[ ラー(Ra) ]

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パッケージ写真


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コンポーネント写真

●概要:
 悠久の流れナイル。そのほとりで隆盛を極めるエジプト文明。

 このエジプト文明を豊かにし、素晴らしく発展させるのが君の使命だ。

 「競り」でもって文明の隆盛を競い合う一風変わったボードゲーム。

●デザイン:
 1999年、Alea(Ravensburger社のブランド名)より発売。Reiner Knizia製作のボードゲーム。

 文明の繁栄や発展を表すタイルを競りで落としていき、その組み合わせで点数を競うというユニークなゲーム。

 競り落とすのがナイルの氾濫だったり、モニュメントであったりとエジプトらしさが出ており、美麗なコンポーネントと合わせてエジプト気分に浸れます。



●データ:
分類  :  アナログ >> ボードゲーム
国籍  :  ドイツ
最適プレイヤー人数  :  5人
プレイ時間  :  45分~1時間

参考Webサイト :
  The Game Gallery >> ゲームレビュー >> ラー(RA)
http://www2b.biglobe.ne.jp/~game/intro/ra.htm

  ?? >> Board Game Exhibition >> Ra
http://home.att.ne.jp/star/macky/FGame/tablgame/ra/ra.htm

  ガンダーラ ~マニアのためのデータベース~ >> アナログゲーム
      >> ボードゲームの紹介 >> ラー Ra
http://cvnweb.bai.ne.jp/~nkt-jun/denngekihuyou/b-syoukai/ra-.htm

  いが:裏ホームページ >> Raの研究
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Bingo/6412/Ra.html

  実録:食卓遊戯密着大本営発表廿四時 >> 紹介 >> Ra
http://toccobushi.tripod.co.jp/ra/ra.html


●ゲームの紹介:
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ステーレン

得点は、ステーレンという石板で
表されます。
 このゲームの目的は、様々な組み合わせで点数の入るタイルを競り落としていき、その組み合わせで最も高い得点を獲得することです。

 タイルには、「ファラオ」「ナイル」「文明」「モニュメント」「黄金」「神」「災害」といったジャンルのタイルがあり、この組み合わせで点数が決まっていきます。

 また、ゲームは全部で3世代にわかれており、タイルによって有効な期間が違っています。

 ですので、「長期的戦略を見据えてこのタイルを集める」とか「ともかく点数が欲しいのであのタイルが欲しい」と、各人いろいろな方針でタイルを集めていくことになります。

 以上がゲームの概略です。

 この「タイルの組み合わせ」を把握するまでは、ちょっとゲームに時間がかかるのが難点ですが、1ゲーム終わる頃にはだいたい組み合わせを把握することができます。

 さて、これだけだと、ラーの面白さはわからないと思います(^^;

 それではラーの本質を見ていきたいと思います。

 ラーの良く出来ているところは、ゲームに3つの軸を持っているところです。

 X軸、Y軸、Z軸のような3つの軸ですね。

 ゲームをプレイしているときに、この3つの軸のジレンマに陥るのが快感になっています。

 それでは3つの軸を紹介しましょう。

・一括購入による「競りの軸」(短期的視点)

・太陽チップによる「資金の軸」(中期的視点)

・累積タイルによる「時間の軸」(長期的視点)

 この3つの軸のジレンマがキリキリと効いてきて、ゲームを悩ましいものにしてくれます(^^

 それでは、この3つの軸について見ていきましょう。


  • 一括購入による「競りの軸」(短期的視点)

     それではまずラーの競りについて解説していきましょう。

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    ボードの見方

    ボード上が時代を示すラータイル
    下がプレイヤーの手番ごとに
    増えていく競り用のタイルです。
    真中は太陽チップです。
     ラーでは、競りは個々のタイルに対しておこなうのではありません。

     盤上に次々に出てくるタイルを、全て一括で競り落とさなければなりません。

     最初は少ないタイルですが、時間が経つごとにどんどんタイルは増えていきます。

     どこで競りを発生させるかは結構悩みます。

     また、各時代にはタイムアウトが設定されてあり(ラータイルが一定数盤上に出ると時代終了)、待ってばかりいると競りのタイミングを逃すことになります。

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    ラータイル

    このタイルが一定数盤上に出ると
    一時代が終了します。
     じゃあ、「タイムアウトにならない範囲で競りのタイミングを遅らせて、場に出ているタイルの数を増やせばいいのか?」というとそうでもありません。

     ゲームの決算は、各時代の終了ごとにおこなわれるのですが、必要なタイルの組み合わせを持っていなければ点数は入りません。

     必要な組み合わせでタイルを競り落としていくことが必要なのです。

     また、タイルの中には「災害」を発生させるタイルがあります。

     競り落としたタイルに災害タイルが入っていると、折角集めたタイルのいくつかを破棄しなくてはならなくなります。

     つまり、競りのタイミングの見極めが重要なわけです。

     自分が欲しいタイルが出ているときに、競りに勝つ判断が重要になってきます。

     これだけでもラーのプレイはけっこう楽しいです。


  • 太陽チップによる「資金の軸」(中期的視点)

     競りをおこなうためには資金が必要です。

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    太陽チップ

    それぞれ違う数字が書かれています。
     この資金は太陽チップという、全て違う数字の書かれた木製の大きなチップを使います。

     プレイヤーが所持できる枚数はプレイ人数によって決まっています。

     太陽チップの価値は、数字が大きいほど高いです。

     さて、ラーでは、この資金である太陽チップの使い方がなかなか面白くできています。

     競りはこの太陽チップでおこなうのですが、盤上には最初から1枚の太陽チップが置かれています。

     競りに勝ったプレイヤーは、自分が使った太陽チップを盤上の太陽チップと交換します。

     交換したチップは、次の世代で使う資金になります(同じ時代では使えません)。

     これはいったいどういうことになるのでしょうか?

