● 2004.01.25(日)01 Linux導入

Linuxを導入しました。「今年はコミケまでにLinuxを導入する」と宣言していたので導入いたしました。約束は極力守る主義なので。今年は1月から約束守りまくりです。

さて、Linux導入ですが、死闘11時間。死ぬかと思いました、本当に。

以下、その顛末をまとめておきます。


Linuxが一通り動き出した瞬間。
机の上が散らかっているのはご容赦下さい


● 電撃が閃いた瞬間

水曜の夜、正確に言うと木曜の朝、仕事をしている途中で急に頭に電撃が走りました。「Linux!」それは、降って沸いた流れ星のような、突然の閃きでした。徹夜していると、こういう瞬間がよくあります。

その直後、秋葉原でLinux用マシンを扱っているお店はないかと検索を始め、急いで仕事を終わらせて11時ぐらいには秋葉原に旅立ちました。

とはいえ、1つしか目的がなければ秋葉原まで行くのは止めていたと思います。ついでに、HD用のラックとラック用ケースを購入する目的もありましたので。以前4thマシンを購入した時に、スレイブHDをバックアップ用にラックで抜き差しできるようにしていたのです。そこで、その予備ケースが欲しかったのです。

秋葉原に着くとすぐに、以前4thマシンを購入したDosVパラダイスに直行。すると、「お客様のおっしゃるそのラックは古くて、中古屋ぐらいにしかないと思います」と冷たい返事が返ってきました。がっくり。

「中古屋かあ……」

そう思い、真向かいのソフマップに入ると、店頭で中古セールに探していたラックが出ているではありませんか。やったー、これは即買いです。大量購入です。さすが秋葉原と、徹夜明けの頭で狂喜乱舞しました。

その勢いで、Linuxを扱っているという、ぷらっとホームというお店に入店。Linuxプリインストールマシンはありますかと尋ねると、ないと答えられる。あれ?

ここで、Linuxだからただで組めよとか突っ込まれそうですが、そんな動くか動かないか分からなくて、色々設定やDLや情報収集で悩むぐらいなら、お金を出して手に入れた方がいいという判断を私はしています。

なぜなら、Linuxを動かすのが目的ではなく、Linux上でソフトのデバッグをしたいというのが目的なので。それに、最初の一歩の敷居が高いのは萎えるので嫌いです。そこで努力をするのは意味がないので。

そういうなわけで、プリインストールマシンはないのかと聞いたところ、売っているマシンにインストールして販売することはできますという返事が返ってきました。値段の確認をした所、私が今回の突発的なイベントで出してもよい金額を遥かにオーバーしています。却下。

しかたないので、方針を大幅に変更です。今、手の中には幸いHD用のラックがいくつもあります。このラックを家の2ndマシンのマスターHD用に取りつけ、Win98の入ったHDとLinuxの入ったHDを差し換えられる構造にしようと決定。

家に古いHDがあることは覚えていたのですが、ちょっと挙動が不安だったので、1台HDを購入。もし使わなくても、バックアップ用のHDが欲しかったので問題なし。ついでにLinuxも購入してみようと決める。値段をつけて売っているLinuxが、どんなものか興味があったので。

そういう方針が決まったので、売りに出されているLinuxを眺めていたのですが、どれも1万円以上という高い値段、うーん、高いなあ。その中で、3100円で売っていたTurboLinuxが一番安かったので購入。これぐらいの値段なら、まあ失敗しても諦めがつくというものです。

その日は、秋葉原のすぐ近くに職場がある伯父さんの所を急襲して色々と話をして、帰宅して寝ました。


金曜日。この日は2ndマシン改造の前に、全マシンのデータをバックアップ。バックアップを取るだけで数時間かかるので、かなり疲れます。


土曜日、K.G.B.の自宅ゲーム会を行なった後の夜8時、いよいよLinuxの導入を決行です。しかし、この導入が数多くの困難を呼び寄せることになるとは……。

● 認識しないHD

まずはWin98が入っている2ndマシンをバラして、HD用ラックを取り付け。Win98が入っていたHDをラック用ケースに入れたところ、きちんと認識。幸先がよいです。

続けて、以前買った80GBのHDをマスター用にジャンパースイッチを変えてからラックにいれて、ガチャンコと接続。スイッチオン。不思議なことに認識してくれません。うん?

気を取り直して、木曜日に購入した120GBのHDもマスター用にジャンパースイッチを付け替えて、ガゴンと挿入。スイッチオン。これまた認識しません。謎いっぱいです。

おかしいなあと思い、BIOSの設定を調べたり、変えたりしても認識せず。うーん。謎。

ついでに試した、LinuxのインストールディスクをCDブートさせるのもまったくできず。雲行きがかなり怪しくなってきました。

そもそも、3100円で買ったTurboLinuxにはインストールの仕方の書いた紙切れすら入っておらず、CDブートしてくれないと、さっぱり何もできません。ハズレか?

