映画「レジェンド・オブ・メキシコ デスペラード」を一月中旬に見ました。
原題は「ONCE UPON A TIME IN MEXICO」。
アントニオ・バンデラスが、ギター型のショットガンをぶっ放し、ジョニー・デップが三本腕でバンバンと人を殺す、変形西部劇(?)的な映画です。
……ジャンルは、アクション映画なのでしょうか、それとも馬鹿映画なのでしょうか?
ちょっと悩むところがありますが、基本はアクション、でも味付けはキカイダー系とでもいいましょうか、そんな感じの映画でした。
「エビータ」でバンデラスがよかったので「バンデラス流しだ」と思い、借りて来て見ましたが、そこそこ楽しめました。
しかしまあ、バンデラスは背があまり高くないのですね。
映画中「175cmだ」とか言われていましたので、それぐらいかと思います。もしそうなら、私よりちょっぴり小さい。
あの「顔の押し出しの強さ」からして、もう少し背が高いと思っていました。
よく見ると、周囲の悪役よりも、下手をすると顔一つ分くらい小さかったです。
以下、粗筋です。(中盤過ぎぐらいまで書いています)
舞台はメキシコ。妻と子供を殺された殺し屋の主人公(バンデラス)は、ギターを作る町でくすぶっていた。
その彼を、一人の男(ジョニー・デップ)が発掘する。CIAの彼は、メキシコの組織のボス(ウィレム・デフォー)を狙っていた。
CIAの男は殺し屋に、組織のボスの計画を告げる。それは、将軍にクーデターを起させ、国を乗っ取るというものだ。
その将軍こそが殺し屋の妻子を殺した相手だった。
殺し屋は仲間を集めて、将軍を仕留める準備を進める。また、CIAの男も仲間を増やし、組織のボスの企みを阻止しようとする。
だが敵の反撃が始まる。それぞれのグループは入り乱れ、デスペラード(死の祭)の日にクーデターが始まり、戦いは凄惨な殺し合いへと発展していく……。
メキシコの大統領が、何だか人のよい人でした。
頑張って国をよくしようとしているのですが、でもあまり実力はなさそうで、どこか田舎の村長のようでした。
主人公グループとの終盤の絡みは個人的には面白かったです。
さて、映画の中身ですが、一個一個のパーツはアイデア的に面白いけど、その繋ぎ合わせという印象が強かったです。
たぶん、いろいろとアイデアがあって、それをごちゃ混ぜにして一本の映画にした。そういった感じです。
出ている役者のクラスと数から言うと、結構お金がかかっていそうですが、脚本が少し甘いなと思いました。
でもまあ、普通に楽しめる内容にはなっています。
(以下、ちょっとだけネタバレ?です。)
この映画の一番の見せ場というか、変なこだわりは“ギミック”でしょう。
バンデラスの「ギター・ショットガン」、デップの「第三の腕」、また、バンデラスの仲間たちが使う「ギター火炎放射器」に「ギター・ラジコン爆弾」。
「お馬鹿系武器」なのですが、本当にお馬鹿でよかったです。
あと、終盤のデップの特殊な状況での戦闘シーンも、シチュエーションギャグの部類だよなと思いました。
純粋なアクションというよりは、お馬鹿映画の方向で、変に作り込んでいるなと思いました。
最後に、原題の「ONCE UPON A TIME〜」について。
「ONCE UPON A TIME〜」は、映画のタイトルとしては幾つかあります。というわけで、調べてみました。
・「Once Upon A Time In The West」
(邦題「ウエスタン」1969年 イタリア)
・「Once Upon A Time in America」
(邦題「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」1984年 アメリカ)
・「黄飛鴻 Once Upon a Time in China」
(邦題「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明」1991年 香港)
・「Once Upon A Time ln China 黄飛鴻 男児当自強」
(邦題「ワンス・アポン・ア・タイム 天地大乱」1992年 香港)
(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナのシリーズはたくさんあるので二作だけ掲載)
・「Once Upon a Time」
(邦題「此の虫十万弗」アメリカ)
まだまだありそうですが、ざっと調べた感じでは、こんな感じでした。
追加。
mixiで感想を書いたあと、この作品には先行作品がいくつかあるということを教えてもらいました。
以下、一部引用です。
# 監督ロバート・ロドリゲスの出世作『エル・マリアッチ』が起点
# これのメジャー向けヴァージョン・アップのようなかたちで
# 登場したのが、本編に先行する『デスペラード』
この二作の方が面白いという意見でした。
そのうち、機会があったら見てみようと思います。