このゲームの目的は、個性的な役者を安い値段でうまく配役し、各地でミュージカルを開催し高い点数を得ることにあります。
プレイヤーは、ミュージカルのプロデューサーとなり、限られた資金で役者を集めてミュージカルを開催しなければなりません。
配役と役者
右の表がミュージカルの配役、 真中のカードが役者です。 左は各プレイヤーのミュージカル を表すチットです。 |
ミュージカルに必須の条件は配役と役者です。各ミュージカルには配役が決められており、その配役に合う役者を集めなければなりません。
配役はミュージカルごとに違います。より難易度の高いミュージカルほど配役の数が多く、必要な役者を取り揃えるのは難しくなります。
役者には、得意なミュージカルと配役があります。それぞれの役者カードには、どのミュージカルでどの配役をやった場合はどれだけの評価なのかが記されています。
この評価は、各ミュージカル、各配役の合計が9点(9、4/5、3/3/3など)になるように配分されています。また、どんな役でもそつなくこなすが、1点の評価しかないマルチプレイヤーもいます。
きちんとミュージカルやその配役に合う役者を集められなければ、ミスキャストということでミュージカルの評価は下がってしまいます。
集められる役者には、1枚の余裕しか許されていないので、なかなか悩みます。能力はあるけど、今開こうと思っているミュージカルには使えない役者や、評価は下がるけどマルチプレイヤーを入れるかなど、悩み所は満載です。
それでは以下、このゲームの重要なファクターである、「役者の獲得」と「得点」について見ていくことにします。
役者の獲得
役者の獲得は専用の盤面上でおこないます。
役者の獲得
右から順に、3000、2000、 1000、0の落札価格です。 |
この盤面上には、3000、2000、1000、0の数字が記されており、その各数字の上に役者が置かれています。この数字が役者の落札価格になります。
役者は、落札されるたびに、値段が低い方に向かって詰められて行きます。つまり、売れ残った役者ほど値段が安くなっていくわけです。
このシステムのよく出来ているところは、役者自体に価値の差がないところです。能力の高い役者は特定のミュージカルでしか能力を発揮できず、能力の低い役者は多くのミュージカルで能力を発揮できます。
また、ある人にとっては価値のある役者が、他の人にとっては価値のない役者だということが往々にしてあります。
この役者が欲しいんだけど、あの役者を野放しにしていたら、隣のプレイヤーが圧倒的に有利になるなあといったことがしばしば起こります。
なかなか悩ませてくれます。
どうしても盤上の4人の役者の中に気に入った役者がいなければ、全てを流して新しい4人の役者を盤上に登場させることもできます。この場合は2000のコストがかかります。
得点
ゲームの勝敗を決める得点は、ミュージカルの評価と、ミュージカルの開催した場所で決定されます。
ミュージカルの評価は、ミュージカル毎に必要な配役の役者をうまく集められたかどうかで決められます。きちんと正しい配役で役者を集められた場合には、その役者の能力の合計がそのミュージカルの評価になります。ミスキャストがあれば評価は下がります。
開催場所
各開催場所ごとに点数の 配分が違います。 |
ミュージカルの開催場所は合計で5つあります。ミュージカルは4種類しかないので、1箇所はミュージカルが開催されないことになります。
ミュージカルの開催場所には、それぞれ1番評価の高いプレイヤーから順に点数が書かれています。この点数の配分は各場所で異なります。そのため、どこの開催場所に力をかけるかが重要になってきます。
開催場所で誰かが新しいミュージカルを開いた場合は、他のプレイヤーもその場所では同じミュージカルを開かなければなりません。1箇所で開けるミュージカルは1種類です。そのため、最初に俳優を集めてミュージカルを開いた人が主導権を持つことになるます。
とはいえ、ミュージカルの評価が低ければゲームには勝てません。いろいろと悩ませてくれるゲームです。
また、各開催場所で開いたミュージカルは、1回だけその評価を下げることで資金を獲得することができます。
ゲーム後半になると資金が尽きるため、みんな点数の低いミュージカルの質を下げて資金を得に走ります。
ゲーム自体は非常に面白いのですが、このゲームはコンポーネントに欠点があります。
鉛筆を使ってコンポーネントに書き込むシステムは、K.G.B.内では非常に不評でした。そのため、鉛筆の変わりにチップを置くことでプレイをおこないました。
また、各プレイヤーの分類が色ではなく楽器なのも不評でした。誰がどのアイコンなのか一目で分からないからです。
コンポーネントに改良を加えれば、もっと手軽に遊べるようになるのではと思いました。