     なかなか面白いことになります(^^

     例えば盤上に小さな数字の太陽チップが置かれていて、大きな数字の太陽チップで競りに勝ったとします。

     この場合、次の世代では小さな数字の太陽チップを使わざるをえなくなり、厳しい戦いを強いられることになります。

     つまり、次の世代も見据えて競りをしていかないといけないのです。

     「競り」自体が短期的視点でゲームを見るものとすれば、「資金の運用」は中期的な視点となるわけです。

     そして次の「累積するタイル」によって、ゲーム全体を通しての長期的な思考が必要になります。

     ゲームの中に、短期的視点、中期的視点、長期的視点をうまく盛り込むことによって、「エジプト」という悠久の文明を表現しているところが憎いなあと思います。

     それでは次は「累積タイルによる時間の軸」です。


  • 累積タイルによる「時間の軸」(長期的視点)

     前述の通り、ラーでは「組み合わせ方で得点の入るタイル」を集めていきます。

     このタイルには「その時代だけしか効果のない使い捨てのタイル」と「全時代通じて累積して効果のあるタイル」とがあります。

     この「使い捨てタイル」と「累積するタイル」との組み合わせがなかなか面白いです。

     それでは以下、それぞれのジャンルのタイルの内容を見ていきます。


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    ファラオタイル

    1種類のみです。
    ・ファラオタイル

     累積するタイルです。

     多いプレイヤーには点数が入り、少ないプレイヤーは点数が減らされます。



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    ナイルタイル

    左が通常のナイルタイル
    右が洪水タイルです。
    ・ナイルタイル

     ナイルタイルには、ナイルと洪水の2種類のタイルがあります。

     ナイルと洪水の合計数によって点数が入るのですが、最低限「洪水のタイルが1枚」なければなりません。

     ナイルは累積するタイルですが、洪水は使い捨てのタイルです。



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    文明タイル

    5種類の文明があります。
    ・文明タイル

     使い捨てのタイルです。

     3種類以上集めると点数が入ります(枚数じゃなくて種類です)。

     1枚もないと点数が減らされます。



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    モニュメントタイル

    8種類の文明があります。
    ・モニュメントタイル

     累積するタイルです。

     最後の時代で1回だけ清算されます。1発逆転の可能性を秘めています。



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    黄金タイル

    1種類だけです。
    ・黄金タイル

     使い捨てのタイルです。即点数になります。



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    神タイル

    8種類1枚ずつあります。
    ・神タイル

     使い捨てのタイルです。即点数になります。

     ただし、盤上の任意のタイルと交換できる裏技的なタイルなので、清算の時まで所持している人はあまりいません。



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    災害タイル

    ファラオ、ナイル、文明、モニュメント
    それぞれに災害タイルがあります。
    ・災害タイル

     使い捨てのタイルです。特定のジャンルのタイルを1枚失います。

     競りが一括購入なために、この災害タイルがキリキリと効いてきます。


     こういった感じで、ラーは短期的視点、中期的視点、長期的視点でゲームを考えていく、なかなか趣深いゲームです。

     最初はこのタイルの点数計算が複雑そうに感じるのですが、ゲームをはじめてみるとそうでもないことがわかります。

     ゲームのテンポも良いのでお薦めのゲームです。


  • ●ゲームの流れ:
  • 序盤戦

     最初はほとんどのプレイヤーの条件がほぼ同じなので、目立った争いはありません。

     違うことといえば、プレイの順番と太陽チップの数字ぐらいです。

     序盤で競り落としたタイルで、中盤以降の展開が変わってきます。

  • 中盤戦

     自分に必要なタイルを取りつつ、他人に取られたくないタイルの邪魔をするのが結構大変です。

     「くうぅぅ~~~~!」と唸りながら泣く泣くタイルを諦めたり、「もう少しもう少し」と言いながら競りの開始を渋り、後で痛い目に合うことが多々あります。

     「あそこで欲張らなければ~!」「あのとき競り落としておけば~!」とわめくこと必死です(^^;

  • 終盤戦

     中盤以降は、みんなモニュメントの数を気にし始めます。

     しれっとした顔で、多数のモニュメントを集めている人のところに注目が集まり、「ばれたか~」というやりとりが出てきます。

     相手を儲けさせないために早めに競りをしたり、災害が出るように競りを引き伸ばしたり、さまざまな駆け引きがおこなわれます。





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