●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●                  Maiking of PBM                   PBMとは ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●                                     柳井政和 ver 0.01 1999.12.28 ver 0.02 2000.01.07 ver 0.03 2000.01.15 =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=--------- ■ ■■■PBMという言葉 ■ =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------  「PBM」は、「Play by Mail」の略語です。意味は、郵便物によって遊ぶゲームとい った意味です。  手紙などによって情報(時にはゲームトークン/駒)を送りあうことによって進めてい く、ゲームの一手法です。  このゲーム進行の手法は特別に新しいわけでもありません。郵便でチェスや将棋の次の 一手を送りあうといった「PBM」は、昔からある方法の一つです。 ────────────────────────────────────────  さて、この「Maiking of PBM」で解説する「PBM」は、その中でも、RPGの発展に よって生じてきた、「手紙でおこなうRPG」です。それ以外につきましては、他の方の 文章に譲ることにいたします。  また、「mail」の概念を広くとり、郵便、E-mail、ファックス、ラジオなど、双方向に 情報を交換できるメディアを使用した「RPG」についても、本文章では視野に入れてい きたいと思います。 ────────────────────────────────────────  本文章開始に先立ちまして、以下のルールを決めたいと思います。  本文では、「PBM」の解説のために、用語を以下のように統一いたします。 ・通常「RPG」では「マスター」と呼ばれる人物のことを「主催者」と呼ぶことにしま  す。 ・また、「プレイヤー」とよばれる人物のことは「参加者」と呼ぶことにします。  以下の文章では、全てこの用語を使って説明していくことにします。 =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=--------- ■ ■■■PBMの遊び方 ■ =---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------=---------  「PBM」で遊ぶには、2種類の「遊び方」があります。それは、「主催者」として遊 ぶ「遊び方」と、「参加者」として遊ぶ「遊び方」です。 ──────────────────────────────────────── ●「参加者」として遊ぶ場合  「参加者」として遊ぶ場合、自分の利用できるメディアでおこなわれている「PBM」 を探すことからはじまります。  いくつかの「PBM」を見つけた後、その内容、期間、費用など、しかるべき情報を入 手し、自分が遊ぶのに最適だと思われる「PBM」を選択して参加することになります。 もちろん、複数の「PBM」に参加することもできます。 ────────────────────────────────────────  この際に、自分の目的に合った「PBM」を選ぶようにして下さい。自分が何をしたい のかまず考えて、そして「PBM」を選ぶのです。この目的選びは、ゲームの勝利条件の 設定に相当するものです。  目的が明確でなければ、「PBM」で勝利する(楽しむ)ことはできません。この点を 忘れずに、自分に最適な「PBM」を選ぶようにして下さい。  さて、「PBM」を選択したら、次はその「PBM」に参加することになります。この 段階に入れば、パンフレットや案内を見ながら、しかるべき手順で参加登録をおこないま す。不明な点は、「主催者」か、他の「参加者」に聞くと良いでしょう。 ──────────────────────────────────────── ●「主催者」として遊ぶ場合  「主催者」として遊ぶ場合は、いくつかの準備が必要になってきます。  まず、自分の利用できるメディアでどのようなゲームができるかを考えなければなりま せん。その際に用いるシステム、参加者の人数など、色々と考慮に入れる必要があります。  その際に参考になるように、簡単なチェック項目を以下にあげておきます。このチェッ ク項目は、「第2章 実際にPBMを作る」で再び登場することになります。 (取りあえず、自分が「主催者」になる予定がない方は、以下のチェック項目は、飛ばし て読んでも構わないでしょう) ──────────────────────────────────────── ・自分の利用できるメディアの特性を理解しているか? □ 一度に送ることのできる情報量はどのくらいか? □ 一度に送ることのできる人数はどのくらいか? □ 運営するにあたってかかる費用はどのくらいか? □ 運営するあたってどのくらいの労力と時間が必要になるか? ・自分のおこないたいゲームの内容を理解しているか? □ 参加者の人数はどのくらいにしたいか? □ ストーリー中心にするか、戦闘中心にするか? □ ゲームの世界観はどのようなものか? □ 参加者のキャラクターは、世界に対してどのくらいの影響力を持っているか? ・どのような参加者をターゲットにするか? □ 参加者の対象年齢はどのくらいか? □ 参加者の趣味や嗜好はどのようなものか? □ 参加者の経済状態、ゲームに割ける余暇時間はどのくらいか? □ 参加者に求める技術、能力はどのようなものか? ・自分のおかれた状況、能力を理解しているか? □ PBM参加期間中に割ける時間はどのくらいか? □ 自分の作業効率はどのくらいか? □ 自分のテンションを開催期間中維持できるか? □ 自分の健康状態、家族の健康状態は良好か? ・ゲーム開始後の展開を考慮しているか? □ ゲーム終盤の作業状況を予測できているか? □ ゲーム開始後の不測の事態の切り抜けかたを考慮しているか? □ 参加者をどう誘導していくか、どう育成していくかのプランはあるか? □ ゲーム開始後、参加者の意見を吸い上げる方法を用意しているか? ・ゲームの諸条件に適当なシステムかどうか? □ 主催者、参加者の負担はどの程度か? □ 不必要な部分、無意味な部分は極力省いているか? □ 本当に必要な部分が、きちんと存在しているか? □ もっと効率的な方法はないか? ────────────────────────────────────────  これらのチェック項目は、あくまで簡易的な目安です。実際に「PBM」を主催する場 合は、自分なりの考えで、チェック項目を用意し、「PBM」の準備をおこなっていって ください。 ────────────────────────────────────────  また、忘れてはならないのが、「PBM」は、1人で遊ぶゲームではないということで す。  「PBM」は、相手の顔が見えないことが多い「遊び方」です。ですが、確実に「人」 と、それも「多数の人」と遊んでいるのです。このことを忘れずに、「参加者」のことを 考えて「PBM」を主催していって欲しいと思います。  「主催者」の単なる自己満足で終わるのは寂しいと思います。もちろん、「参加者」の 自己満足だけのために「PBM」をおこなうのも寂しいと思います。  「主催者」「参加者」含めて、参加した人みんなが、「PBM」で勝利(楽しめる)で きる「PBM」を目指していかなければならないと思います。