アメリカのドラマ「ザ・ホワイトハウス」(原題:The West Wing)の第1シーズンのVol.1〜2(1〜8話)を七月上旬に見ました。
1999年から2006年にかけて放送されたドラマで、日本では2002年10月からNHK総合で放送されたそうです。(Wikipedia調べ)
□Wikipedia - ザ・ホワイトハウス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82... 製作総指揮兼脚本はアーロン・ソーキン。
ホワイトハウスの大統領周辺の人物を中心とした政治ドラマです。非常に密度が濃く、面白かったです。
実はこの日は、友人ののごさんと久しぶりにビデオ会をしました。平日なので人は集まらないだろうということで二人でガチで見ました。
以下、その日に見たラインナップです。
・ザ・ホワイトハウス(Vol.1 1〜4話)
・天然コケッコー
・大誘拐
・俺たちフィギュアスケーター
・ジョゼと虎と魚たち
・ザ・ホワイトハウス(Vol.2 5〜8話)
昼に集合して、朝近くまで見ていました。見て、意見を交わして、見て、感想を話し合っての連続です。二人とも頑張りすぎです。
ちなみにこの日見た中では、「ジョゼと虎と魚たち」が一番よかったです。のごさんがわざわざDVDを買っているのも頷けました。
さて、「ザ・ホワイトハウス」です。
出来が非常によいのは、先ほど述べました。これは、脚本家の手腕だと思います。各配役に個別の問題を割り振りながら、毎回1つ以上の政治問題を主題に話を進めていく。
きっとホワイトハウスの中はこうなのだろうと思わせる騒々しくもエネルギッシュな様子が描かれています。
そしてかなり意外に思ったのが、そこで選ばれている政策がかなり中立であること。
ソーキン自身が民主党支持のリベラルだそうで、そのためか偏りが少ない冷静な結論に至ることが多く驚きました。
宗教に関しても、アメリカでこれぐらい中立に政策を実行できる政権があったら凄いなと思わせるぐらい中立寄りでした。
また、圧倒的な取材量を窺わせる脚本の密度と質は圧巻でした。
このレベルのドラマが放送されるなら、私もテレビを毎週追いかけて見るのになと思いました。
のごさんが「CHANGEを見てストレスが溜まってザ・ホワイトハウスを見直した」というのも、分かるような気がします。
「CHANGE」自体は見ていないですが、日本でこのレベルの政治ドラマはできないだろうと思います。内容だけでなく、予算がそもそも違いそうですし。
以下、途中までの粗筋です。(ネタバレ的な物はあまりないです。序盤の最後ぐらいまでです)
ホワイトハウスの西棟(West Wing)は、大統領が執務を執るアメリカ合衆国の中枢だ。
そこには政策決定のための人材や、国民に対するメッセージを送る報道官たちが詰めている。
彼らは、大統領直属の部下たちであり、国を動かすとともに大統領を政治的に守る役目も担っている。
政治的問題は間断なく起こる。その全てに対処する彼らは個人としての問題も抱えている。
ある者は仕事の忙しさから妻と別居する羽目になり、またある者は過去に恋人だった相手が同僚となり葛藤を抱える。
大統領の仕事は、次々に起こる事件に対応し決断するだけではない。
国の将来を考え、反対派を説得して法案をまとめる指導力も必要とされる。
大統領の部下たちは、それぞれの人脈や能力によって、大統領の意思を政治に反映させていく。
それらの戦いは、勝つ時もあれば負ける時もある。時には、法案は通っても、その評価を他の政治家にさらわれることもある。
大統領とそのスタッフたちは、それらの仕事を精力的にこなす。
多くの問題を彼らは次々と解決していく。だが、一つの仕事に勝利を収めた後、一人の政策担当スタッフが大統領に呟いた。
「大統領就任以来、私たちの敵が増えているような気がします」
大統領は、その言葉に答えず彼に背を向けた。
こういうドラマを、中学や高校の社会科の時間にでも見せると、もっと政治に対する関心は増えるだろうなと思いました。
ちょっと前のスピリッツの「日本沈没」で、「総理大臣は、いつからテレビでキョドる変な人になったんだろうか」「子供たちが総理大臣に憧れるようでなければならない」といった内容の台詞がありました。
国の指導者が、次代を担う若い人たちから“目指そう”と思われる存在になるように心がけることは大切なことだと思います。
また、そういったことを感じさせるような良質なドラマもあった方がいいと思います。
今の政治家を見て、子供が目指そうと思うかは疑問です……。
最終的には、Gyaoの無料動画で第1シーズンは最後まで見ました。
「ぐわ〜〜、そこで止めるか!」という感じでした。
でもまあ、非常によい出来でした。
さて、以下個人的な感想を書きます。
このドラマの最初の一話を見て、最近の私のイライラの原因の一つが分かりました。
それは、仲間です。
自分で会社を始めて以来、一人で仕事をしているのですが、それはある意味、“仲間との会話”というフィードバックなしに延々と自己完結しているということです。
人間は、他人に評価されることで満足を得る動物です。
周囲の人間関係からの正の評価というものが日常的に得難い環境で仕事をしていると、徐々にそれがストレスになってくるのだということを、このドラマの第一話を見て気付きました。
全員がそれぞれの能力を十分に発揮しながら、仲間から、そして社会から評価されている様子が描かれていましたので。
自分が切り捨てた物であるのは分かっていますが、それが心地よい物だということもよく分かりました。
もっと、鉄の意志を持たないといけないです。
修行が足らないなと思いました。