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2006年09月21日 23:40:04
あの頃ペニー・レインと
 映画「あの頃ペニー・レインと」のDVDを八月上旬に見ました。

 非常によかったです。

 パッケージの表紙が“女の子、女の子”していて恋愛物っぽかったので今まで敬遠していたのですが、借りてきて正解でした。

 監督はキャメロン・クロウ。トム・クルーズ主演の「バニラ・スカイ」がけっこうよかったので、借りようと思いました。

 ちなみに原題は「Almost Famous」です。



 以下、粗筋です。

 小学校を飛び級で進級した主人公は、母親、姉と三人で暮らす母子家庭の男の子。

 母親は大学教授で、しつけに厳しい。その厳格さを嫌って姉は家を出て行った。

 その姉は、旅立つ前に弟に多数のレコードを置いていってくれた。それは数々のロックの名盤だった。

 少年は十五歳になる。

 彼は成績優秀な生徒として学校に通うかたわら、ロックの批評を雑誌や新聞に投稿していた。

 そして、クリーム誌の編集長と出会い、心の師匠と仰ぐ。

 彼は編集長から仕事をもらい、スティル・ウォーターという中堅バンドのコンサートにインタビューに行く。

 しかし、まだ子供の彼は警備員に止められて楽屋に入れてもらえない。

 そこに遅刻してきたバンドのメンバーたちがやってくる。少年は口頭でバンドの批評を告げる。その評価の的確さに驚いたメンバーは少年を楽屋に招き入れる。

 彼はそこで、一人の女性に出会う。彼女の名前はペニー・レイン。

 しかしその名は偽名だ。彼女は本名を決して他人に明かさない。

「グルーピーなの?」

「私たちはセックスは抜きなの。バンドを助ける、バンドエイドってところね」

 華やかで美しいその女性は、女性ロックファン集団のリーダー的存在だった。

 少年はバンドメンバーへの取材、そしてペニー・レインとの出会いに興奮する。取材は成功した。

 そんな折、少年の批評がローリング・ストーン誌の編集の目に止まる。

 少年は仕事をもらい、スティル・ウォーターへの密着取材を行なうことになる。彼はツアーに同行し、バンドを事実上率いているギタリストと親密になる。

 そのギタリストとペニー・レインは同じ部屋に泊まる仲だった。

 少年の恋心とロックへの愛、ギタリストへの音楽に対する尊敬と人格への軽蔑。ギタリストとペニー・レインの微妙な関係。

 そして、少年の身を案じ、自分の許に呼び戻そうとする母親との対立。

 少年は大人の世界を覗き、次第に母親の手から離れていき、自分で物を考え、男として成長していく。



 本作は、監督の自伝的映画だそうです。少年が大人の世界に入っていき、そこで現実を見ながら成長するという物語です。

 「そうそう、こんな気持ちを覚えている」と思うことが多々あり、非常に懐かしかったです。

 中学生の頃、RPGコンベンションに行って、大人に混じって遊んでいた感覚はまさにこんな感じでした。

 上手いなあと思いました。

 映画としても、最後のひねり(何度も何度もひねる)が非常に面白かったです。こんなにラスト間際にひねりまくる映画も珍しいなと思いました。

 でも、そのひねり過ぎが嫌味にならず、快い笑いに繋がっていく。

 よくできた映画でした。



 映画中、少し驚いたことは、少年の声が変わることです。

 最初の頃は子供の声だったのに、終盤では低くなります(そう聞こえただけかもしれませんが)。

 こんな短時間で声変わりをするとは思えないのですが、演出としてはありかなと思いました。

 「あれっ、こんなに低かったっけ?」と一瞬思いました。



 本作は、“少年時代の微妙な心の機微”という形にしにくいものをうまく描いていました。

 さらに伏線や演出など随所に仕掛けをして、いたるところでニヤリと笑えるようにしていました。

 伏線や演出は詰め込み過ぎぐらい過剰に入っています。これが小気味よく、いろいろなことが次々に起こります。

 映画の大半はツアー同行中の話です。そのため、主人公が頑張らなくても勝手に話が進行していきます。

 主人公はまだ子供ということで、社会的に見れば能動的ではありません。

 また真面目な少年なので、逸脱したことも行ないません。

 そういった“動かない”主人公の場合、舞台装置の方を無理矢理動かしてやればドラマが発生する。そういった分かりやすい例だなと思いました。

 何にせよ、久しぶりに「ああいいな」と感じながら子供の頃を思い出せる映画でした。
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