映画「愛と青春の旅立ち」のDVDを五月の上旬に見ました。
原題は「An Officer And A Gentleman」です。「愛と青春の旅立ち」とは、よく名前を付けたなと思います。
有名で評価の高い映画ですが、非常によくできていました。
以下、粗筋です。
母親を早くになくした主人公は父親に育てられる。その父親は、飲んだくれで女遊びが激しい男で、海軍に勤めていた。
主人公は大人になる。彼は海軍のジェット戦闘機のパイロットになるために士官学校に入学した。
そこで親友を得て、士官の玉の輿に乗ろうとする女たちと出会いながら、凝り固まった利己主義から少しずつ成長を見せていく。
そして士官学校の訓練が終盤に近付いたとき、主人公にとって衝撃的な事件が起こった……。
ストーリーの基本の柱は、主人公と親友、そして彼ら二人が付き合う女性二人による、四人の若者の物語です。
ここに、担当教官である軍曹が、現実社会の象徴として対置されます。
また、サブストーリーを膨らませるために、同期入学の同輩たちが配されます。
シンプルな舞台設計、明確なストーリー、それを膨らませるサブキャラたち。そしてやり場のない感情や、世間の理不尽さへの怒りを、言葉ではなく行動で語るラストの展開。
派手なアクションや特殊効果はないですが、こういった計算尽くで作られたような削ぎ落とした脚本は好感が持てます。
名作の名に値する優れた作品だと思いました。
どうでもいいですが、主人公のリチャード・ギアが若くてびっくりしました。