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2009年02月20日 20:29:15
ジャッカルの日
 映画「ジャッカルの日」のDVDを一月中旬に見ました。

 1973年の作品で、監督はフレッド・ジンネマン、脚本はケネス・ロス、原作はフレデリック・フォーサイスです。

 監督のフレッド・ジンネマンは、以前「山河遥かなり」(1947)を見ています。

 脚本のケネス・ロスは、同じ原作者の「オデッサ・ファイル」(1974)の脚本も書いています。

 謎の暗殺者ジャッカルを演じる主演のエドワード・フォックスは、「女王陛下の戦士」(1977)や「デュエリスト/決闘者」(1977)にも出演しています。



 さて、映画は面白かったです。

 まず先に粗筋を書いて感想を書きます。



 以下、粗筋です。(流れを中心に書いています。細かなネタバレはないです。終盤の直前まで書いています)

 フランス。反ドゴール派は、ドゴールの暗殺に失敗する。それから彼らは、次の手が打てずに行き詰る。組織に多数のスパイが入り込み、情報が政府に筒抜けになっているためだった。

 組織のトップたちは、組織の外の人間、プロの暗殺者を雇うことを決める。

 暗殺者はジャッカルというコードネームだった。彼は高額の報酬を要求し、組織のボスたちは銀行強盗をしてその資金を調達する。

 前金の半額を受け取った暗殺者は、準備を開始する。

 それは、身分の偽装から武器の製作、フランスへの進入ルートの設定など、全てをゼロから調達するというものだった。

 暗殺者は依頼の時にこう語った。「殺すのは簡単だ。しかし、逃げることは難しい」

 フランスの政府と警察は、組織の怪しい動きを察知するものの、その内容までは掴めない。

 彼らは組織のトップの一人を誘拐し、拷問し、ジャッカルというキーワードを引き出す。そして、凄腕の警視に捜査を一任する。

 警視は、「ジャッカル=暗殺者」だと判断して各国の警察に連絡を取りながら情報を集める。

 彼は、死んだ人物の戸籍を使って旅券を取得した人物がイギリスにいることを突き止める。

 警視は徐々に手掛かりを得ていき、ジャッカルの背後に迫っていく。だが、ジャッカルは用意周到だった。彼は、追跡を逃れるための数々の方策を用意していた。

 そして、フランス解放記念日に、暗殺を企むジャッカルと、暗殺を防ごうとする警視の、静かな戦いが始まった……。



 最初はストイックに準備を進めていくジャッカルですが、中盤以降は、どんどん身分や姿を変えながら、警察の目をくらましてパリに近付いていきます。その「あの手この手」のテクニックの数々が凄かったです。

 どれも、決して荒唐無稽なものではなく、ベタで地味です。そこが非常にリアリティだと感じました。

 そして彼は、凄腕の警視と大量の警察が動いている中、その網をかいくぐって、じりじりと暗殺の現場に近付いていきます。



 また、序盤に用意していた各種道具やアイテムが「なるほど、こう使うのか!」と後半明かされていくのも面白かったです。

「オープン伏線」とでも言えばいいのでしょうか。「これは後で使います。でも、今は使い方は説明しません」といった伏線が多数出てきました。



 さて、この映画(この原作)は、話としては二度おいしい内容になっています。

 ジャッカル側から見れば暗殺者の話で、警視からは捜査の話になっています。

 警視側からも「こんな風に調べていくのか」という、あの手この手が面白かったです。

 こちらは、基本的に「地道な書類確認の人海戦術」と「全国に張り巡らされた警察ネットワークの人海戦術」です。

 でも、「どういった命令を出すか」が重要で、相手の背景や行動を推理しながら、網を打つ場所を狙って狭めていきます。

 そして、ジャッカルが見つかって網を引いてみれば、相手が巧み過ぎて逃げられる。自分が出向いて探すが、一足遅い。そんな感じで、じりじりと楽しませてくれます。



 そして、映画はクライマックスの戦いで終わり、ラストになります。

 ラストには、解説のようなナレーションが入るのですが、これは完全に蛇足だなと思いました。

 映画としては、「オデッサ・ファイル」よりは映画としての完成度が高かったです。

「オデッサ・ファイル」は原作を切った貼ったした印象がありましたが、本作はラストのナレーション以外は、そういったことを感じませんでしたので。



 最後に、個人的な感想を書きます。

 終盤、ジャッカルが、足を失った傷痍軍人に変装して狙撃点に近付きます。

 その様子を見ながら、小学校の時に全巻読んだ「ドーベルマン刑事」(1975年〜1979年、武論尊原作、平松伸二作画)の暗殺を防ぐ話を思い出しました。

(小学生の頃、ジャンプで連載しているマンガ家の、過去の作品を遡って読んだりしていたので、生まれた直後の頃に連載されていた作品もなぜか読んでいる)

 その話では、暗殺者の女性が、子供に成りすますために、両足を切断して義足になって背を低くしてターゲットに近付くという荒業が出てきます。

 その話は、足の長さは短くできても、手が大人の手だったからという理由で主人公にばれて、暗殺者の女性はマグナムで射殺されて終わりました。

 この一件を思い出しながら、年代の前後関係から、ある程度影響があるのではないかと、勝手に想像したりしました。

 どちらにしろ、プロフェッショナルな暗殺者って凄いよなと思いました。
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