[ Dungeons & Dragons ]

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ベーシック・セット
のパッケージ写真

●概要:
 世界初のロールプレイングゲームにして、今なお新版(3rd)が世界中を席捲するモンスターゲーム。

 全てのR.P.G.はここから始まった。

●デザイン:
 吸収合併により今はなきTSR社のゲーム。現在出ている最新版は、Wizards of the Coast社(Hasbro社の子会社)の第3版。D20システムをベースにしている。

 今回紹介するのは、日本で親和より出ていた第1版。日本ではその後メディアワークス(翻訳グループSNE)より文庫版が出ている。



●データ:
分類  :  アナログ >> R.P.G.
国籍  :  アメリカ
最適プレイヤー人数  :  5~7人(マスターこみ)
プレイ時間  :  3時間~7時間(キャンペーンだと数日~数年)

参考Webサイト :
  TRPG.NET homepage >> D&D >> (A)D&D Library index
  (3rd (AD&Dの三版相当) 関連のリンク集のページです)
http://www.trpg.net/rule/DandD/

  Wizards of the Coast >> Games >> Dungeons & Dragons
  (販売元のWOCのD&Dページです。英語です)
http://www.wizards.com/dnd/

  OPEN GAMING FOUNDATION >> d20 Trademark license and d20 Guide
      >> SYSTEM REFERENCE DOCUMENT
  (基本ルール部分が閲覧できます。英語です)
http://www.opengamingfoundation.org/srd.html

  PLAYDND.com
  (販売元のWOCのD&Dオフィシャルページです。英語です)
http://www.playdnd.com/

  ハイランスの馬小屋 >> Dungeons&Dragons 与太話
      >> Dungeons&Dragons 3rd Summary
  (3rdの日本語要約です)
http://www5a.biglobe.ne.jp/~hilance/dd3stopm.htm

  DUNGONS & DRAGONS 3e WEB
  (3rdの日本語情報ページです)
http://www.din.or.jp/~k-teraki/index.html#

  M's Home Page >> Dungeons & Dragons 3rd Edition
  (3rdの日本語解説ページです)
http://www.imasy.or.jp/~miyamoto/rpg/DnD3e/


●ゲームの紹介:
 D&Dの目的は、冒険という手段を利用して、各プレイヤーの持ち駒であるキャラクターの生死のスリルを楽しみ、障害を克服していくことにあります。

 そのために、「財宝の獲得」「キャラクターの成長」といったゲーム内での目標がプレイヤーには与えられています。

 各プレイヤーは冒険のたびに、その成果に応じて自分のキャラクターを成長させ、より難易度の高い障害、新たなスリルを楽しんでいきます。

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ベーシックのルールブック
と付属のサイコロ
 D&Dでは、ゲームのプレイヤーは、ダンジョン・マスター(以下DM)という役とプレイヤーという役に分かれてプレイします。

 通常DMは1人、残りはプレイヤーを行います。

 実際にゲームをおこなう際、各プレイヤーは自分の分身となる1人のキャラクターを、ルールに従って作ります。

 キャラクターには、その特徴を分かりやすく表すための職業が与えられます。

 この職業は、そのキャラクターの特技を反映したものになっています。

 職業には、「戦士(戦闘能力)」「魔法使い(魔法の攻撃力)」「僧侶(仲間の治癒・援助の力)」「盗賊(知覚・操作能力)」「エルフ(戦士+魔法使い)」「ドワーフ(戦闘能力)」「ハーフリング(戦士+盗賊)」といった、ファンタジーの世界ではお馴染みのものが用意されています。

 D&Dでは、このそれぞれの役割りを分担してゲームを進めていきます。

 D&Dの優れている点は、この「役割分担」にあります。

 役割分担について

 D&Dの「役割分担」は、相互補完の概念でできています。

 冒険には様々な局面があるのですが、その全ての局面を1人の冒険者で乗りきれるわけではありません。

 ときには腕力が物を言うときもあり、時には魔術の力が物を言うときもあります。

 神の力に頼らなければならないときもあるでしょう。

 また、町では許されないような盗賊の技能が役に立つこともあります。

 これらの局面をそれぞれのキャラクターに分担させることによって、ゲーム全体を通して、それぞれのキャラクターが活躍する仕掛けになっています。

 この様々な局面を用意したゲームの台本を、「シナリオ」と呼びます。

 シナリオについて

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エキスパートのルール
ブックとシナリオ
 D&Dをおこなう際は、事前に「シナリオ」を用意する必要があります。

