2006年02月04日 04:04:57
映画「ミッション・インポッシブル」のDVDを12月の下旬に見ました。トム・クルーズが主演のものです。
なかなか楽しめました。個人的には、もう少し“爆発分”があった方が好みでしたが「まあ、こんなものだろう」と思いました。
「ミッション・インポッシブル2」を映画館で見ていたので、もっと派手な映画かと思っていたのですが、予想以上に地味な映画でびっくりしました。
以下、粗筋です。(序盤のネタバレありです)
アメリカの諜報部員の主人公は、仲間と一緒にある仕事を行なう。
それは、東欧に潜入している諜報部員の実名リストを入手しようとしているスパイたちを一網打尽にする作戦だ。
だが、その作戦は失敗に終わる。仲間たちは次々と死に、主人公だけが生き延びる。そして主人公は驚くべき事実を知る。
この作戦は、当初聞いていた計画とは違い、裏切り者をあぶり出す作戦だった。そして生き残った主人公はその裏切り者と断定される。
主人公は命からがら逃げ延び、彼以外にも生きていた女性諜報部員と再会する。
彼は自分をはめた者が誰なのかを知るために大胆不敵な作戦に出る。諜報部員の実名リストを自分が入手し、交渉のテーブルに着こうというものだ。
そのリストの入手に立てられた作戦は、“不可能”としか思えない作戦だった。
騙し、騙されの、ハラハラドキドキのスパイ・ムービーです。
基本的によくできていたのですが、幾つか改善点というか、脚本上気になった点がありました。
一つめは、序盤の主人公の立ち位置が、観客視点でぶれることです。
視点がぶれる場所は、序盤で主人公が疑いを掛けられて逃げ出すシーンの辺りです。観客視点では、「主人公が裏切っているのか、裏切られているのか」どちらとも取れるように一瞬なります。
しかしこの二面性は、このあとのストーリーでは何も伏線になっていません。つまり、無駄な視点のぶれになっています。
これは、脚本を修正して、主人公は明確に裏切っていないとしてしまったほうがよいと思いました。(補足参照)
二つめは、秘密兵器です。
スパイ・ムービーなのに、一つの地味な秘密兵器を再三にわたって使うのはいかがなものかと思いました。
スパイ物では秘密兵器も売りの一つなので、もう少しいろいろとバラエティに富ませて欲しかったです。
それにしても、1と2で監督が違うとはいえ、まったく雰囲気の違う映画になっているなと思いました。
補足:
主人公の立ち位置のぶれですが、オリジナル版のファンの方から、「オリジナル版のファンを引っ掛けるための脚本上のトラップが入っていて、主人公が正義か悪かわざと分からなくなっている」という趣旨の話を聞きました。
どうやら、私の条件では分からない、脚本上のギミックが入っていたようです。
そういう要素もあるのかと思いました。