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2007年11月14日 13:37:05
アンジェラ
 映画「アンジェラ」のDVDを、十月上旬に見ました。

 2005年の映画で、リュック・ベッソンが監督・脚本の白黒映画です。

 主役はジャメル・ドゥブーズ。「アメリ」で、恋の相手役(?)だった人です。

「アメリ」を見た後に「片腕がない」ということを聞き、驚きました。「アメリ」を見ている時には、全く気が付きませんでした。

 そこで今回の「アンジェラ」では気を付けて見ていたら、本当にずっと片手をポケットに入れていました。

 なんで「アメリ」の時に気付かなかったんだろう?

 それだけのハンデ(肉体的なハンデという意味ではなく、役柄を演じる上でのハンデ)があって、ここまで上り詰めるのですから、この俳優は凄いものです。

 相手役の女優はリー・ラスムッセン。この人はともかく大きかったです。

 スーパーモデルなのでスタイル抜群なのですが、ジャメル・ドゥブーズが小さいので、やたらでかさが目立ちました。

 まあそこが、ファンタジーらしくてよかったです。



 さて、映画ですが、非常によかったです。

 名作になるポテンシャルを持っている映画だと思いました。

 物凄いベタでシンプルなストーリーでしたが、誰もが共感できる話をしっかりと描いていました。

 これはいい仕事だなと思いました。本当に。



 以下、ネタバレを含む感想です。



 この映画の話の構造は単純です。

 駄目な男のところに、美しい天使がやってきて、彼の内面を認めてあげて、人間として一人立ちさせるという話です。

 古今東西、使い古されたネタです。

 少しひねっているところは、助けられた男が成長することによって、天使自身も救うというラブストーリーになっていることです。

 これもまあ、そんなに奇抜なものではありません。よくある展開です。

 でも、この映画は非常によかったです。最近珍しいほどの直球勝負のよい映画でした。



 映画を見終わった後、なぜよかったということを考えました。

 まず、「王道の話はやはり心に響く」というのが一点目です。

 昨今、こういった直球ど真ん中な映画はなかなかありません。

 それこそ、白黒時代の映画まで遡らないと掘り出せないような感じです。



 次に思ったのが、映画中の台詞にもあるのですが、「なぜ俺なんだ?」という部分です。

 この映画、男の許に天使が来るのに一切理由がないです。それどころか、男は正直者でも何でもない小悪党です。

 詐欺罪で何度も豚箱に入ったり、借金塗れで周りにヘコヘコしまくっているような男です。

 そんな「誰から見ても駄目な男」の「よいところ」を、少しずつ見つけて、女性は主人公を肯定していきます。

 これが、この映画のよくできているところです。

 つまり、「どんなに駄目な男にも、奇跡は訪れる」という話です。

「正直者は救われる」とか「信じる者は救われる」ではなく、「誰にでも奇跡は訪れる」という考えが、この映画の根底にはあると思います。

 これは、非常に共感を呼びます。



 そして、一番よくできているところは、主人公が成長していくことで、救われる側と救う側の立場が徐々に入れ替わって行くことです。

 本当に駄目だった男が徐々に自己肯定できるようになり、自分を愛せるようになり、他人も愛せるようになっていく。

 そのことで、自分のことを愛せない天使を救っていく。

 愛が愛を呼び、そこに奇跡が起こる。

 これは本当によくできています。終盤は涙が溢れます。



 非常に古典的な話ですが、そこに明確に描きたいことを入れ、「描きたいことだけを表現した」作品に仕上がっています。

 これはいい作品だと思いました。



ADDRESS(「アンジェラ」収録アルバム)
 元々私は、山崎まさよしがこの映画に共感して作った「アンジェラ」という曲が非常に好きだったので、「映画も見ないといけないな」と思っていました。

 確かに、共感して自分で何かを表現したくなるような作品です。

 こういったストレートな声が伝わってくる作品は、心を動かします。



 さて、よいことばかり書きましたが、難点もありました。

 物語の方ではなく、映像の方です。

 白黒映画の中に、いきなりリュック・ベッソン的カメラ・ワークが入るところです。

「いや、TAXIじゃないんだから、そんなカメラ・ワークいらんだろう」と正直言って思いました。

 なんか、映画のトーンと違うので。

 あと、終盤の天使の表現。CGを使っている部分が白黒映画の雰囲気から浮いていました。

 もっと上手い表現はなかったのかなと思いました。

 この二点だけは非常に気になりました。これがなければ、もっと普遍的な映画になるのになと思いました。



 以下、粗筋です。(中身は既に書いたので、序盤だけ書きます)

 アメリカからフランスにやって来た主人公は、借金塗れで、その取り立てに追われていた。

 そして、飛び降り自殺をしようと橋の柵を越えたところで、横に同じように柵を越えた女性を発見した。

 女性は川に飛び込む。主人公は慌てて自分も飛び込み、彼女を救う。

 そして、自殺しないようにと彼女を諭す。

 だが彼女は放っておくとまた自殺をしそうだった。主人公は彼女に、「本当に死ぬ気なら、誰かのために働くように」と言う。

 すると彼女は、主人公の言うことを聞くという。そして、主人公のために働くという。

 主人公は驚いて彼女を見る。彼女は絶世の美女だった。そして、主人公は、彼女と奇妙な共同生活を始める……。



 しかしまあ、映画中で「百八十センチ」と言っていましたが、女優の背が非常に高いです。

 腕っ節も強いです。

 男は誰でも、こんなスーパー・ガール(スーパー・ウーマン)に惚れられたいという願望があるので、そういった欲求を満たしているよいビジュアルだと思いました。

 主人公じゃないですが、こんな女性を拾ったら、逆におっかなびっくりで手を出せないかもしれません。
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