クロノス・クラウン - 記事検索

おすすめ
自作の本やゲーム他を販売
便利なWebアプリが多数
ソフトウェア
めもりーくりーなー Winのメモリーを掃除
Novel Supporter 小説推敲補助ソフト
PCソフト まとめ
Webサービス
Kindle Unlimited マンガまとめ 巻数の多いマンガを集計
ゲームブック
闇の聖杯の儀式 電書のゲームブック
ゲーム
Little Land War... Win向けSRPG
Little Bit War Switch向け高速RTS
TinyWar... 1面数分の8bit風RTS
EX リバーシ 変形盤面、盤面多数
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005HRP2/cronuscrown-22
2011年11月13日 18:29:31
ゲーム
 映画「ゲーム」のDVDを八月上旬に見ました。

 1997年の映画で、監督はデヴィッド・フィンチャー、脚本はジョン・ブランカトー他。主演はマイケル・ダグラス、客演はショーン・ペン、デボラ・カーラ・アンガー他。

 デヴィッド・フィンチャーの未見の監督作を埋めるために見ました。面白いことは面白かったのですが、ラストで「それはないなあ」と思うなど、脚本の緻密性に欠けるなと思いました。



● 人格改造RPG

 この映画を一言で言うならば「人格改造RPG」です。自己啓発セミナー的な人生否定+ロールプレイ。そういったことを、リアル・ゲームとして行う話です。

 主人公は超堅物の富豪で、弟からの誕生日プレゼントとして、富豪向けのリアル・ゲーム会社に登録します。

 そして、それがゲームなのか、詐欺なのか分からないという状態に置かれ、大変なことになります。

 雰囲気は非常によいのですが、こういった話は、脚本が難しいなあと思いました。そのことについて以下書きます。



● シナリオの必然性

 この手の「疑惑」を中心とした話は、物語の中での「ルール」に一貫性があり、そのルールの中で観客を「納得」させなければなりません。

 この「ルール」が現実社会に実際に存在する内容であるほど、納得度は高く、シナリオに共感できる可能性は高くなります。

 たとえば、スポーツ(野球やアメフト)のスキャンダルといった「疑惑」や、証券取引のインサイダーといった「疑惑」は、納得度が高いです。

 そこには、一般的なルールが存在して、その線に乗っているかどうかで、観客は納得度を測ることができるからです。

 しかし、現実に存在しない職業やファンタジー世界の中で「疑惑」を中心とした話を作る場合は注意が必要になります。

 作り手側が提示した「ルール」を観客が「正しい」と思って受け入れるかどうかで、まず躓きがあり、さらにそのルールの上での「正解」を、正解と感じるかどうかでさらに躓きがあります。

 そのため、慎重さに慎重さを重ね、さらにルールに明快さと繰り返し提示が必要になります。

 この映画では、その「ルール」設定が曖昧です。そもそも「ルール」が正しいのかどうかのところに「疑惑」を持って来ています。

 そのため、映画の終盤まで「正解がどちらか分からない」という疑惑を演出しているのですが、ラストが「どっちでもよかったのでは」と観客に思われてしまう躓きを生じさせています。

 こういった作品を作る場合は、ちょっと難しいなと思いました。



 以下、ネタバレありの感想です。



● ラストで「ないなあ」と思ったこと

 ラストで主人公が、ビルから飛び降り自殺をしたら、その下にマットがあって助かってハッピーエンドとなるのですが、演出的には派手で、絵作りも面白いのですが、それはないだろうと思いました。

 なぜそう思ったかというと、ビルの高さに対して、的となるマットが小さく、さらに、その的に落ちる場所から主人公が飛び降りるかどうかは、不確定要素が大きすぎるからです。

 正直言って「それはありえない」と思いました。興ざめでした。



● デヴィッド・フィンチャー

 これでようやく、「エイリアン3」(1992年)から、「ソーシャル・ネットワーク」(2010年)までの監督作品を全部見ました。

 独特のサスペンス系映画が多いので、新しい作品を見るのが楽しみな監督です。



● 粗筋

 以下、粗筋です(ミステリ系なので序盤だけ書いています。大きなネタバレはなし)。

 主人公は超堅物の富豪。彼は父親から受け継いだ資産を投資で運用して暮らしている。彼はかつて結婚していたがその結婚生活は破綻し、終止符が打たれている。

 ある日彼は弟からプレゼントして、あるゲーム会社のゲームへの参加権をもらう。そのゲームはリアル社会でのゲームで、登録すると、日常生活にゲームがやって来るという。

 主人公はその会社に行き、厳しい検査を受ける。そして不合格を告げられる。

 落胆しつつも主人公は日常生活に戻る。だが、その直後から奇妙なことが起き始める。不合格になったはずのゲームに、主人公は参加し始めたようなのだ。

 そして、そのゲームは、大掛かりな詐欺のように進んでいく。主人公はゲーム会社を調べに行くが、そこに会社はなかった。

 主人公は奇妙な「ゲーム」に巻き込まれて、徐々に生活を侵食されていく……。
最新20件 (全て見る)

オススメ電書 (全て見る

動画講座 (全て見る

サイト目次

おすすめ

PCソフト/Webアプリ

ゲーム

マンガ

記事

柳井の同人活動

開発

携帯・スマホ

アナログ・ゲーム

Cronus Crown(クロノス・クラウン)のトップページに戻る
(c)2002-2024 Cronus Crown (c)1997-2024 Masakazu Yanai
ご意見・お問い合わせはサイト情報 弊社への連絡までお願いします
個人情報の取り扱い、利用者情報の外部送信について