「全自動4コマ」ですが、公開から2日ぐらい経ちました。
その間、アクセス解析をウォッチしたり、感想を書いてあるブログやmixiを閲覧して回っていました。
というわけで、そのまとめと、いくつか気づいたことを書いておきます。
こういうのは、メモしておかないと忘れますので。
■各所での取り上げ
ニュース・リリースをネット系のメディアにメールで送信したので、いくつかのニュースで取り上げて頂きました。
CNETとか、ITmediaとか、インプレスとか、翔泳社とか、マイコミとか、いろいろな場所に掲載されています。
リリースを送る前には、取り上げられるかどうか、結構?だったのですが、割と編集部受けがよかったようです。
意外だったというか、全く気づいていなかったのは、Yahoo!ニュースや、livedoorニュースなどです。
自前で編集部を持っていないメディアは、他の企業から記事を買って配信しています。
そこからのアクセスが大量に来るのは余り深く考えていませんでした。
反応が一番早かったのはCNETです。
メールを送って20分後には編集部から電話があり、「βリリースは11日になっているが、もう書いてもいいか?」と聞かれました。
早かったです。
あと、Webアプリは扱わないと思っていた窓の杜が取り上げてくれたのは、ちょっとびっくりでした。
駄目だと思ってリリースを送っていなかったので反省しました。付き合いが長いところなのに(汗
その後、大手ブログサイトなどで取り上げられたことでユーザーがどっと押し寄せてきました。
その嚆矢となったのは、小飼 弾氏の「404 Blog Not Found」です。
□404 Blog Not Found - 掲載ページ
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50963804.html ここでの掲載の後、ユーザーを数百人単位で導けるいくつかのサイトで取り上げられ、どんどんリンクが増えていきました。
「画像貼り付け自由」というのが、結構効いたのかもしれません。
色々作って、ブログに貼ってくれている人が多かったです。
著作権云々よりも、バイラル・マーケティング的な紹介の方が楽しいだろうと思っていましたので、そうしました。
インターネットとコンピューターの世界では、「複製されてなんぼ」ですので。
■ページ・ビュー
公開から2日間、ページ・ビューは、早朝を除いて、だいたい1時間あたり3000〜5000ぐらいでした。平均的には4000強といった感じです。
だいたい、1分あたり66回強ぐらいの計算です。つまり、1秒間に1回以上、4コママンガを生成している計算です。
アクセスが、平均的にばらけているわけではないですので、1秒あたり、10枚とか生成していてもおかしくないです。
負荷的には結構な物になるはず。
今のところ落ちることもなく生成し続けているので、ある程度の堅牢性は保てているようです。
よかったです。結構心配だったので。
サーバーのハードの方がちょっと心配ですが。激安のところを使っていないので、そこらへんは頑張って欲しいものです。
■反応
概ね好評で、ほっとしています。
否定的な感想を書いている人は、この手の緩い4コマがそもそも嫌いそうな感じの人のようなので、まあ、そうだろうなと思います。
全員を満たすような作りにはしていませんので。
そもそも、単語を入力しても、必ず上手い文章になるとは限りませんから。
なので、そこら辺を誤魔化すために、絵やテンプレートの作り込みをしています。
そのため、あまりストーリー性のある切れ味のよい4コマにはなりません。(ぼかす方向で作っているので)
こういった物作りはゲームのアルゴリズムと同じで、限られたリソースで、それっぽく見せることが大切です。
低スペックのマシンで作るゲームでは、現実を正しくシミュレートしていたら切りがないので、いかに現実っぽく見える動きをさせるかが重要です。
そこらへんは、ゲームとノウハウは同じです。
今回、この部分の作り込みに時間を掛けています。
プログラムの方ばかりに目が行きがちですが、本当は企画主導型のコンテンツです。
まあ、それを実現するために、当然プログラムの時間も掛けているのですが。
■評価
思った以上に、取り上げてくれている人たちの評価が高くて喜んでいます。
やはり、物作りをする人間として「凄い」と言われるのが一番嬉しいですので。
でもまあ、今回の「全自動4コマ」は、技術的な「凄い」ではなく、手品的な「凄い」ではあります。
