2006年01月30日 09:33:19
Bunkamura ザ・ミュージアムで行なわれている「ポーラ美術館展の印象派コレクション展」に行ってきました。
ポーラ美術館は行ってみたい美術館ではあるものの、場所が箱根と微妙に遠く躊躇していました。
渋谷という近場で、美味しい所を摘み食いできたので、非常にありがたかったです。
今回の「ポーラ美術館展の印象派コレクション展」は、印象派系の展示会の定番である「印象派の歴史を時代順に巡る」という内容でした。
よい絵が多く、楽しめました。
以下、私が気に入った絵のリストです。
●「マント家の人々」(エドガー・ドガ)
落ち着いた構成と、しっかりした色味がよい絵でした。
●「レースの帽子の少女」(ピエール=オーギュスト・ルノワール)
今回の展示会のポスターに使われていた絵です。
柔らかい感じの清楚な美少女でした。
ルノワールとしては珍しく顔が細めの女性です。ただし、やっぱりルノワールなので、何気に二の腕が太いです。
●「エッソワの風景、早朝」(ピエール=オーギュスト・ルノワール)
ルノワールの風景画。
風景画なのに、赤っぽく明るいルノワールの人物画のような色の調子が温かい印象を与える不思議な絵でした。
●「アルジャントゥイユの花咲く堤」(クロード・モネ)
画面前方を遮る暗い草むらと、遠方に明るく霞む水上の遠景が不思議な効果を与える絵。
何気に画面右の中景が、画面に確かな奥行き感を与えています。浮世絵の影響が大きい絵です。
●「ジヴェルニーの積みわら」(クロード・モネ)
今回一番よかったです。
絵から五メートルほど離れると、風に揺らめき、陽にきらめく木の葉が見えてきます。
まるでその場の音が聞こえてくるような絵でした。また、音だけでなく、日光の温度まで感じました。
視覚だけでなく、聴覚や触覚、嗅覚まで刺激してくれる絵でした。
●「睡蓮の池」(クロード・モネ)
これは写真ではなく、実物を見ないと駄目な絵だなと思いました。
厚塗りの絵の具が、まるで本物の植物の緑を見ているように、きらきらと輝いて陰影を作っています。
「よくもまあ」と感じるほど、光をキャンバスに映しとっていました。
●「日本風の花瓶」(オディロン・ルドン)
実在としての花瓶。そして印象としての生花。
空間に溶け込むように広がる花が、幻想的な空間を作り出す絵でした。
気に入った絵がけっこうありますね。
当たりの展示会だったようです。