映画「特攻大作戦」のDVDを、2012年8月に見ました。
1967年の映画で、監督は「ロバート・アルドリッチ」、脚本は「ナリー・ジョンソン」、主演はリー・マーヴィンで、その他癖のある男優がわんさかと出てきます。
なかなか面白かったです。
● The Dirty Dozen
この映画の原題は「The Dirty Dozen」です。「汚れた12人」。音もよく、かっこいい名前です。
そして、その名前の通り、この映画には12人の悪役が出てきます。軍隊で悪さをして、長期の刑や死刑を宣告された者たちです。
この12人を訓練して、特殊部隊として運用する指揮官が、この映画の主人公になります。
この手の「特殊な人の寄せ集め物」によくある「全員が特殊技能を持っている」といった設定は特にありません。全員「ワル」であることと、性格が違うことぐらいが特徴です。
その中でも、ボス格の人間(チャールズ・ブロンソン)などもいたりして、12人いる割には、個々人を覚えて見ることができました。
ただし、この12人は、性格と能力にかなり差があるため、「こいつ、やられそうだな」というのが、序盤からうすうすと感じたりもします。
● 3つのパート
映画は3つのパートでできています。
1つ目はスカウトから訓練。2つ目は大規模演習。3つ目は実戦です。
個人的には、真ん中のパートが、敵対している指揮官の鼻っ柱を折ることも含めて、スカッとしていて一番好きでした。
映画としての問題は、2番目のパートと3番目のパートの繋がりがないことです。どちらか一方でよかったのではないかと思いました。
● 最終パートの陰惨さ
最終パートでは、計画を立てて侵入するものの、予期せぬことが起き、臨機応変の対応になり、仲間が次から次に死んでいきます。
一言で言うと、陰惨です。
2番目のパートが根明な感じだったのと非常に対照的です。
個人的には、2番目のパートのトーンで、全編まとめてくれた方が、好みだったなあと思いました。
● あらすじ
以下、あらすじです。
1944年。アメリカ軍では、特赦作戦という作戦を計画した。死刑や長期の刑を受けている元兵士の囚人を集めて、困難な仕事に当たらせる特殊部隊を編制するというものだ。
主人公はその指揮官になる。彼は、12人を選び、徹底的に鍛え上げる。だが、そんな彼らを見下し、物の役に立たないと言う、指揮官もいた。
彼らはその汚名を返上するべく、大規模な演習に参加する。そして、見事活躍して、その存在感を誇示する。
実際の作戦が開始する。ドイツ軍の上級将校たちがパーティーをする館に接近して、一網打尽にするというものだ。
だが、現場では様々な混乱が起きる。1人死に、また1人死に、多大な犠牲を出しながら作戦は遂行される。