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2007年08月04日 16:55:03
ロード・オブ・ウォー
 映画「ロード・オブ・ウォー」のDVDを六月下旬に見ました。

 2005年の作品で、監督と脚本はアンドリュー・ニコル。聞かない名前だなと思い、作品のリストを調べてみました。

・ガタカ(1997)
・トゥルーマン・ショー(1998)
・シモーヌ(2002)
・ターミナル(2004)
・ロード・オブ・ウォー(2005)

 なるほど、知っている名前の映画を結構撮っていますね。



 主演はニコラス・ケイジです。

 この人は、この映画のように、「正統派ヒーローではないけれど、それなりに力の入った人物」という役に合っていますね。顔が変な人なので、そういう路線なのかもしれませんが。

 また、敵役でイーサン・ホークが出て来るのですが、この人は印象の薄い顔だなと思いました。

 名前を覚えているので、何度か見ていると思うのですが、いまいち覚えることができない顔です。痩せ気味のお猿さんのような顔だと思いました。

 なんだか、俳優の顔の話ばかりです。



 さて、映画の感想です。

 面白かったです。

 冷戦終了前から活動を始め、冷戦終了後に一気にビジネスを大きくした武器商人の話です。いわゆる「死の商人」という類いの人の、半生を描いた作品です。

 映画中に、「実在の人物をモデルにしている」と出ていたので、そういった取材を元にした映画のようです。

 序盤は貧乏な移民からのサクセス・ストーリー。中盤は、インターポールの刑事との駆け引き。そして、戦争自体に深く関わって行く様子。

 終盤は、二重生活が家族にばれて、仕事の面でも追い詰められていく様子が描かれます。



 伝記物なのですが、寓話や御伽噺のような雰囲気をどこか持っており、泥臭さの中に、スタイリッシュさを感じさせる映画でした。

 こういった雰囲気は、映画の冒頭と終末に挿入される「主人公の見ている世界観の独白」からも強く感じさせられました。



 また、物語も上手くできていました。

 出て来る登場人物と主人公の関係が、それぞれ主人公の抱えている問題を炙り出すようになっており、それが中盤の最後から終盤に掛けて、導火線に火が付くように、順次爆発していきます。

 そして、主人公が、その爆発でどんどん精神をすり減らしていきます。

 さらに、全てが爆発しきった後、何も手元になくなったはずの主人公の独白シーン。そこから炙り出される「武器商人の本当の物語」。

 きれいに作られた仕掛け花火を見ているようで、上手い構成だなと思いました。

 特に、前半の物語で、話の部品として使い捨てたと思っていた弟を、終盤できちんと意味のある使い方をしたのは感心しました。

 構成が分かりやすく、応用が利く作りの作品だと感じました。



 以下、粗筋です。(ネタバレあり。終盤の終了直前まで書いています)

 主人公はソ連からアメリカへの移民。彼は飲食店の跡取り息子だったが、ある日巻き込まれた銃撃戦で自分の未来の仕事を決める。

「世界では、無数の銃弾が消費されている。その銃弾が、俺の銃弾で何が悪いんだ?」

 彼は手始めにウージーを購入して転売する。彼には商才があった。人手が必要になった主人公は、弟を勧誘して、世界中の紛争地帯に武器を売り歩く商売を始める。

 国家間の兵器取り引き会場にも彼は顔を出す。しかしそこは、先進国と大企業しか入れない場所だった。主人公は、古株の武器商人にあしらわれる。

 主人公はそのことをバネに、大きな取り引きを物にしようと考える。

 彼は徐々に実力を付け、成功の階段を上って行く。その頃彼は、一人の女性に恋をしていた。同じ町の出身で、モデルになっていた女性だ。

 彼は大枚をはたいて、彼女との出会いを演出する。そして彼女と付き合い始め、結婚する。

 自分を大きく見せていた主人公は、その見栄を張り続けるために無茶な綱渡りを続ける。

 そして、その無茶に付いてこれなくなった弟は麻薬にはまり、病院で暮らすことになる。

 だが、そういった無茶を重ねていく内に、嘘は真になっていった。彼はいまや、世界を股に掛ける稀代の武器商人となっていた。

 息子も生まれた。家庭も商売も順調だ。そんな彼に、空前のビッグチャンスが舞い込んでくる。

 ソ連の解体だ。

 テレビに映るゴルバチョフ書記長にキスをする主人公。

 彼は出身地の伝手をたどり、ソ連に渡る。そして、大量の兵器を買い叩き、世界中に輸送して大儲けする。彼の主な商売先はアフリカだった。

 成功に成功を重ねる主人公。

 しかし、徐々に破綻の影が忍び寄ってくる。

 インターポールの刑事、独善的なアフリカの独裁者、妻の疑惑、弟や両親との関係。これまで抱えていた問題が、一つ一つ火を噴き始める。

 そして全てを失い、インターポールの刑事の前に座った主人公は、「戦争の商売」の真実を語りだした……。



 総じて面白かった映画なのですが、一点だけ、激しく突っ込みたくなるシーンがありました。

 大切なトレーラーの鍵の暗唱番号を、家族の誕生日にするのは、あまりにも間抜けなのでどうにかして欲しかったです。

 そんな、「無関係な人でも簡単に思い付いて、中に入れるような番号」は、いくらなんでもセキュリティ意識が低過ぎです。

 ここだけは頂けなかったです。

 物語的に盛り上げようとしているのは分かるのですが、あまりにも安易だと思いました。



 後、瑣末なことですが、映画の冒頭は、「銃弾が作られて、戦場まで運ばれて、人を殺すまでの映像」なのですが、これのCGがちゃちかったです。

 予算は十分ある映画のようでしたので、もう少しクオリティを上げられなかったのかなと思いました。
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