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2010年06月26日 13:12:15
シャーキーズ マシーン
 映画「シャーキーズ・マシーン」のDVDを五月下旬に見ました。

 1982年の作品で、監督・主演はバート・レイノルズ。原作はウィリアム・ディールで、脚本はジェラルド・ディペゴです。

 小品の刑事物ですが、それなりに面白かったです。



● 有能刑事の転落

 映画は、有能な麻薬課の刑事が、無能な同僚のミスを引っかぶって、風紀課に落ちるところから始まります。

 しかしまあ、本当に「落ちる」という表現に近い感じでした。部屋の荒れっぷりなど、まさに場末です。

 しかし有能な刑事はそのことで大人しくならず、大きなヤマを見つけてきて、同僚や過去の知人を動員して事件に当たります。

 そのヤマは、「知事候補者の売春疑惑」という、選挙の勝敗がひっくり返る内容で、上からの圧力や横からの妨害など、様々な攻撃を受けるようになります。



● シャーキーズ・マシーンの意味

 どんな意味だろうと思っていましたが、映画開始早々明かされるので書いておきます。

 シャーキーのチームといった感じで、捜査に協力してくれる警察内の人脈といった感じでした。



● ストーカーから恋へ

 主人公たちは、知事の売春相手を見張ります。一晩1000ドルの高級コールガールで、その暮らしはセレブそのものです。

 主人公は、彼女の部屋に盗聴器を仕掛け、向かいのビルから彼女を観察し続けます。

 そうしているうちに、淡い恋心を抱いていきます。

 その女性ドミノ演じるレイチェル・ウォードは、すらりとしており非常に美しかったです。



 以下、ネタバレありの感想です。

 途中で、ちょっと特殊などんでん返しが入りますので。



● ミニどんでん返し

 映画では、このドミノという高級コールガールの裏に、犯罪組織(元締め)がいます。

 この元締めは知事の選挙を後援しており、弱点となっているドミノに暗殺者を派遣して殺させます。

 彼女は死に、元締めは弱点を克服して、主人公は怒りを抱きながら捜査を続けます。

 そして、主人公が彼女の部屋に捜査のために立ち寄ると、ひょっこりと彼女が帰ってきます。

 主人公の頭にも、観客の頭にもハテナが飛びます。

 実は殺されたのは、たまにやって来る同居人で、顔を完全に破壊されていたので、誰もその事実に気付いていませんでした。敵も味方も……。

 というわけで、映画は中盤ちょっと過ぎに、意外な展開になります。

 あまりこういった話の折り返しはないので、ちょっと驚きました。



● ラスボス

 ラスボスは、彼女を殺しに来た暗殺者です。彼は麻薬中毒者で、撃たれても撃たれても死にません。

 かなり不気味で、いい味を出していました。



● 粗筋

 以下、粗筋です(ネタバレあり。終盤まで書いています)。

 主人公は麻薬課の有能な刑事。彼は無能な同僚のミスのせいで、風紀課に落とされることになる。

 そこで彼は、知事候補の売春疑惑を嗅ぎ付ける。彼はその相手の高級コールガールを見張り、尻尾を掴もうとする。

 彼女と知事候補者は恋に落ちており、スキャンダルが明らかになるのは秒読みになっていた。

 そのことを問題視した高級コールガールの元締めは、彼女の許に暗殺者を送る。元締めは、知事の選挙活動にも関わっていたからだ。

 主人公は復讐を誓い、捜査を進める。しかし、ひょんなことから彼女が生きていることが分かり、彼女を匿う。

 泣き所をなくすために、元締めは主人公をさらい、監禁して彼女の居場所を探り出そうとする。主人公はその場から脱出する。

 そして、元締めを捕まえるために、彼の住むビルに乗り込む。だがそこには、元締めを殺した暗殺者が待っていた……。



● 高級コールガールの元締め

 元締めが、主人公に語る台詞があります。彼女を、十二歳の時に引き取って、仕込んで育ててきたと……。

 いったい、どんな仕込みをしたんだろうと気になりました。
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