映画「バイオハザードIII」(原題:RESIDENT EVIL: EXTINCTION)のDVDを一月上旬に見ました。
2007年の映画で、監督はラッセル・マルケイ、脚本はポール・W・S・アンダーソン、主演はミラ・ジョヴォヴィッチです。
ラッセル・マルケイは「ハイランダー/悪魔の戦士」(1986)の人です。
ポール・W・S・アンダーソンは「モータル・コンバット」(1995)の監督、「バイオハザード」(2001)や「エイリアンVS. プレデター」(2004)の監督・製作・脚本の人です。
この映画は、実家に帰省中、父親が「見たい」と言って借りてきた作品の一本です。ちなみにもう一本は「ダイ・ハード4.0」(2007)でした。
途中まで見て、私と父親が同時に言った台詞があります。
「マッドマックス……」
この映画は、「マッドマックス」(1979)→「北斗の拳」のラインを彷彿とさせる「砂漠に、車に、荒廃した街に、荒くれ者」といった世界観でした。
映画は、まあそこそこ面白いけど、密度は薄いよねと思いました。
何より、前作の続きで、次作に続く作りなので、始まってもいないし、終わってもいないという構成です。
それに、内容的にも「移動して、敵の中ボスを倒す」という話になっており、その原因と結果がないので(たぶん、原因は前作で結果は次作)、かなり物足りなさを感じました。
まあ、94分の映画なので、時間相応と言えばそうなのかもしれませんが。
でも、シリーズ物とはいえ、その映画だけで完結する構成にしておいてくれれば よかったのになと思いました。
別に悪い映画ではないですが、物足りなさを感じる映画でした。
物足りなさを感じた理由はもう一つあります。
それは、戦闘が単調なことです。それぞれの戦闘で、それなりに変化は付けているのですが、いかんせん敵が全部「頭の悪いゾンビ」なので、ピンチのバリエーションが少ないです。
犬ゾンビ、烏ゾンビなど、バリエーションを付けてはいるのですが、しょせんゾンビです。攻撃が全部直線的です。
なので、「大量に一直線に攻めてくる」「それを息つく暇もなくぶっ殺す」の繰り返しです。
ゲーム原作(設定のみ)の縛りがあるとはいえ、映画としてはもっと逸脱してもよかったのではないかと思いました。ゲームだと、自分が操作しているから楽しいかもしれませんが、映画では見ているだけですので。
以下、粗筋です。(ネタバレあり。終盤の出だしまで書いています)
感染するゾンビ病のために、世界の人々の多くはゾンビ化して、街は荒廃していた。
生き残った人々は、その日の糧と、安住の地を求めて、武装車を連ねて移動していた。
その頃、研究所では、ゾンビワクチンを開発していた。そしてその完成には、重要人物アリスのオリジナルが必要だった。なぜならば、研究所では、彼女のクローンを使って実験を繰り返していたが、望む成果が得られなかったからだ。
そのアリスは、人々と探査衛星の目を逃れながら、砂漠をさまよっていた。
彼女は、その途中で、ゾンビ化していない土地の情報を見つける。彼女は、その情報を、かつての仲間に伝えるために移動を始める。だが、そのことで、探査衛星の網に引っ掛かってしまう。
研究所の所長は、アリスを手に入れるために、凶暴化したゾンビを連れて襲撃する。だが、そのことで、研究所の情報を与えてしまうことになり、アリスたちは研究所の襲撃を敢行する。
どうでもいいですが、ミラ・ジョヴォヴィッチの着ている服は、やけに胸が開いており、砂漠を移動する格好ではないだろうと思いました。
もっとどうでもよいことですが、私はミラ・ジョヴォヴィッチの容貌よりも、クレア・レッドフィールド役のアリ・ラーターのお尻の方が気になりました。
適度に引き締まった、よいラインをしていましたので。