映画「ドラゴン怒りの鉄拳」のDVDを五月上旬に見ました。
「トム・ヤム・クン」を見たので、香港カンフー物を見ておかないといけないよなと思ったので借りてきたものです。
パッケージの裏面には「この映画からブルースリーの怪鳥のような声が登場する」と書いてありました。
叫ぶ、叫ぶ。
しかしまあ、“こちらも敵も、銃を使わず肉体と近接武器しか使わない”ので、正々堂々と勝負する人たちだなと思いました。
以下、粗筋です。
日本がのさばっていた時代。租界のなかにある拳法道場の道場主が死んだ。
その一番弟子だった主人公は、葬式の席で号泣する。
悲嘆にくれる道場の者たち。そこに、日本の柔道道場の者たちがきて挑発を仕掛けてくる。
師の掟として、戦いを禁じられている彼らは、その罵倒に必死に耐える。
しかし、主人公は師に対する嘲弄を我慢できなかった。一人でこっそりと敵の道場に乗り込み、戦いを挑む。
そのせいで、抗争が始まった。そして主人公は、師匠の死の真実を知る。
主人公は身を隠し、敵を倒すために密かに行動を始める。
最初に書きましたが、主人公はやけに正々堂々としています。敵が圧倒的多数か、武器を持っているときにしかヌンチャクは使いません。
それ以外は、ひたすら肉体、肉体、肉体。
基本的に単純なアクション物なのですが、ブルースリーがやたらと変装するのがちょっと楽しかったです。
おじいさんや、新聞売り、電気工事のおっちゃんなど。けっこう雰囲気が変わります。
それ以外は、基本的にバトル、バトル、バトル。思い出したように恋。
打撃音がやたらでかいのは、格闘映画の基本なんだろうなと思いました。
さて、この映画は日本人が敵なのですが、だいぶ複雑な気分になります。
いい日本人は一切出ないので。
仕方がないのでしょうが、やっぱり自分たちが本当にダメダメな悪役というのはちょっとへこみます。
そして映画の最後はちょっと感心しました。
暴力の虚しさというものを出していたので。単に「勝ってよかったね」という映画ではなかったので。
最後に少し。
DVDには予告編が付いていました。映画を見終わったあとにそれを見ていると、最後のボスとの戦いのラストの部分が使われていました。
えー、まあネタばれとか関係のないタイプの映画だからよいのでしょうが。
なんだかなと思いました。