映画「アイアン・ジャイアント」のDVDを八月中旬に見ました。
公開当初、周囲での評判がよかったので、どういったものかと思って見ましたが、かなり子供向けに偏ったアニメでした。
私が期待していたものとはだいぶ違っていました。まあ、それなりによくできているけど、大人にはちょっと辛い。
似たような感想は「トイ・ストーリー」のときも抱きました。絵はよく動いて、話もよくまとまっているけど、深みがまるでない。
子供向けテレビ番組を普段から見ている人でないと、さすがに辛い作品だなと思いました。
以下、粗筋です。(ネタバレあり。終盤近くまで書いています)
宇宙から落ちてきた謎の巨大ロボット。そのロボットを発見したペット好きの少年は、彼を飼おうと決心する。
しかし、巨体に加え、凄い量の金属を食料として食べるロボットを隠すのは至難のわざ。そのため少年は四苦八苦する。
そうするうちに、彼らは心を通わせだす。そしてロボットは、生き物を殺すのは悪いことだと理解するようになる。
だが、そんな二人の日々は長く続かなかった。
連邦捜査官に嗅ぎ付けられ、国に害を成す存在として、ロボットは排除されそうになる。
捜査官は軍の出動を要請する。攻撃にさらされるロボット。そして彼は、戦闘ロボットとしての自己防衛本能に目覚め反撃を開始する。
少年はロボットを守ろうとして、殺すのは悪いことだと思い出させようとする。
少年のおかげで自我に目覚めたロボットは、人々を救うために動きだすのだった……。
話は完全に予定調和です。見る前に「こんなストーリーだろう」と考えたとおりの進行をします。
ただ、敵対する連邦捜査官があまりにも間抜けなのは、どうにかならないかなと思いました。
バランスが悪過ぎると思いました。
あと、ラストは上手かったです。「意味のない話を持ってくるな」と思っていた中盤の部分が、きちんと伏線になっていました。
低年齢層向けの話として、あのラストはありだなと思いました。
以下、映像についてです。
主線の色が凄い気になりました。オレンジ色の線なのですが、ちょっと明る過ぎる気がします。
序盤、この線の色ばかりに気が行きました。
あと、敵の捜査官の顔を見たときに、トリスおじさんを思い出しました。
□アンクルトリス プロフィール
http://www.suntory.co.jp/whisky/torys/profile.html 全然似ていないのですが、何となく雰囲気が似ていました。
全体的に、キャラクターの絵が野暮ったいのはどうにかならないかなと思いました。
映画のできとしては、子供向けアニメとしては中の上ぐらい、大人向けのアニメとしては中の中〜下ぐらいだと感じました。
とりあえず、及第点には達していると思います。