「Comic Studio への道」 も無事卒業して、いよいよ 「Comic Studio マスターへの道」 の開始です。 とりあえず、チャチャッと数時間で描いたウソッコ・マンガです。
2ページ目以降はありません。 秋宗さんに合わせて 「ゾンビマンガ」 を描こうかとも思ったのですが、 「吸血鬼とメイドさん」 にしました。 特に深い意味はありません。邪推しないでください。 実際に描いていろいろな使い勝手を試してみましたのでその報告をします。
● 良い所 ・ペンの再現性 「ペンの機能は使いにくいだろう」 と思っていたのですが、予想外にペンは描きやすかったです。 これなら、パソコン上で十分ペン入れができます。 下書きの使い勝手も含めて、 「パソコンで全てまかなうことができる」 というのも十分可能です。 ペンの再現性に関しては、合格点をつけられると思います。 ただ、私はプロのマンガ家じゃないので、プロの方の望むペンタッチが描けるかどうかは謎です。 とりあえず、素人レベルでは大丈夫だろうと思いました。 ・作業手順 ソフトのインターフェースに沿ったマンガの作成は、それほど違和感がありませんでした。 なれなくても高速でマンガを仕上げていくことができます。 これは結構強みだなと思いました。
● 悪い所 実はいろいろと目につくところがありました。 ソフトのコンセプトはOKだけど、パワーが追いついてきていないといった感じです。 インターフェースの細かいところは、きっとバージョンアップで解決するだろうなと思います。 ・重い 一番目についたのはここです。 ここさえなければ、ほぼ手放しで合格点を上げても良かったです。 オブジェクトを選択したり、レイヤーを選択したり、ツールを選択したり、表示サイズを変えたり、表示位置を変えたり、アンドゥーしたり、ありとあらゆる処理の直後に3~10秒の処理時間が入るのはどう考えてもおかしいです。 下手すると、絵を描く時間と同じぐらい処理待ちで時間を費やしています。 Win自体を再起動してみたりしたのですが、根本的にこれぐらい時間がかかるようです。 ちなみにうちは、Celeronの477MHzでメモリーは512MBです。 メモリーの割り当てもきちんと80%にしています。 推奨環境は優に超えています。 いくらなんでも、この状態が普通の状態とは考え難いです。 考えられる可能性は3つあります。 1つ目はバグです。何か変な処理で引っかかっているのではと思います。 最初にファイルの入出力ができなかったので、もしかしたらここが絡んでいるのかもしれません。 2つ目は処理フローです。 どうも、ありとあらゆる処理の後で再描画を全部しているっぽいです。 オブジェクトの選択や、レイヤーの選択など、データを再検索・再表示する必要がない場面でも、こういった処理をおこなっているっぽいです。 これは仕様バグかもしれません。 もしかしたら、このタイミングで全ファイルを再度読みなおしているのでは?と思わず疑ってしまいます。 また、表示オブジェクトを解析する部分での計算アルゴリズムが弱いのかもしれません。 フォトショップやイラストレーターでは一瞬で終わるような処理に、やたらと時間がかかっています。 また、トーンの設定を変えようとすると、2回に1回ぐらいの割合で、数分間応答がなくなることがあります。 どうも、メモリ設定に関わらず、データをハードディスクから読んでいるんじゃという気がします。 フォトショップでも、GIF出力しようとするときに、時々こういった現象が見られますので。 3つ目は環境とのバッティングです。 しかし、特にバッティングすると思われるものもないので、これは謎のままです。 とりあえず、ここさえ解決すれば、買う価値はあるなと思います。 ・出力方法 画像ファイルに出力できません。 なので、そのままフォトショップなどに持って行けません。 オイオイと思ったので、Bitmap Virtual Printer for Pro.(印刷の代わりにBMPなどの画像ファイルに出力してくれる印刷ドライバー)を使って無理矢理BMP出力をしようと試みてみました。 結果は「この印刷ドライバーは対応していません」とエラーメッセージが・・・。 普通に印刷するだけなので 「対応していないわけがない」 はずなので、どうも画像ファイルに直接出力できないように何らかのプロテクトをしているのではと推測しています。 Webで見れる形式に加工するソフト 「ComicStudio Explorer」 が 「ComicStudio.net」 に上がっていると解説書には載っていたのですが、現時点ではまだ公開されていないようでした。 なので、今日アップしているプレビューは、無理矢理画面キャプチャーをしてます。 一応、FAXソフトでBMPに出力はできたのですが、DPIが低過ぎてモアレが出ていたのでこれは断念しました。 この結果から、BMPに出力できないわけじゃないということまではわかりました。 ちょっと印刷ドライバー関係のプログラムを研究してみようかと思いました。 この2つが一番大きな不満点でした。 これ以外はまあ、今後のバージョンアップで良くなってくれればいいなと言うレベルでした。 ・コマの選択 オブジェクトウィンドウ(レイヤーウィンドウみたいなもの)でしかできないのが辛いです。 プレビューから直接コマを選択したいです。 オブジェクトウィンドウのサムネールは小さ過ぎて、絵を認識するのは難しいです。 ・ツールウィンドウの状態の保存 各種のツールウィンドウの表示状態が、ソフトを終了すると保存されていないのがけっこう面倒です。 毎回、同じウィンドウを開きなおさないといけないのは結構ストレスです。 ・ショートカット ショートカットが少ないです。 個人的には、フォトショップみたいに、スペース押しで手の平ツールになって欲しいです。 ・細部の描写 ペンを細かく動かす部分では、パスがぐにゃぐにゃになりペンタッチの再現性が極端に低くなります。 具体的に言うとメイド服のフリルの部分なんかです。 こういったところでは、きちんとペンタッチが反映されません。 ・消しゴムの有効範囲が見えない 消しゴムツールのサイズに関わらず、消しゴムマークのカーソルしか出てこないので消し難いです。 ただ、まったく使えないというレベルではなく、あくまで消し難いという程度です。 ・レイヤーがたった12枚しか使えない。 これは思ったより痛いです。 ラフ(1)、下書き(2)、コマ枠(3)、線画(4)、吹き出し(5)、台詞(6)、描き文字(7)、背景トーン1(8)、背景トーン2(9)、服トーン1(10)、服トーン2(11)、服トーン3(12)、目のトーン(13)、肌のトーン(14)・・・。 もうはみ出しています。 これは無限にして欲しいものです。 せっかく、後で色々いじれるはずのデジタル作業が、トーンのレイヤーを統合しないといけなくなり、まったく意味がなくなっています。 どうにかして欲しいところです。 バージョンアップ時には、きっと制限解除になるだろうと期待しています。
と、だいぶ悪いところを書きましたが、処理速度の遅延がなくなり、画像ファイルに出力できればまずまずの出来です。 ペンにはおおむね満足していますので。 画像出力に関しては、マニュアルに「現段階では、一旦プリントアウトして、スキャニングしてください」みたいなことが書かれていますが、これだとこのソフトの価値が一気に8割減ぐらいになります。 とりあえず処理があまりにも遅過ぎるので、バグレポートでも出そうかと思っています。 今日のところはこんな感じでした。 また、レポートを書きます。
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