八月分です。
● 2007年08月(13冊/計53冊)
■ 斜陽(太宰 治)(★★★☆☆)
斜陽の貴族たちの生活を描いた小説。
主人公の女性は、今見るとかなり痛い気もしますが、まあこんなメンタリティかなと。
しかしこの小説で最もキャラが立っているのは“お母様”です。浮世離れしたふわふわした人です。
スプーンでスープを飲む仕草でまずスマッシュヒットします。そして、おしっこをするシーンで止めを刺されました。
放尿をここまで萌え要素で描いた太宰治には感服します。
あれは、私がこれまで読んだ本の中で最も萌え萌えの放尿シーンでした。
■ 独白するユニバーサル横メルカトル(平山 夢明)(
★★★★☆)
狂っている。
そう褒め称えたくなるホラー短編集。
特に、前半に載っている「Ωの聖餐」が秀逸でした。
いい具合で脳みそがとろけます。
■ 慟哭(貫井 徳郎)(★★★☆☆)
非常に端正な文章ときっちりした構成のミステリー小説。
そのあまりにもきれいすぎる構成のせいで、序盤を読んだ時点で答えが論理的に分かってしまうという難点があるのですが、それを補って余りある出来をしています。
■ 奇想、天を動かす(島田 荘司)(★★☆☆☆)
こういった構成のミステリーも、ミステリーとしてありなのかと思いました。
スケールは大きいのですが、現代で求められるミステリーとしてはどうなのかなと少し思いました。
■ まさかの墜落(加藤 寛一郎)(★★☆☆☆)
調べ物の本。飛行機事故についての研究のために購入。
■ 図解 ヘリコプター—メカニズムと操縦法 (ブルーバックス)(鈴木 英夫)(★★☆☆☆)
調べ物の本。飛行機事故についての研究のために購入。ヘリコプターの仕組みを把握する目的。
■ 海難の世界史(大内 建二)(★★☆☆☆)
調べ物の本。船舶の事故についての研究のために購入。
■ 博士の愛した数式(小川 洋子)(★★★☆☆)
何がどうこうというわけではないのですが、つかみ所のない美しい物語が進んでいきます。
数字にまつわる話を展開しながら、短期の記憶しか保持できない博士相手に家政婦親子が交流をしていきます。
交流というには一方通行なのですが、それでも心温まる物語です。よい話でした。
■ 墜落事故—機体が語る墜落のシナリオ(デイヴィッド オーウェン)(★★☆☆☆)
調べ物の本。飛行機事故についての研究のために購入。
■ 完全失踪マニュアル(樫村 政則)(★★☆☆☆)
調べ物の本。失踪方法の研究のために購入。
■ 手紙(東野 圭吾)(★★★☆☆)
殺人者の家族が体験する罪の話。
兄が殺人を犯したばかりに、人生の夢と希望を絶たれ続ける青年が主人公です。
重い話ですが、最後に幾ばくかの救いがあります。
個人的には、音楽をやっている主人公の友人が、偉いなあと思いました。彼のおかげで、主人公はだいぶ救われますので。
■ クルマ安全学のすすめ(清水 和夫)(★★☆☆☆)
調べ物の本。自動車事故についての研究のために購入。
■ 完全自殺マニュアル(鶴見 済)(★★☆☆☆)
調べ物の本。死の条件の研究のために購入。