お部屋日記 (不定期刊行予定) |
● 2000.12.06(水) 数学 最近身内の間で「数学」がちょっとしたブームになっています。 何でそんな話になったかというと、身内のMLの中で、「フェルマーの最終定理」の本が面白かったという話題があったからです。 その後、極少数ですが「数学」が流行りはじめました。 今、私は大学時代の先輩の薦めもあり「数学:パターンの科学」(著:キース・デブリン/発行:日経サイエンス社)という本を読んでいます。これがなかなか面白いです。 こういった経緯で「数学」に興味を持っていたところ、本日「asahi.com」に、「各国の子供の数学、理科の能力の高さと、好き・嫌いの比率についての記事が載っていました。 出典は「国際教育到達度評価学会」(IEA、本部・オランダ)の「国際数学・理科教育調査」だそうです。 38カ国・地域で、中学2年生に当たる学年の生徒が調査対象になっています。 その結果、「数学」の成績の最上位はシンガポール、韓国、台湾、香港、日本。「理科」は台湾、シンガポール、ハンガリー、日本、韓国の順だったそうです。 この成績の順位に対して、「数学」が「大好き」「好き」という生徒は、日本では48%(参加国平均72%)で下から2番目。「大嫌い」「嫌い」は52%だったそうです。 「理科」は「大好き」「好き」は55%で、下から2番目でした。 私は理系出身なので、もちろん「理科」は大好きなのですが、「数学」は高校ぐらいから嫌いになってきました。 公式を丸覚えさせられて、ひたすら問題を解かされるのに嫌気がさしたからです。 大学に上がったときに、数学科の友人に「なんで数学専攻したの」という話をしたことがあります。 そのとき彼は「数学が面白いから」と答えました。 「面白くなかったよ」と反論する私に彼は「そりゃ、駄目な先生に当たって災難だったね」と言いました。 最近プログラムを書くようになってから、再び「数学」の勉強をかじるようになったのですが、学生時代と打って変わって「数学」が「面白い」です。 なんとなく友人の言っていた言葉がわかるような気がしてきました。 最近日本では「理科」の教育時間を少なくしています。このことに、私は非常な危機感を抱いています。 ゆとりの教育とか言っていますが、結局足りないのは教師だと思います。 実際私も教育実習に行ったので、教師の仕事は大変らしいというのは分かります。 今後の日本のことを考えれば、せめて教師の数を2倍にして、能力による年俸制で給与の格差を5倍くらいはつけてあげないといけないと思いました。 若くても能力のある人にはお金と仕事の場を与え、生徒の害になる人にはあまり教育の現場には関わって欲しくないと思います。 本来「面白い学問」を「面白くない学問」にしてしまう現状を打破しなければ、日本の未来は厳しいと思います。 改めて「数学」の面白さを味わいながら、そういうことを考えていました。 |