2005年12月28日 05:23:21
映画「ビッグ・リボウスキ」のDVDを11月中旬に見ました。
ゆるい映画だ(^_^;
面白かったです。いやー、ゆるゆるでよかったです。
何というか、肩の力が抜けた、いい映画でした。でも、作りはしっかりしていますね。主人公のリボウスキはゆるゆるで、話の中身もゆるゆるで、手法もゆるゆるだけど、映画自体は堅牢です。
いいバランスだと思いました。脱力系お馬鹿コメディとも言われるオースティン・パワーズの10倍以上面白かったです。
以下、粗筋。
リボウスキは、自らのことをデュード(かっこいい男)と呼ばせる無職の男。
ボーリング好きの彼は、仲間のウォルター、ドニーとともに、ボーリングのリーグ戦で勝ちあがるために、トレーニングを続ける毎日だ。
そんなある日、リボウスキの部屋に強盗がやって来た。「お前のワイフが作った借金を返しやがれ!」顔をトイレの便器に突っ込まれながら、彼は必死に反論する。「俺に妻なんているかよ!」
訝しがる強盗たち。「お前、金持ちのリボウスキではないのか?」「何で金持ちが、こんな貧乏アパートに住んでいるだよ!」どうやら、人違いだったらしい。強盗らは腹いせに、リボウスキの部屋の絨毯に小便をして立ち去る。
どうにも納得がいかないリボウスキは、絨毯を新調するために、大金持ちのリボウスキの許へと行く。だが、リッチなリボウスキは、嫌味ばかり言ういけすかないおっさんだった。
適当に交渉したあと、絨毯を“もらったこと”にして勝手に持ち返ろうとする。
その途中、金持ちリボウスキの、若くて、美しくて、淫乱で、だらしのない妻に会う。
数日後、リボウスキの部屋に連絡が入る。もう1人のリボウスキの妻が誘拐されたらしい。そしてその身代金の受け渡し役になって欲しいという。報酬は2万ドル。
「これは妻の狂言誘拐だろう」そう踏んだリボウスキは仕事を受ける。そして、仲間のウォルターに話をする。
ベトナム帰還兵で、すぐ頭に血が上る“トラブルメーカー”のウォルターは、勝手にその取り引きに付いてきて、身代金の受け渡しを御破算にする。そして、お金の入ったブリーフケースをリボウスキーの車ごと“別の誰か”に盗まれる。
誘拐犯からの金の催促、金持ちリボウスキからの苦情、その妻の借金の相手からの脅し、そしてリッチなリボウスキの娘の登場、ウォルターの暴走、消えた100万ドル、ボーリング大会。
“癖のある”様々な登場人物のあいだで板ばさみにあいながら、リボウスキはゆるゆると事件の解決を目指していく。そして事件は、思わぬ方向へと進む……。
「おいおい、どうするんだ」という感じで事件は複雑化していき、それをうまく説明できないリボウスキが、とりあえず酒とハッパを飲みながら、流されていく。そして時々、ボーリングをする。
そんな感じの映画です(^^;
いやー、面白かった。
しかし、リボウスキ自身も相当変な人物なのですが、周りの人物が変すぎて“まとも”に見えてしまいます。それにリボウスキ、だらしがないと思わせておいて、割りと律儀で生真面目な奴だし。
この映画、見ていない人にはウリが分からないので「どうやって売るんだ?」と思いました。DVDに入っていたCMも「あのファーゴを撮ったコーエン兄弟最新作!」しか言っていなかったし。
前の作品を見ている人にしか宣伝できないのなら、それは顧客の縮小再生産にしかならないし。まあ、見れば面白いのが一発で分かる映画ではあるのですが。
あと、映画にはスティーヴ・ブシェーミが出て来るのですが、「反則みたいな役者だよな」と思いました。
「ビッグ・フィッシュ」でも、詩人役で異様な存在感を持っていたし。
飛び道具みたいな人だなと思いました。