(1893年)

宿命論
宿命論

 かなり引き込まれる絵でした。何だか、ホラーマンガのキャラのような姿形の女性たちが、画面一帯に不安と焦燥を撒き散らしているように見えました。

 今回の絵の中では、3番目ぐらいに気に入った絵でした。

● マクシミリアン・リーベンヴァイン 「山越えのマリア」(1911年)

山越えのマリア
山越えのマリア

 宗教画も多数ありました。現代に近づくにつれ、宗教画の比率は減るものなのですが、今回の展覧会では、意外に多くの宗教画がありました。

 この絵は、私の非常に好みの絵柄です。こういった絵を、壁一面に並べてみたいなあと思うことが時々あります。

● エゴン・シーレ 「カール・グリューンヴァルトの肖像」(1917年)

カール・グリューンヴァルトの肖像
カール・グリューンヴァルトの肖像

 エゴン・シーレは、非常にパワーのある絵を描く画家です。いつか実物を見たいなと思っていたら、今回の展覧会で見ることができました。この絵も非常にパワーのある絵でした。

 写真からでは分かり難いのですが、絵はかなり大きな絵でした。上から見下ろしている構図にも関わらず、上からボトリと落ちてくるような、そんなはちきれそうな存在感を持った絵でした。


 今回の展覧会は当たりでした。もちろん図録も買いました。

 しかしこの図録、すこぶる重いのです。

 リュックサックの帯が肩に食い込むほどの重さでした。表紙がかなり分厚い厚紙で、さらにトレーシングペーパーがかかっていたりして非常に気合の入った作りなのですが、この重さには正直辟易しました。

 もう少し軽い作りにしてくれればよかったのになあと思いました。




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