ネタの仕込みと、その作り込みが命ですので。
何度も何度も裏で練習して、それっぽく見えるように作り込んでいます。
ここらへんは、数年間、4コママンガを細々と描いてきた経験の流用です。
人生、どこでどんな経験が役立つか、分かりません。
■名前
「脳内メーカー」の影響だと思うのですが、自分の名前を入力する人が結構いました。
ぶっちゃけ、名前で意味のある文章を拾ってくるのは難しいです。名前自体に意味はないので。
でもまあ、自分の名前で4コマを作りたいという要望が多いことは確かなようなので、そこら辺は今後のバージョンアップで反映していく予定です。
そのための企画を昨日練って、必要なデータを作りました。
準備は進めていますので、その内、実装されるはずです。
■検索語
結構みんな同じ単語で検索しています。
その中で、記憶に残ったものをいくつか。
初日は、ダントツで「変態仮面」が多かったです。そのインパクトが強くて、それしか覚えていません。
たぶん、どこかでリンクを貼られたのでしょう。
あと、昨日のログから拾った上位のキーワードは以下の感じです(さすがに多すぎて全部ログを取っていないです)。
トップは「虎眼先生」です。後は、「初音ミク」「ニコニコ動画」は常時多いです。あとはやっぱり「ガンダム」が多いです。
あと、みんなが予想する通り「うんち」とか「おっぱい」も強いです。
日本中の人が、パソコンの前に座って、一斉に「うんち」とか「おっぱい」とか入力する姿を想像してしまいました。
そのうち、ログ記録機能も検討しないといけません(サーバー容量がきつそうですが)。
■twitter
twitterから来ている人がかなりいました。やっている人、多いんだなと思いました。
■ime.nu
ime.nuから来ている人たちは、2chからだと思います。
後でチェックしておかないといけないです。
なぜ、そういったユーザーの反応を見ているかというと、ユーザーの要望を取り入れるためです。
メールなどで、要望を送る人はほとんどいないので、ネット上の評判を拾って、問題点を探っています。
■仕組み
仕組みに気づいていない人の方が多くてびっくりしました。どういった動作をしているのかは、特に隠していないです。
普段プログラムを書かない人は、こういった動作の仕組みについて、直感的にはぴんとこないのだなと改めて思いました。
まあ、素直に楽しんでもらえると、それでよいのですが。
■製作意図
最後に、製作意図について少し書いておきます。
今回の「全自動4コマ」の発想は、小説やお笑いから来ています。
例えば小説。
「○○の文章を読みたい」という意見は、周囲に非常に多いです。
それは、「何を書くか」ではなく、「誰が書くか」というのを重視した発言です。
つまり、「中身」ではなく、どの「文体」が読みたいかということ。
また、お笑いでは、同じパターンで、中身だけ替えて何度も行うようなネタが多いです。
こういったものから、コンテンツの「中身と枠組は切り離せる」というのが、そもそもの発想です。
つまり、ある程度笑わせられる、もしくはくすりとさせられる「枠組」を作れば、そこに何を流し込んでも、ある程度の物ができてしまう。
そして、インターネット時代なので、その中身はネットから検索してくることができる。
そういったわけで、ネットを見ていると「脳内メーカー」と比較されているようなのですが、発想はそういったところにはありません。
「ネットを違う枠組みで見れば、違う見方ができるはず」というのが原点にあります。
「音声ブラウザ」でWebを見るように、「4コママンガブラウザ」でWebを見る。
そういったインターフェースを作ってしまおうというのが、「全自動4コマ」の本来の設計思想だったりします。
つまり、ソース・コンテンツ(ここではネット上の情報)を、フィルター・コンテンツ(ここでは「全自動4コマ」)を通して、第三のコンテンツを作る。
そういった形のエンターテインメントの提案をしたい。
そう思って「全自動4コマ」を作りました。
まあ、使う側の人にとっては、そんなことはどうでもよく、単純に「面白いか」「面白くないか」だけだと思います。
そんなわけで、個人的にはメディアを使ったアートといった意識で今回「全自動4コマ」を作りました。
また、その延長線上として、参加型アートのように、ユーザーが自由に加工して他人に見せられるような機能を付けました。
去年、一昨年と、何人かのアート系の人たちを見て、刺激を受けたりしていましたので。
どこかで書いておこうと思ったので、ここで書いておきます。