映画「あこがれ」のDVDを三月下旬に見ました。
1958年の白黒短編映画で、監督・脚本はフランソワ・トリュフォー。
「あこがれ」「大人は判ってくれない」(1959)のセットのDVDで見ました。
トリュフォーの関わった作品は、このDVDまでで、以下のものを見ています。
・「あこがれ」(1958)
・「勝手にしやがれ」(1959)
・「大人は判ってくれない」(1959)
・「華氏451」(1966)
・「野性の少年」(1969)
トリュフォーの作品は、まだこの先、増えていくかもしれません。
さて、この映画を見た感想は「この監督は、本当に子供を撮るのが上手いな」でした。
子供が子供らしく生き生きと描写されています。
「子供ってこうだよな」というシーンが多く、唸らされました。
あとは、「思春期直前の少年らしさ」が上手く描写されていて微笑ましかったです。
年上のお姉さんに憧れる少年たちが、そのお姉さんの恋人の男性をからかって邪魔をするというのは、非常に分かりやすく、そして共感を呼ぶなと思いました。
決して物語的に凄い面白いタイプの作品ではないのですが、映像作品として十分楽しめました。
以下、粗筋です。(ネタバレあり。最後まで書いています)
主人公は思春期に入る前後の少年たち。彼らは一人のお姉さんに憧れていた。
彼女はスカートをはためかせながら自転車に乗り、その足の美しさを見るのが少年たちの楽しみの一つだった。
その彼女に恋人ができた。学校の体育の先生だ。
少年たちは、二人がいちゃつくのをからかったり、邪魔したりする。
そのうち、女性の恋人の男性が登山に出かけた。少年たちは、エロティックな絵葉書を買い、女性に送りつける。
だが、思わぬ展開が待ち受けていた。山で事故があったのだ。少年たちは、喪服に身を包む女性を見ながら、小さな後悔を胸に抱き、女性の官能的だった爽やかな姿を思い出すのだった。
自転車に乗るお姉さんの足が、そこはかとなくエロかったです。見えそうで見えないのがまた憎いです。
少年たちの気持ちも分かるなと思いました。