TurboLinuxの箱に入っていたCDを、片っ端から4thマシンに入れて読んでいると、4枚目のDocumentディスクというCDの中に、インストールの仕方というドキュメントがありました。うーん、PCが一台しかない人は、そもそもインストールの仕方を読めない罠か。少し表情が暗くなります。

仕方がないので、問題は1つずつ解決するという手法を採用。まずはHDの認識からです。

色々試したけど、原因は分からず。ここで2時間近く経過。

画面を死人のように眺めていると、…WIDE RANGE…というメッセージが目に入る。色々とHDの認識のさせ方をBIOSの設定で変えているうちに、出て来たメッセージでした。

「もしかして!」

原因が分かりました。HDの容量が、マザーボードの対応容量よりも大き過ぎたのです。そういえば、昔経験済みの事項でした。こういう場合は、HDのジャンパースイッチを、小容量設定にしてやれば、解決するはずです。

しかし、HDには、そういったジャンパースイッチの設定は書いてありません。そういう時は、メーカーのサイトにGO! というわけで、無事メーカーのサイトで、ジャンパースイッチの設定を発見。無事認識できました。

やったー!


● なぜかできないCDブート

というわけで、HDの認識ができたので少し精神的に回復しました。次はインストールCDをCDブートさせる番です。

しかし、いきなり難問が待っています。この2ndマシン、既にCD-ROMドライブが開かなくなって1年以上が経過しています。まずはクリップを伸ばして、針金を作り、無理矢理扉をこじ開けて、CDを挿入です。そんなことを繰り替えしていたのですが、さっぱりCDブートはできず。

何せ1年以上まともに稼動していなかったCD-ROMドライブなので信用も低く、仕方がないので、FDドライブからブートさせようと決める。

DocumentCDを読むと、インストールCDの中にあるboot.batというバッチファイルをクリックすれば、ブートFDができると書いてある。早速作る。FDドライブに挿入。FDからのブート失敗。うぐ。

そもそもFDドライブが稼動していなかったような気もしていたので、とりあえずWindows98のHDをさし込んで起動。FDが読めるか試すと読めない。八方塞がり。うーん。

ここで少し休んで、頭の中を整理してみる。すると、FDドライブに何か剥き出しのコネクターが見えていたことを思い出す。コンセントが抜けているんじゃ?

そう思い、4thマシンの配線を調べて、同じように2ndマシンの配線も繋げると、FDを無事読み込めました。よし! そして、FDブート成功。画面にTurboLinuxのロゴとメッセージが出ます。「インストールディスクを挿しこんで下さい」……はっ?


● 隠されたインストールディスク

最初、インストールディスクとは、インストールCDのことかと思っていたのですが、どうもFDのようだと判明。しかし、インストールのドキュメントには、インストールディスクの情報など、どこにも書いていません。ブートディスクとは違うようです。

ポカンとして、TurboLinuxのサイトに行って、FAQを見てみても特に情報は見当たらず。そもそも、CDブートできない人が少ないみたいです。インストールディスクって何だ? CD-ROMの中で、それらしい名前のファイルを探してみるも見当たらず。

こういう時は、ドキュメントを書いた人の心の動きを追うしかないと思い、ドキュメントの裏読みを始める。そういしていくと、ブートFDを作る説明の後に、「他のFDもバッチファイルを実行すれば作れます云々」という謎の表記を発見。他のFDが何なのかはまったく書かれていないのですが、ドキュメントを書いた人としては、これで必要なFDを作れると言いたかったのではないかと推測。

しかし、どんな処理をするのか謎のバッチファイルを次々とクリックするのは嫌だなあ。

とりあえずバッチファイルの中身を見ても、いろんなEXEにコマンドを送っているだけで挙動は不明。意を決してクリック。できたFDを、FDブートしている2ndマシンに挿し込む。失敗。しかし、どうにか2つ目のバッチファイルで正解を引当ました。そのバッチファイルの名前は「normal.bat」。うーん、この名前じゃインストールディスクだと分かりませんねえ。Linux文化では、これが一般的なのでしょうか。すこし気持ちがブルーになります。

ここからは、割と順調に進行。

インストールディスクの進行と共に、次々と設定を入力していきます。しかし、それぞれの項目の説明がドキュメントCDに入っているので、マシンが2台ないと、何を入力してよいのかそもそも分からないという罠。Linuxはマシンが2台以上ないと導入が難しいなあと思いました。

あと気になったのは、やたらウィザードの進行が遅いこと。「次へ」ボタンを押すと、数分次の画面に変わりません。仕方がないので、本を読みながら各種設定を入力しました。


● インストール終了! 新たな敵登場!

