手元の開発履歴ファイルを見ると、去年の5月3日から開発を始めています。
というわけでそろそろ1年です。
この数年、Webや書籍で「マンガを使ってプログラムの解説」をやっていたのですが、色々と思うところがありました。
・量産ベースでマンガを「描く」と、かなりの時間を取られる。
・作業コストに見合うようにマンガを省略していくと、いわゆる「ハンコ絵」になる。背景も描けない。
・マンガを作成する上で「肉筆の絵」は、必ずしも必要ではない。「解説マンガ」のように「インターフェースとしてのマンガ」の場合は特に。
・インターフェースとしてのマンガを利用して、もっといろんな解説を行いたい。
というわけで、マンガを「描く」ことから、マンガを「構築する」ことに視点を移して、マンガ作成のためのソフトを開発していました。
それも、なぜか、HTML5+WebGL+JavaScriptという、Web上で全部動かせるWebアプリとしてです(ChromeとFirefoxだけ対応。IEはWebGL機能がないので対応せず)。
そのソフト「箱人形マンガ(Box Comic)」が、ほぼ完成になりました。そして、実際にWeb上で連載しようと思っていたマンガの第1話(12ページ)が出力できました。
□箱人形マンガ(Box Comic) □箱人形マンガ(Box Comic) 動画解説□はじめに - マンガで分かる Java入門講座 - マンガPG ここまで、長かったです。
連載用の原稿は、今年の初めに、92話分テキストで書いているので、後は、ソフトの改良をしながら、文字原稿をマンガに落とし込んでいく作業になります。
というわけで、「マンガで分かるJava入門講座」の第1話を公開しました。
さて、こういった、「絵を描かないでもマンガを作れるソフト」は、先行物として「コミPo!」があります。
「コミPo!」は、実際に自分で触って、窓の杜で記事も書いたりしていたのですが、いくつか不満点もありました(「コミPo!」自体は非常によくできています)。
・自分のオリジナルキャラを簡単に作って使えない。
・ポーズを自由に、サクサクと付けられない。
・自分が普段使うマンガ表現と、ソフト付属のデータやUIが一致していない。
つまり、「自分のやりたい表現」からちょっと遠く、そして「最短時間を実現できない」という問題があったわけです。
なので、自分で「自由」かつ「最速」で作業を行うためのツールを開発したわけです。
また、「コミPo!」で、自由にキャラが使えるようになっても、3Dポリゴンでキャラを作るのは面倒だという問題もありました。
なので、キャラの作成を簡単に行うために、そのデザインもかなり研究して、いろんなパターンを試した末に、箱キャラになりました。
3Dモデルとして動かして破たんせず、かつ、見栄えもそれなりで、テクスチャの作成も容易になるように工夫しています。
ちなみに、一番影響を受けたのは、「よつばと」の「ダンボー」です。
というわけで、そろそろVer 1.0にして、正式公開にしたいところです。0.9.99...みたいなバージョンになってきているので。