 「シナリオ」は市販のものでも自作のものでも構いません。

 これは前述した通りゲームの局面集です。

 言うなれば、ゲームの中に小さなゲームがたくさん入っている状態です。

 いくつもの小ゲームを、プレイヤー間の資源であるキャラクターをうまく使い、解決していくわけです。

 良いシナリオには、それぞれのキャラクターがゲームをおこなうための局面が十分に配慮されています。

 また、1つの局面で複数のキャラクターのプレイが絡むのなら、ゲームは非常に盛り上がるでしょう。

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エキスパート・セット
のパッケージ
 局面自体もバラエティに富んでいなければなりません。いつも同じ局面では、プレイヤーはすぐに飽きてしまいます。

 DMはシナリオを使い、様々な局面にプレイヤーたちをチャレンジさせていきます。

 このゲームを見事克服し、シナリオを達成すれば、「財宝」「キャラクターの成長」という報酬を得ることができます。

 またこういった形式は、自然にキャラクターを単位としたドラマを生み出すことになります。

 プレイヤーはたった1人のキャラクターをプレイします。そのキャラクターが縦横無尽の活躍をし、どんどん立身出世していきます。

 この「自分のキャラクター」のドラマティックな変化に、興奮を覚えない人はまずいないでしょう。

 D&Dはこういった側面から、物語を表現するためのゲームとしても活用されています。

 さて、D&Dにはさらにもう1つの大きな特徴があります。

 それは「連帯責任」です。

 連帯責任について

 D&Dが他のゲームと違っているのは、明確な「連帯責任」という概念が盛り込まれていることです。

 これはどういった意味でしょうか?

 D&Dでは、同じゲームをプレイしているプレイヤーを打ち負かすと、自分が不利になってしまいます。

 通常のゲームでは、打ち負かすのは他のプレイヤーです。

 しかしD&Dでは、前述の通り「役割分担」がしっかりしているため、仲間が欠けることは特定の局面を乗りきれないことを意味します。

 つまり、他のプレイヤーのキャラクターが傷ついたり死んだりすることは、全員の敗北につながるのです。

 D&Dは相互協力のゲームです。

 立ち向かうべきものは、DMが用意する様々な局面(シナリオ)なのです。

 D&Dをプレイする際は、1人=1キャラクターという「役割分担」、様々な局面の組み合わさった「シナリオ」、プレイヤー間での団結を促す「連帯責任」、これらの特徴を押さえてプレイをおこなうことをお薦めします。

 余談

 D&Dの概念は非常にアメリカ的な考え方に根ざしていると思います。

 自分の長所を伸ばすことによって社会的な立身を果たせるという、長所鍛錬型の成長システムは非常にアメリカ的発想だと思います。

 また、ゲームとしてのR.P.G.は、もっと教育の現場にも導入されるべきでしょう。

 自己の能力の啓発、横並びではなく長所を磨く自己鍛錬、相互協力による問題の解決、仲間との団結、開拓精神、どれもが今後の日本に必要なものではないかと思います。

 R.P.G.がもっと普及すれば良いのになあと思う今日この頃です。


●ゲームの流れ:
  • 序盤戦

     主にシナリオの前振りが行われます。

     新たな冒険のネタを仕入れてその現場に向かうと言ったオーソドックスな形態が多いようです。

     また、巻き込まれ型のシナリオや、前回の続き(こういった形態をキャンペーンと呼ぶ)をおこなう場合もあります。

     DMはプレイヤーたちに、今回のシナリオの導入としての情報、解決に必要な基礎情報を公開します。

  • 中盤戦

     ゲームの様々な局面が展開されます。

     プレイヤーはそれぞれの長所を活かし、問題の解決をおこなっていきます。

  • 終盤戦

     ゲームの目標は、困難な冒険を克服して財宝を得ることです。

     D&Dでは、どれだけの財宝を獲得したかでキャラクターの成長が決まります。

     ゲーム終盤では、このゲームの目標である財宝をきっちり確保することにプレイヤーの知恵は絞られます。

     財宝は、強力な敵が持っている場合もあれば、複雑な罠の先にある場合もあります。

     キャラクターたちの能力を十二分に発揮させ、ゲームの目標を達成します。





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