インストールが終了しました。デスクトップが現れました。おお~。感動の瞬間です。後はWindowsとファイル共有ができるようになって、インターネットに繋げるようになれば一通りの設定は完了です。

Windowsに繋ごうと、マイネットワークをダブルクリック! 繋がりません。ADSLに接続しようと、PPPoEの設定を入力! 繋がりません。撃沈。

色々調べてみると、どうもネットワークの設定が行なわれていないようです。そこでネットワークの設定をすることに。ネットワーク設定ツールを起動すると、いきなりDOS時代みたいなインターフェースの古めかしいソフトが起動。文字の表示位置がずれていたり、方向キーを押すと画面が崩れたり、かなり嫌な感じのツールです。

ドキュメントCDを見てみると、「簡単に設定できます」と書いてあります。でも、Windowsなら自動認識してデータが決定するような所も手動で入力しないといけなく、かなり大変です。そもそもドキュメントCDの説明が「ホスト名:ホスト名を入力して下さい」「ドメイン名:ドメイン名を入力して下さい」という感じで、あまり説明になっていないので挫折。

多分、ネット上で同じような挫折感を味わった人がいるだろうと思い、4thマシンで検索。パソコンが2台ないと、Linuxのインストールは無理な気が……。するとやはり同じように設定の仕方がわからず、悩んでいた人を発見。設定を支障がない範囲で掲載してくれていたので、同じように入力をする。「とりあえず、ホスト名やドメイン名は、name.domainのように、適当に入れておけば動いた」とか、同じように悩んでいる人がいるんだなあと分かり、少し勇気をもらう。

設定が終了して、Linuxを再起動すると、WindowsXPからpingが送れるようになる。大幅な前進です。

次はWindowsとのファイル共有です。ドキュメントには、特に設定のことなど書いていません。もうドキュメントは当てにせず、さっさと検索することに決定。Samba? 謎の言葉が出てきます。どうも、こういう名前のツールがあって、こいつがLinuxとWindowsの共有をサポートしているそうです。

サービスの一覧を見ると、SMBというそれっぽいサービスがありました。停止中になっていたので、起動させてみます。すると処理が帰ってきません。5分後ぐらいに処理がようやく復旧したのですが、実行失敗だそうです。うーん。

SambaをLinux起動の時点でサービス開始するという選択肢もあるのですが、手動で起動してこの状態だと、ちょっと怖いなあと躊躇する。意を決してLinux起動時にサービスを開始する設定にしてみたら、無事Windowsと繋がりました。ホッとしました。

最後はADSLとの接続です。PPPoEツールを使って何度も設定してみてもだめ。仕方なくTurboLinuxのサイトのFAQを見たら、コマンドラインのツールで設定すればうまくいくと、方法が載っています。それじゃあなぜGUIのツールがついているんだ? 謎が深まります。

FAQに乗っていた通りに、コマンドを打ち込んだら、無事ADSL経由でインターネットに繋がりました。めでたし、めでたし。


記念写真

この時、朝の7時。長い長いトンネルを掘って、地下牢から脱出した時のような安堵感を覚えました。はあ、実に11時間。長かった。


さて、実際にLinuxのインストールを行ってみたのですが、インストールはWindowsの方が圧倒的に簡単でした。Windowsもたいがい不親切だと思っていたのですが、Linuxに比べると、充分過ぎるぐらいに親切だなあと感じました。

うーん、LinuxはWindowsより導入コストが高いなあというのが個人的感想でした。分かってないとインストールが大変なので、分かっていない人は普通Linuxを選ばないなあというのが感想です。

あと、Linuxは種類が多過ぎです。店頭で数多くのLinuxを見た時に、正直Linuxの導入を止めようかと思いました。素人目には、どのLinuxを入れればいいのかさっぱり分かりません。1種類しかない方が、始めて導入する人間にとっては有りがたいなあと思いました。

また、Linux(TurboLinux?)はソフトの起動が遅かったです。同じCPUとメモリのWindows98より体感できるほどソフトの起動が遅いです。何故なんでしょう?

何はともあれ、ようやくうちでもLinux環境ができました。今後はボチボチLinuxを使って行こうと思います。何と言うか、疲れました。

レトロゲームファクトリー
顔貌売人 ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬
裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬
紹介文
紹介文
紹介文
紹介文
紹介文
紹介文
紹介文
マンガで分かる
JavaScript
プログラミング講座


マンガで分かる
Java入門講座