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2011年12月05日 19:39:45
世にも怪奇な物語
 映画「世にも怪奇な物語」のDVDを八月下旬に見ました。

 1967年の映画で、エドガー・アラン・ポー原作の三篇のオムニバス映画です。

 以下、各話の情報です。

● 第1話「黒馬の哭く館」

監督:ロジェ・ヴァディム
脚本:ロジェ・ヴァディム他
出演:ジェーン・フォンダ、ピーター・フォンダ他

● 第2話「影を殺した男」

監督:ルイ・マル
脚本:ルイ・マル他
出演:アラン・ドロン他

● 第3話「悪魔の首飾り」

監督:フェデリコ・フェリーニ
脚本:フェデリコ・フェリーニ他
出演:テレンス・スタンプ他

 個人的には第二話が好みでした。

 以下、各話の粗筋は、最後まで書いています。



● 第1話「黒馬の哭く館」

 ちょっと生硬な感じで、あまり好みではなかったです。もうちょっとアクション映画風な絵作りの方がよいと感じました。



 以下、粗筋です。

 主人公は伯爵令嬢。彼女は若くして莫大な財産を継ぐ。彼女は放蕩と淫蕩の限りを尽くす。周囲の人間たちは彼女におもねる。

 彼女の領地には男爵がいた。彼だけは彼女に従わず、地味で堅実な領地経営を続ける。

 そんな彼に恋をした主人公は、男爵を自分になびかせようとする。しかし男爵は彼女を歯牙にもかけない。怒った主人公は男爵に嫌がらせをしようとして厩舎を放火する。そして誤って殺してしまう。

 その時、主人公の城の黒馬のタペストリーが燃え落ちた。時を同じくして黒馬が現れた。主人公はその黒馬に魅了される。

 彼女はタペストリーを修繕させる。そして、そのタペストリーが完成した時、彼女は黒馬とともに炎の中に身を投じて死んだ。



● 第2話「影を殺した男」

 まさに短編小説という感じの話で面白かったです。

 また、アラン・ドロン演じる、性悪で美形の主人公がよかったです。



 以下、粗筋です。

 主人公は男性。彼は教会に懺悔しに来た。彼は子供の頃から悪ガキで、周囲を従えて、弱い者いじめをしていた。

 ある時、彼の学校に、同姓同名で容姿もそっくりな少年がやって来る。彼はことあるごとに主人公の邪魔をする。

 その相手は、人生の節目節目に現れては、主人公の悪事を妨害する。

 そして、主人公が軍人になり、イカサマ賭博で女性を貶めようとした時にも再び現れた。

 主人公は、その人物の登場に気が狂いそうになる。彼はその男を短剣で刺し殺す。そして教会に入り、罪を告白した後、教会の塔から飛び降りた。

 主人公のわき腹には、自らが刺した短剣が深々と突き刺さっていた。



● 第3話「悪魔の首飾り」

 非常に独特の雰囲気を持った作品でした。

 恐ろしい少女の幻影に悩まされるところは、スタンリー・キューブリックの「シャイニング」(1980年)を思い出しました。

 また、映画の雰囲気は、テリー・ギリアムの「未来世紀ブラジル」(1985)を思い出しました。



 以下、粗筋です。

 主人公は俳優。彼は新作の撮影のためにイタリアに来る。彼は報酬としてフェラーリをもらう。

 彼は酒に溺れていた。彼は得体のしれない不安に襲われていた。彼は恐ろしい少女の幻影を見る。

 主人公は不安を振り払うようにフェラーリを走らせる。そして建設途中の橋を暴走し、その先へと落ちていく。
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