2005年10月11日 14:36:09
9月の後半に、映画「キング・アーサー」のDVDを見ました。
のっけから、びっくりました。「キング・アーサー」というタイトルが付いていますが、「アーサー王伝説」の話ではないです。AD300年頃の、ローマ軍の騎兵アーサー氏のお話です。王でも何でもないです。キャラの名前だけが一部同じですが、完全に別の物語です。
アーサーは超人的なことは何もせず、ランスロットはアーサーの友人の二刀流の騎兵で、マーリンは土着民族の長で、グウィネヴィアはその民族の女性です。土着民族は、全身を青に塗っています。
主人公グループは、黒海辺りからブリテンの防衛に連れてこられた騎馬民族のアーサーやランスロットたち七人の騎士。彼らは、ローマからやって来たキリスト教の司教たちの横暴にぶち切れ、ローマ軍が撤退したあと、土着の民族を守るために、北方からやって来た凶暴な民族と戦います。
オープニングでいきなり、「アーサー王の伝説が成立したのは1500年ぐらいだが、この話はその原型になったローマの騎兵の物語である」と出てきて、いきなり観客を呆気に取らせます(映画製作者サイドが作ったお話なので史実ではなく想像だそうです。念のため)。
何と言うか、野心的な映画です。アーサー王の伝説はもともと派手な物語なのですが、この素材を使ってこれほど地味に作った映画は始めて見ました。
映画の方向性としては、「グラディエーター」や「ブレイブハート」と同じです。主人公が苦悩し、立ちあがり、ガチンコの戦争をやるという内容。
まあ、映画としては普通に面白かったんですけどね。それにしても、製作サイドはチャレンジャーだなと思いました。