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2009年09月18日 20:19:52
野生のエルサ゛
 映画「野生のエルザ」のDVDを七月中旬に見ました。

 1966年の映画で、製作国はイギリス。原題は「Born Free」。

 監督はジェームズ・ヒルで、原作はジョイ・アダムソン、脚本はジェラルド・L・C・コプリーです。

 音楽を聞いていて、何だか聞いたことがあるなと思って調べてみたら、ジョン・バリーという人でした。彼はこの曲で、アカデミー作曲賞・歌曲賞二部門受賞をしていました。たぶん、だから聞いた覚えがあったのでしょう。

 映画は、サバンナでライオンを育てて、野生に返すという、夫婦の話でした。



● 率直な感想

 まず、率直な感想を書きます。この映画の主人公である妻にむかつきました。

 結果論として「いい話」風になっているとはいえ、彼女のしていることや言っていることは、単なる我がままです。

 こういった、大局的に物事を見ようとしない、感情で物事を動かそうとする人を見ると、怒りがこみ上げてきます。

 一人の感情を満たす我がままのために、どれだけ多くの人が迷惑を被るか考えて欲しいと思います。

 まあ、そういった視野の広さがないからこそ、感情に従って動こうとするのでしょうが。

 では以下、どういったところにむかついたのかを書いていきます。



● 妻の我がまま

 この物語の主人公は夫婦です。その夫の仕事は、イギリスからアフリカに派遣され、人々に害をなすライオンを射殺することです。

 彼はある日、ライオンを殺し、その後現れたメスライオンも殺します。結果として子供のライオンが残り、その三匹の子ライオンたちを、サバンナにある自分の家に連れ帰ります。

 その中の一匹がエルザです。最も小さく、最も弱いライオンです。

 そこでナレーションが入ります。野生では、ライオンの子供は三匹の内、二匹しか育たない。最も体の小さな子は、餌を食べられずに死ぬと。

 そして夫婦はライオンの子供を育てます。死ぬ運命だったエルザは、餌が豊富に与えられるので、体が小さいながらも育ちます。

 しかし、成長していくにつれ、このまま飼い続けるわけにはいかなくなります。周囲の人々に危害を加える可能性もありますし、その他のトラブルを引き起こす可能性もあるからです。

 そのため、育てたライオンを動物園に引き渡すことになります。妻は、その引渡しをぐずります。最初の我がままです。

 結果として、エルザだけを、サバンナの家に残すことになります。

 しばらくはそれで問題が起こりませんが、当初予想されていたような問題が起こります。エルザが暴れたことが原因で、象の群れが畑に突っ込んで、周囲の農家が被害を受けます。

 次に同じような被害が出たら、射殺しなければならない。だから動物園に引き渡すべきだ。冷静な夫と、その上司はそう決めます。

 しかし、ここで妻の二度目の我がままが発動します。動物園に入れるなんて可愛そうだ。この近くのサバンナで自然に帰すべきだと。



 これがいかにエゴに根ざした我がままかは、途中で夫がボソリと言います。なので作者は、この行為が我がままなのを理解しています。

 夫は妻にこう言います。

「お前は、エルザを手元に置いておきたいだけだ。近くのサバンナに放つことで、野生に返すと言っているが、サバンナなら会う機会もある。お前は野生に返したあと、サバンナに行くことで、会おうと考えているんだろう」

 その通りだと思います。

 そして、そのために、「大人になるまで一度も狩りをしたことのない」「低体重で生まれて、自然の中では本来死ぬ予定だった」エルザを、「無理やりサバンナに放り出し」て、「自主的に狩りをする」のを「放置して」待ちます。

 それも、何度も。

 狩りの仕方を誰にも学んだことのないエルザが、どんどん衰弱していくのを、涙を流しながら応援しつつ……。

 こいつ、頭悪いだろうと思いました。そして、物凄い我がままだなと思い、むかつきました。

 そして、こういった人間が、間違った児童ポルノ法などを推進しようとするのだろうなと思いました。



● 忍耐力のある夫

 対して夫は忍耐力があります。物凄いあります。それは、この妻に対して精神的に忍耐力があるというレベルではありません。肉体的にも忍耐力があります。

 マラリアに罹り、ふらふらになりながらも、妻の我がままに付き合います。

 彼は鈍いわけではありません。妻の行為が、単なる我がままであるということを理解し、指摘しながらも付き合います。

 この人は、どれだけ忍耐力があるんだろうかと思いました。一銭の利益にもならないのに。それどころか、ストレスという多大な負債を背負うのに。

 ある意味、人格者だなと思いましたが、ある意味、周囲の人間の間違いを正さないという意味で、他人の我がままに加担しているタチの悪い人物だなと思いました。

 忍耐力があるのも、考え物だと思います。



● 粗筋

 以下、粗筋です。

 主人公夫婦はイギリス人。夫はアフリカで、人々に害をなすライオンを射殺することを仕事としている。彼らはサバンナの家に住んでいる。

 ある日、夫はライオンを射殺する。そして、その子供を家に持ち帰る。夫婦は子供たちにミルクを与え、その日から三匹の子ライオンを育て始める。

 ライオンは大きくなった。そろそろ動物園に引き渡す必要がある。夫婦はライオンを輸送する。しかし、妻が悲しむ姿を見て、その内の一匹、彼女の一番のお気に入りのエルザを残す。

 エルザは大人のライオンになる。そして、周囲で事件を起こし、動物園に引き渡す必要が生じる。

 だが妻は、エルザを手元に置きたがいために、近くのサバンナに放つことを主張する。夫は最初、その案に反対する。人間の中で育ったライオンが、自然の中で生活できるわけがないからだ。

 だが最終的に折れ、エルザを自然に返すための訓練に協力する。

 当初の約束の期限を破りながら、その活動は続く。そして、予定を大幅にオーバーしたあと、エルザを野生に放つことになる。

 翌年、夫婦は再びエルザに出会う。エルザは子ライオンを連れていた。全ては、我がままを通した、妻の思惑通りになる。



● ライオン

 本物のライオンです。小さい頃は、猫みたいです。ネコ科ですし。

 メスライオンなので、そんなにもふもふしていなかったですが、気持ちよさそうでした。

 でも、大きくなったライオンは、じゃれる程度の力の入れようで人間を破壊できるので、危険だと思います。

 あと、サバンナに放されたあとの痩せ方は、ちょっとかわいそうでした。
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