横浜市の「ゴミ」と「個人情報」の事情について少し書きます。私以外の人も、横浜市在住の人は知っておいた方がよいと判断しましたので、以下経緯と情報をまとめておきます。
まず、先日ですが、画像で掲載しているようなチラシが、ビニール袋に入って、家のドアノブに掛かっていました。
文面を見て、何か新手の詐欺の類い(ローカル詐欺?)かと思い、「資源循環局 港北事務所」と「記載電話番号」が実在するかネットで調べてみたら、確かに存在していました。
そこで翌日電話を掛けました。ゴミの分別の仕方が間違っていたということなので、どこが間違っていたのか確認をしました。世の中、他人に指摘されないと気付かない部分もあるので、間違いを指摘されれば直します。分別を間違っていたのは、私が悪いので。(補足2009.08.08:普段から分別は行っていますが、一部の物品に関して、カテゴリーが違っていたということでした)
以下、この一連のやり取りの際に知ったことです。個人情報にかかわりそうな話がありましたので、他の人にも知らせるために、まとめておきます。
● 資源循環局とのやり取り他で知った情報
以下、電話でのやり取りで、私が知ったことです。
・横浜市では、ゴミ袋を開けて、中の写真を撮っている。
・個人情報が特定できる書類などが、後で分かるように鮮明に記録している。
・その写真データは、その局の人間なら、誰でもアクセスできる。
また、この話をmixi内でした際に、友人が参考リンクを調べてくれました。その中で分かったことも掲載します。
■参考リンク:横浜市でごみ分別違反者に罰則スタート
http://tokikanpo.hama1.jp/e46721.html・撮影はデジカメで行っている。
・市資源循環局の職員が、定期的に各地を巡回して、撮影を行って回っている。
・撮影は、2008年5月の時点から始まっている。
以下、詳細を書きます。
● 電話から知った情報
電話では、「住所」を尋ねられました。そして、その住所を元に、「写真」を数秒で参照して、そこに写っている文字情報(住所や名前といった情報。DMなどの封筒だと思われる)と、他に入っていたゴミの内容を、職員が口頭で述べました。
また、電話を受けた人は、チラシに書いていた担当ではなく(不在らしかった)、他の人でした。
そこから分かることは、前述の通り、以下になります。
・横浜市では、ゴミ袋を開けて、中の写真を撮っている。
・個人情報が特定できる書類などが、後で分かるように鮮明に記録している。
・その写真データは、その局の人間なら、誰でもアクセスできる。
また、詳しく書くと、以下のような事実が分かります。
・写真は、文字情報が分かる高解像度で記録されており、住所や名前と紐付けられた形で(たぶん)パソコンに入っていて検索できる。
・写真には、担当の人以外でも、同じ事務所の人なら簡単に(数秒で)アクセスできる。
先ほど紹介したリンクから、デジカメで撮影しているのが分かっていますので、以下の情報が1つの場所に蓄積されていることが分かります。
・「住所」「氏名」「ゴミの中身の画像データ」「撮影日時」。
これらが、職員がアクセスしやすい形で、1年以上、既に蓄積されています。
● 根拠法
友人が、横浜市の条例について調べてくれました。以下、関係する条例のリンクと、関係箇所の抜粋です。
■資料1:横浜市廃棄物等の減量化、資源化及び適正処理等に関する条例
http://www.city.yokohama.jp/me/reiki/honbun/ag20207711.html■資料2:横浜市廃棄物等の減量化、資源化及び適正処理等に関する規則
http://www.city.yokohama.jp/me/reiki/honbun/ag20207721.html 以下、抜粋は、資料1からです。
(横浜市の責務)
第3条 横浜市は、あらゆる施策を通じて、減量化、資源化、廃棄物の適正処理及び地域の清潔の保持の推進に必要な措置を講じなければならない。
2 横浜市は、前項の施策の実施に当たっては、計画の策定、施設の整備、市民の参加及び協力の推進その他必要な措置を講じなければならない。
3 横浜市は、前2項に定める責務を果たすため、必要と認められる情報の収集、調査研究、技術の開発等に努めなければならない。
該当しそうな場所は、第3条「横浜市の責務」第3項の「必要と認められる情報の収集、調査研究、技術の開発」の部分のようです。
ゴミの写真と個人情報を集める根拠は、この部分にあるようです。
● 資源循環局
横浜市の組織です。大型ゴミを捨てる際、ここに電話をしました。
■横浜市 資源循環局
http://www.city.yokohama.jp/me/pcpb/ 個人情報を集めていることに関して怖いことの1つとして、横浜市がかなり積極的に外注化を進めていることがあります。
資源循環局も、公募型指名競争入札で業務を委託しています。
■横浜市資源循環局公募型指名競争入札
http://www.city.yokohama.jp/me/pcpb/kobo/ 先は分かりませんが、将来的に、集めた情報が民間委託先にそのまま流れる可能性もあります。
そうでなくとも、パソコンの廃棄や、ファイル交換ソフトなどによって、個人情報に紐付けられたゴミの写真データが流出する可能性があります。
● 自衛
というわけで、個人情報保護の自衛のために、その日のうちにシュレッダーを買いにいきました。
基本的に、ほとんどのやり取りをデジタル化しているのですが、DMや封筒ぐらいは届くので。
さすがに、ゴミの写真と個人情報が結び付けられて、役所に蓄積され続けるのはどうかと思います。
購入したのは、以下のシュレッダーの型違いのものです。
● まとめ
横浜市在住の人は、ゴミに個人情報を入れないようにしておいた方がよいです。
ストーカーなどに狙われていなくても、市資源循環局の職員が、ゴミの中身を撮影しています。
横浜に長く住んでいますが、こういうことが行われているのは知りませんでした。私以外にも知らない人がいると思いますので、文章にしてまとめておきます。
追記(2009.08.08):
質問が書き込まれているようなので、答えておきます。
普段、分別は、カテゴリーごとにそれぞれ袋を分けて保管して、該当日に出しています。また、大型ゴミも、全て料金を支払って、市のシールを貼って、予約して出しています。
指摘されたのは、一部のゴミのカテゴリーの私の勘違いです。なので、本文に書いてあるように、分別の詳細について尋ねて、今後は改める旨、電話口で言いました(これは私のミスですので、当然修正します)(また、ゴミの詳細については、プライバシーなので割愛します)。
分別は行うようにしているので、今後も分別して出す予定です。
それとは別に、情報の記録と保管について、知らないことがあったので、ここでは文章にまとめています。
自分の個人情報に関しては、意識が低くかったなというのが実感です。これは反省しています。