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2005年10月04日 17:31:26
 9月の中旬頃に、CGで出来た映画「アップルシード」をDVDで見ました。

 周囲の評判が最悪だったのですが、その噂に違わぬ作品でした。本気で駄目だ。

 まず、最初に「どうにかしてくれ」と思ったには「キャラクターの質感」。背景などがCGっぽいのは、他のCG系アニメにもよくあることなので、百歩譲って許せるとしても、キャラクターでは許せません。

 「プラスチックか?」というようなテカテカの質感。そして色味。「色彩設計した監督出て来い!」と本気で思いました。このキャラクターで2時間も画面を見させられるのかと思うと、正直言って、映画が始まった直後でかなりへこみました。



 以下、少し絵のことについて書きます。

 キャラクターは、3Dで作ったモデルを、トゥーン・シェーディングでアニメ調のパキッとした質感にしているのですが、トゥーン・シェーディングをここまで駄目な方向に使ったアニメ作品は始めてみました。

 問題点は3点あります。

● 1. 色彩設計

 1点目は、前述の「色彩設計」。

 光が当たっている部分の色味と影の部分の色味がともかく滅茶苦茶。トゥーン・シェーディングを使っているのだからセル絵の色彩設計に近付けるべきであるのに、そういう配慮がまったくなされていない。明るい部分は色が飛び過ぎて白くなり過ぎだし、暗い部分は色が物凄く濃い。

 こういった色設計になるのが「強烈なスポットライトが当たるようなシーンだけ」なら分からないでもないが、全シーンがそういった色彩設計になっている。キャラクターだけ全然別の光源を当てたような色だ。「3DCGっぽい色味を表現しようとした」という言い訳もこれではできない。

● 2. 閾値設計

 2点目は「閾値設計」。

 トゥーン・シェーディングは、閾値を元に、レンダリングされる領域の色を階調化したりするもの。これは、3Dレンダリングソフトのプラグインの形で実装されるもので、販売されている既存のプラグインもあれば、使用者が自前でプログラムを書くこともできるようになっている。

 だが、このトゥーン・シェーディングを一枚絵として使用する際と、動画で使用する際には、異なる注意点が必要になる。一枚絵では生じない問題が動画で起こるからだ。

 それは「境界線の動き」というものだ。

 3Dモデルが動画内で動けば、当然光に対して明るい部分と暗い部分の境界線は刻々と動く。だが、日本のアニメーションで代表されるセル塗りの絵というものは、実際にはそんな風に急激に境界線は動かない。そして、動いても形は単純化されている。そのため、トゥーン・シェーディングをそのまま利用して動きのあるアニメを作ると、境界線が不自然な動きをして、変なセル絵にしか見えなくなってしまう。

 例えば、同じ3Dモデルとトゥーン・シェーディングを使用したアニメでも、「ハウルの動く城」では、そういった部分をプログラム的に上手く解決していた。アニメ的に影の部分を単純化させて表現し、境界線の動きを緩やかにするように設計していた(デジタル監督自身が、この点は工夫したと言っていた)。

 「アップルシード」では、そういった配慮がまるでなされていない。

● 3. 描線抽出

 3点目は「描線抽出」。

 描線が細過ぎる。そして、目だけ太過ぎる。そのアンバランスのために、女性キャラクターの顔が化け物みたいになってしまっている。女性の顔だけではない。男性の顔も、線がたくさん飛んでしまっているせいで、力のないふにゃふにゃの顔にしか見えない。モブシーンの人物達も駄目だ。まるで製図画内に配された無機質な人物のように、単なる記号になってしまっている。

 つまり、人物に関しては、全部ぐちゃぐちゃ。

 色々な意味で大変残念だった。

 トゥーン・シェーディングについて言いたかったのはこんなところ。

 キャラクターについては、他には、アニメ調のキャラの機械部分にそんな金属質のテクスチャを貼るなとか、そもそも動きが変とか、主人公の声が駄目とか……。

 映像については、爆発や爆炎を3Dソフトの機能そのままで使うなとか、多脚砲台のデザインが合理的でないとか……。

 まだいろいろあるのですが、これぐらいにしておきます。



 そして、シナリオも駄目だった。

 「旧人類としての人間と、新人類としてのバイオロイドの対立」というのが、このシナリオの根底の対立構造になっているのですが、人間である主人公のデュナンが、ほとんど何も迷わず、バイオロイドの側に付き、その命令に従う。

 葛藤も何もありません。

 そして、人類を滅ぼすかもしれない作戦に「命令されたから」と簡単に従う。最後には、いつのまにか「愛」がテーマのような台詞も吐く。

 意味不明です。というか、いくらなんでも過程をすっ飛ばし過ぎ。序盤の工夫のないモノローグシーンも含めて、かなりへこみました。感情移入は無理。というか、敵の方に理があるように見える。



 この「アップルシード」は、話の種に見ておかないといけないと前から思っていたのですが、ずっと見ないままでもよかったような気がします。

 悪い夢でも見ているようです。ともかく、2時間が苦痛でした。運動しながら見ていたのですが、あまりのだるさに汗もかきませんでした。

 原作は面白かったのになあ。はあぁ。

 ……Amazonのレビューが割れていて面白いです(笑
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