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2009年05月05日 11:58:47
暴力脱獄
 映画「暴力脱獄」のDVDを二十六日前に見ました。

 1967年の映画で、監督はスチュアート・ローゼンバーグ、原作・脚本はドン・ピアーズです。また、主演はポール・ニューマンで、助演はジョージ・ケネディになります。

 原題は「Cool Hand Luke」。

 ポール・ニューマンの思索的でありながら無垢な笑みが印象に残る映画でした。



 さて、映画ですが、傑作と言われている作品で、よく出来ていることは分かりますが、私はそれほど好みではありませんでした。

 それはたぶん、私がひねた人間だからだと思います。

 そういった人間には、この映画のクール・ハンド・ルークが悩む、世界に対する虜囚感というものに微妙に共感できません。

 私は世界の枠組みは、破壊すべきものだと考えています。なので、この映画の主人公の心の方向性とは相容れません。

 でもまあ、そういった、主人公への対立意識を持つ人間は少数派だと思います。

 この映画がよく出来ていることは間違いないと思います。



 この映画の主人公は、戦争で勲章をもらうような英雄でありながら、街のパーキングメーターを壊したことで刑務所に入れられます。

 彼は、自分の居場所というものがよく分からず、違和感を持って反抗しているように見えます。

 そして、みんなをあっと言わせ、世間に逆らいながら、最後まで自分と世界との折り合いを付けられずに悩み続けます。

 この主人公を見ながら、最終的に精神の自由を感じるのが、この映画の魅力なのではないかと思います。また主人公は、それら全てを笑顔で行い、周囲に笑顔を伝染させていきます。そういったキャラクターも魅力なのだと思います。

 もう一つ、この物語のベースには、キリスト教的な社会感があります。その部分も、私にはちょっと共感できませんでした。



 この映画には、印象的なシーンがいくつもあります。

 労役であるはずの道路工事を楽しむシーン。ゆで卵を五十個食べるシーン。

 そういったシーンの中で、私が一番心を動かされたのは、主人公が脱走の罰として地面を掘らされ、その穴を埋めさせられ、延々と同じことを無益に繰り返させられるシーンです。

 主人公は、これまで全くへこたれなかったのに、この罰で心を折られます。

 全く無益な作業を続けさせられることは、どんな人間でも発狂しそうになるのだと思います。

 会社の仕事などで、こういった状況に陥り、精神をすり減らしている人は多いだろうなと思いました。

 私はこういった生産性がないことは駄目です。あと、戦争の徴兵など、自分に全く興味がないことに人生と生命を消費させられることも嫌いです。

 そういったことで人生を無益に捨てさせられるぐらいなら、その原因を破壊するために人生を使いたいと思いますので。



 以下、粗筋です。(最後まで書いています)

 主人公は元兵士。彼は船上で多くの勲章を得た男だ。彼は街で、パーキングメーターを破壊して刑務所に送られる。

 彼は、へこたれない精神と、いつも絶やさない笑顔で、囚人たちに明るさを与えていく。囚人の顔役は、主人公の魅力に打たれて、無二の親友となる。

 だが、母親が亡くなり、主人公は塞ぎ込む。そして彼は刑務所を脱走する。だが、すぐに捕まってします。しかし、主人公は懲りずに脱走を繰り返す。その姿に、囚人たちは勇気と希望を与えられる。

 だが、無益な労役を課され、主人公は音を上げる。そして、看守たちの機嫌を取る男になり、周囲を失望させる。

 みんなが主人公を見放した頃、彼は車を奪い、再度脱走する。主人公の心は死んでいなかった。顔役は喜び、主人公とともに脱走する。

 望んでいたはずの脱走。しかし主人公の顔は浮かなかった。主人公と別れた顔役はすぐに捕まってしまい、主人公の居場所を白状する。

 主人公は教会に逃げ込み、神に対して語りかける。そして包囲されて射殺される。

 主人公は死んだ。しかし、主人公の不屈の精神は死ななかった。顔役は主人公の話を語り、彼の伝説は人々の心に生き続けた。



 映画は、主人公のポール・ニューマンもよかったですが、顔役のジョージ・ケネディもよかったです。

 ポール・ニューマンの思索的でありながら無垢に感じる笑み。そして、それが好きで好きでたまらないといった風情のジョージ・ケネディの無邪気さ。その二つが心に残る映画でした。

 たぶん、十年後とかにまた見たら、印象が変わっているかもしれないと思う映画でした。
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