2005年11月13日 17:18:10
映画「デイ・アフター・トゥモロー」のDVDを10月中旬に見ました。
感想「ポカーン」。
何ですかこの、「物事の優先順位を間違った人たちが馬鹿なことをしまくる映画」は……。
以下、粗筋。
地球は温暖化のせいで氷河期が近付いている! 古気象学を研究する主人公は、そのことを警告していた。
それは100年後かもしれない、1000年後かもしれない。しかし実際は今日だった!
急激な異常気象とともに、地球に突如氷河期がやってきた。迫り来る竜巻、津波とともにやって来る海面上昇、急速な凍結。
主人公は、NYにいる息子を救うために、凍り付いたアメリカ大陸を走破し始めた。
えー、まあ、異常気象はいいんですよ。派手でスペクタクルで。「CG凄いぜ!」という感じで。
でも、登場人物の行動が滅茶苦茶。主人公は「専門家として人類存続のために適切な情報発信をしていかないといけない」立場にあるにも関わらず、「息子1人を救うためだけ」に、まともな準備もせずにNYに旅立ちます。
主人公の部下たちは、「俺が付いて行ってやらないと駄目だよな!」とか言いながら彼に付いていき、何の活躍もしていないのにあっさり死んだりします。
女医は、たった1人の白血病の子供を見守るために、医師としての全ての仕事を放棄します。医者を必要としている人々が大量にいる状況なのに。
そんな感じで、「行動の優先順位がおかしいとしか思えない人たち」がいろいろと出てきます。特に主人公……。
友人が映画を見に行って、「他の映画にしておけばよかった……」と言っていた意味がよく分かりました。
何でこんなシナリオになったのだろう。
そう考えて、もしかして、製作・監督・脚本が、ローランド・エメリッヒだからか? と思いました。
ローランド・エメリッヒと言えば、「素晴らしきアメリカ万歳映画」として名高い、「インデペンデンス・デイ」の製作・監督・脚本の人です。
つまり、この映画の主人公の「優先順位の猛烈な破綻」は、「アメリカ人にとっての常識」なのかと思いました。
「家族は人類よりも大切」
この映画のメッセージはこれに尽きます。ローランド・エメリッヒならあり得るシナリオです。……日本人にはまるで感動できないのですが。うーん。
「インデペンデンス・デイ」は、ちゃんと&お馬鹿映画として非常に面白かったんだけど、「デイ・アフター・トゥモロー」は見終わったあとに、本当にポカーンとしてしまいました。魂が抜けた。
アメリカ人って凄いな。そう思いました。