そのため、朝の5時に起きて池袋まで行ってきました。サークル参加だったのです。
しかし、今回は新刊がなし。申し訳程度に朝に作ったペーパーのみ(なぜか"くの一")。
相方の鎌井氏も私も眠そうにしています。眠い上に暇という最悪の事態が予想されます。
暇になりそうな予感に追い討ちをかけるように、私たちのサークルの場所は電脳系とは関係ない創作系。今回の私たちにはノートパソコンもありません。おかげでCDだけが寂しそうに机の上に置かれています。
かなり気まずいです。
「暇な1日になりそうだね」
「今日は売れないだろうね。売れない条件も十分過ぎるぐらい揃っているし」
「何より、売り子の2人が既にグロッキー状態だし」
2人して、遠い目をしてブツブツ呟いています。さらに間が悪いことに、両隣のサークルさんは来ておらず、うちのサークルの寂しさが浮き立つように目立ちます。
「ねえ、鎌井氏。何か作ろうか? このままではいくらなんでも寂しいし、見た目的にヤバイよ」
「そう言えば看板もないしね」
他のサークルさんのブースには、風俗店の入り口のように、巨大な女の子の看板が林立しています。
というわけで、手持ちのサインペンで、サラサラと看板を描きました。ハガキサイズの紙しかなかったので、かなり小さな看板です。
ディープワンズです。鎌井氏は大ウケ。
「机の上が寂しいから、何か作ろうか」
私の提案に鎌井氏も賛成。確かに、机の上に売り物が2つだけだと寂し過ぎます。・・・寂し過ぎます。
ちょうど手元にハサミとカッターとカッター台があったので、サラサラと切り絵をしました。
「次は何を作ろうか?」
10時30分開場なのに、売り物が少な過ぎて8時30分には準備が終わり、暇で暇で仕方がありません。何かしていないと眠ってしまいます。
「クトゥルフでも作ろう」
クトゥルフってどんな姿だっけという鎌井氏を尻目に、図面も引かずにフリーハンドでザクザクとクトゥルフの展開図をカッターで切り抜いていきます。
完全にぶっつけ本場ですが、すぐにできました。糊がなかったので、糊しろはとめていませんが。
▲正面から
▲ディスプレイしているところ
「次は何を作ろうか?」
調子に乗っています。調子に乗っても時間は過ぎません。まだまだ開場まで時間があります。
鎌井氏と2人で協議した結果、クトゥルフ神話物ばかりでは一般人お断りのブースになってしまうので、妖怪も作ることにしました。少し弱気です。それ以前に、クトゥルフも妖怪も、売り物とは何の関係もありません。
妖怪が一般人向けかどうかは異論が出そうなのですが・・・。作ったのは塗り壁です。
案の定、うちのサークルは閑古鳥です。開場と同時に昼飯を食べ始める鎌井氏と私。だってうちは大手ではない零細サークル。なので、開場直後は絶対人が来ません。
飯を食い終わったぐらいから、ちらほら人が通り始めました。塗り壁は見ていく人が多いのですが、クトゥルフやディープワンズは見向きもされません。敗北感がつのる私。
どうも、クトゥルフを知っている人は完全な少数派みたいです。ぐうぅ。クトゥルフ万歳な私の立場は一体。
結局2~3人が「あっ、デイープワンズだ!」と言いながら通って行くだけでした。ありがとうございます。あなたは私の心の友です。
しかし開場しても暇さ加減は変わらず。仕方がないので絵でも描くことにしました。ふと左隣を見ると、鎌井氏はあずまんが大王を読みふけっています。鎌井氏も暇で暇でたまらないご様子。
なぜかこの日はクトゥルフと女の子を描きたくなったので、クトゥルフと女の子をザ・フライのように合成することにしました。
「クトゥルフを転送装置に入れて転送したら、女の子が入っていたんだね」
嬉々として鎌井氏が反応します。鎌井氏にとっては、女の子はハエと同じレベルのようです。
ちなみに描いたのは下の絵です。ミリペンしかなかったので、かなり太い線の絵です。それも、つるぺたの娘さんです。クトゥルフなので服も着ていません。
鎌井氏が嫌そうに言いました。
ちなみに背後の建物はルルイエの神殿です。と言っても、分からない方が大半だと思います。
クトゥルフの認知度は低いわ、新刊はないわでかなり散々の即売会でした。
次は、売れ線のシスプリでも作ろうかと思いました。個人的にはクトゥルフの方が好きだったりするのですが。
クトゥルフのアイコン集とかも作っていますし(Icon of Cthlhu 01、Icon of Cthlhu 02)。