映画「寝取られ男のラブ♂バカンス」のDVDを八月下旬に見ました。
2008年の映画で、監督はニコラス・ストーラー、脚本・主演はジェイソン・シーゲル。
「40歳の童貞男」(2005年)の監督・脚本・製作の人が製作をしている男性向け恋愛映画です。コメディとしては面白かったです。
● 主人公の設定
主人公は「もてない」という設定みたいだったけど、かなりやりまくりで、ちょっと微妙な感じはありました。普通に恋愛もするし、風俗も使うけど、いけてない感じというか。
この手の映画で、「本当にもてない人」というのは観客を限定しすぎるので、駄目なんだろうなあと思います。いちおう商売ですし。
そういう意味で、これぐらいの設定の方が、よいのかなと思いました。
● 女性キャラ
この映画には女性キャラが二人出てきます。
一人は主人公の元カノで、人気女優です。もう一人は、失恋旅行中に出会うホテルの受け付けの女の子です。
この二人がけっこう特徴的でした。
元カノの方は、女王様タイプです。自分がチヤホヤされていないと駄目なタイプです。主人公はかなり献身的に尽くしているのですが、映画の後半で、実は彼女も一生懸命尽くしていたことが判明します。
新カノの方は、尽くしてくれる系の子です。でも、映画の後半になると、けっこうイケイケ系で、ヤンキータイプの男と過去に付き合っていたことが分かります。
こうやって見ると、第一印象と逆の要素を後で出すことで、「実は奥行きのあるキャラです」と示す手法なのかなと思いました。
そういったギャップに、男性はけっこうドキドキするので、そういう意味でもありな手法だなと思いました。
● モテキャラ
映画にはモテキャラが出てきます。元カノの新しい恋人です。イケメンロックスターです。
一時期麻薬に溺れていて、そこから脱するためにちょっとスピリチュアル系に行ってという設定は、ハリウッドではよくある人物像なのかなと思いました。
途中で、このキャラが、主人公の曲を聞いて、褒めるくだりは、けっこうよいなと思いました。
● 男性器
男性器がよく出る映画でした。
男性向け恋愛映画で、男性の性器が出ることに、どんな需要があるのか分かりませんが、何度も登場しました。
● ロックオペラ
映画のラストは、ドラキュラのロックオペラの人形劇です。
このシーンはなかなかよかったです。
ちょっとファンタジーな雰囲気で、こういった締め方もありだなと思いました。
● 粗筋
以下、粗筋です(中盤の後半ぐらいまで書いています。それほどネタバレはないです)。
主人公は映画やテレビ番組向けの作曲家。彼は人気女優と付き合っていた。だが、その彼女に振られる。彼女は浮気をして、ロックスターと付き合っていた。
主人公は失恋を癒すためにハワイに行く。だが最悪なことに、同じ場所に元カノがカップルで来ていた。退くに退けない主人公は、同じホテルに泊まることになる。
そんな主人公を見て、ホテルの受付の女の子が同情して、親身になって世話をしてくれる。
主人公はまだ元カノを吹っ切れずに、ことあるごとに絡む。そんな主人公を、受付の女の子はフォローしてくれる。
そうしている内に、主人公は次第に受付の女の子と仲良くなっていく。
その頃、元カノは、新しい恋人と上手くいかなくなっていた。そして、主人公がいつも自分をフォローしてくれていたことを思い出し、よりを戻したいと考えるようになる。
二人の女性に挟まれ、主人公は板ばさみになる……。