映画「フレンチ・コネクション」のDVDを十二月下旬に見ました。
泥臭いというか、汗臭い刑事物の映画でした。
主人公は禿げになりかけたおっさんで、酒が好きで、短気で喧嘩っ早い麻薬捜査官。
彼は悪人に対して、ガンガンと攻めていきます。映画も、そういった感じで、ともかく悪人に対してぐいぐいと迫っていく内容でした。
個人的には、映画の序盤で三人の女性が歌っていた歌が非常によかったです。CDがあるのなら、聞きたいと思いました。
サントラがあったら、そのうち借りてこようと思います。
さて映画は、悪人たちに対して、ブルドッグのように食いついていく内容でした。
それ以外の、人間関係の葛藤や成長は一切なし。ともかく犯罪者を追い続ける。
そういった意味では、人間の変化を描かないだいぶ変わった設計の映画でした。
映画本体についての感想ですが、なかなか面白かったです。
硬いレンガの壁を、韓国風の鉄の箸でゴリゴリ削って穴を開けるような感じで、障害物を無理矢理押しのけてひたすら悪人を追い詰める。
引き離されると激しく怒り、追い付くと子供のように喜ぶ。
その喜怒の分かりやすさが、敵を必死に追い駆ける話の内容と合っており、楽しめました。
以下、粗筋です。
主人公はポパイと呼ばれる、麻薬捜査官。彼は相棒とともにアメリカとフランスを結ぶ麻薬コネクションの大きな取り引き現場を押さえようとする。
二人は尾行して、密売人たちを追っていく。
しかし、敵に気付かれ、逆に殺し屋を差し向けられるようになる。
だがポパイは、持ち前のタフさでその反撃をしぶとく切り抜けていく。
そして彼は、徐々に敵を追い詰めていく……。
映画を見始めて、「最初はヨーロッパ系の映画か?」と思いました。
普通のハリウッド映画とは、のりがちょっと違っていたので。
また、舞台はアメリカのようですが、最初ヨーロッパかと思っていました。
序盤はアメリカとマルセイユを交互に描いていたので混乱してしまいました。
映画のカーチェイスのシーンは非常に迫力があってよかったです。
厳密に言うと、車と電車の追い駆けっこなので、“カーチェイス”ではないのですが、かなり激しいシーンで、ハラハラドキドキしました。
これは、凄いカーチェイスだなと思いました。
作品自体は、凄い面白いというわけではありませんが、普通に楽しめる映画でした。
何にせよ、映画として、他の作品とは違う個性が確立しているよい映画でした。
(以下、ラストのネタバレあり)
ラストは非常に唐突な終わり方で驚きました。
実録系の映画だったのかどうかは分かりませんが、その後の経過を字幕で書いて終わりでした。
そういう最後になると思っていなかったので、一瞬面食らいました。