2005年12月18日 02:39:47
映画「タワーリング・インフェルノ」のDVDを11月の中旬に見ました。
パニック映画の金字塔として、いろいろな本で引き合いにされていたので、いつかきちんと見ないといけないなと思っていました。
派手な映画でした。
165分と尺の長い映画でしたが、最後まで楽しめました。
以下粗筋です。
地上130階を越える超高層ビル。その完成式典が行なわれようとしていた。
ビルの設計者である主人公は、この仕事で引退し、砂漠に隠棲しようと考えていた。彼は、久しぶりにビルへとやって来て、ビルの工事担当でオーナーでもある社長と顔を合わせる。
あとは、今晩パーティーに出席するだけ、そう思っていた主人公は、驚くべき事実を知る。
最新の防災設備を備えていたはずのビルだが、施工業者の手抜きと予算の勝手な削減により、設計図とまるで違うずさんな工事がなされていたのだ。
電源ケーブルは剥き出しでショートが起きかねない。そしてスプリンクラーも作動せず、その他いろいろな欠陥がある。
主人公は電気工事担当である社長の養子に苦情を言いに行く。しかし、彼は「そんな事実はない」と否定する。
怒った主人公は社長に掛け合い、完成式典を伸ばすようにと告げる。だが社長は「そんなことはできない」とパーティーを決行。その日の夜、市長夫妻や上院議員などを交えた優雅なディナーが最上階で催される。
主人公はパーティーに出席せず、設計図を引っ張り出してビルを手直しする計画を練る。だが、その最中、恐れていたことが起こった。電源ショートが原因で80階辺りから出た火が燃え広がり、超高層ビルは炎上し始めた。
建築家の主人公、そしてもう1人の主人公である消防士を軸に、その日ビルにいた人々の人間ドラマが繰り広げられる。
「この映画を見たあとしばらくは、高層ビルには行けなくなるな」と思いました。
ああいった状況では、人間は無力過ぎる。
そして、手抜き工事はいけないなと思いました。また、予算カットも駄目ですね。あと、精度かつかつの設計も厳しいよなと感じました。
さて、以下個人的な感想です。
165分の尺の割りには、ストーリーの構成要素が少ないです。構成要素というのは抽象的なので、より具体的に言うなら「ピンチの数」です。
昨今の映画と違い、1エピソードに割り当てている時間が長いような気がしました。
だからといって、かったるいという印象はなかったです。
原因は、撮られている絵が重厚感のあるものだからかなと思いました。素材がよいので、間が持っている気がします。
映画を見る前は、もっとエピソードに関わる人の数が多く、目まぐるしい展開の映画なのかなと思っていました。でも違っていました。
エピソードも絞り込まれており、展開もゆっくりとしていました。
時間が長いのでなかなか手が出せなかった映画なのですが、きっちり時間分楽しむことができました。