映画「いまを生きる」のDVDを七月下旬に見ました。
原題は「Dead Poets Society」(死せる詩人の会)。まあ、日本で売るなら「いまを生きる」の題にして正解でしょう。
内容も「いまを生きる」と題名を付けたほうが正しく思えるものでした。
以下、粗筋です。(中盤の始めぐらいまで)
全寮制の厳格な名門校に、かつてこの学校を卒業した英語教師がやって来た。
彼は奇抜な詩の授業をしながら、生徒たちに「自分で考えることの大切さ」「いまを精一杯生きることの大切さ」を教えていく。
教師はかつて生徒時代、「死せる詩人の会」という秘密サークルを主催しており、学校の近くの洞窟で詩の朗読会を開いていた。
教師に影響を受けた生徒たちの幾人かは、そのサークルを密かに復活させ、自由な時間を満喫する。
自我に目覚めた彼らは、自分たちの本当にやりたいことを考えだす。
そして、彼らのなかでリーダー的存在だった少年は、舞台俳優の道を目指す。しかしそれは、父親との決定的な対立を招くことだった……。
中盤ぐらいまでは予定範囲内の展開でしたが、終盤はちょっと意外な展開でした。
そしてラストシーンでは、少し涙が出ました。
ただ、極限状態への至り方としては、逃げ道がいくらでもある筋道だと思ったので、その点に関しては詰めが甘いなと思いました。
なので「素直に感動する」という感想には至りませんでした。
まあ、その甘さを“思春期の揺らぎ”と取ることもできるのでしょうが。
それなりに面白かったですが、評判通り感動できる映画ではないなと思いました。