2005年の読書(1)(2004年12月〜2005年01月)はこちら
● 2005年02月(23冊/計29冊)
◆2005.02.04 侍はこわい
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(★★★☆☆)
(司馬 遼太郎)
mixiの「司馬遼太郎コミュ」で発刊を知って、購入した本です。
司馬遼太郎は、基本的に長編であれば長編であるほど面白いです。
しかし、このところ司馬遼太郎から離れていたので「久しぶりに司馬遼太郎節を読む」という意味で楽しい一時を過ごせました。
やはり、司馬遼太郎はいいですね。
◆2005.02.07 人はどこまで残酷になれるのか
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(★★☆☆☆)
(桐生 操)
タイトルに引かれて購入。けっこう期待して読んだのですが、あまり残酷ではなかったです。
いや、世間的には残酷なのでしょうが、私が求めている残酷度はもっと上だったというか。
もっと、嘔吐してノイローゼになるぐらいの残酷度を期待していたのですが、「その領域は既に中高生時代に通った!」というレベルの残酷さしかなかったです。
「ふーん」という感じで、眉一つ動かなかったです。がっくり。
◆2005.02.08 国語辞書事件簿
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(★★☆☆☆)
(石山 茂利夫)
国語辞書の歴史を概観するには好著と言えるのですが、作者の語り口が無防備過ぎて評価を大幅に下げている本。
作者の視点で書くのはよいのですが、作者の底の浅さを暴露しながら書くのはどうだろうと思わされました。
書いている情報は有用なのだから、もう少し書き方を工夫して、読者が素直に楽しめる本にすればよかったのに。
◆2005.02.09 ヘッセの読書術
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(★☆☆☆☆)
(ヘルマン ヘッセ)
タイトルに引かれて買ってみましたが、ハズレでした。
「いや、そんなファンタジーな本の読み方はしないぞ! 少なくとも、仕事を目的で本を読んでいる人間は!」そう思わされる一冊でした。
現代人でこんな読み方をする人は、極めて少数派でしょう。
◆2005.02.09 取材学 探求の技法
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(★★☆☆☆)
(加藤 秀俊)
非常に真面目な本。参考までに読んでおきました。
◆2005.02.09 クリエイティヴ脚本術 神話学・心理学的アプローチによる物語創作のメソッド
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(★★☆☆☆)
(ジェームス ボネット)
映画の脚本を、神話・心理学的アプローチで分析した本。
一つの見方としては参考になりましたが、この通りに機械的に当てはめても駄目だろうと思いました。
◆2005.02.10 出会った日本語50万語 辞書作り三代の軌跡
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(
★★★★☆)
(松井 栄一)
これは面白かったです。
「日本国語大辞典」の初版と2版の編集委員を務めた松井栄一氏が、祖父が作った「大日本国語辞典」からの辞書編纂史と実作業について語る本です。
こういう、実録本は非常に燃えます。
日本語の周辺情報ということで、国語辞書関係の本も手を出しました。
◆2005.02.10 文化人類学を学ぶ
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(★★☆☆☆)
(蒲生 正男 編纂)
文化人類学の学問領域を概観するために読んだ本です。完全に勉強のために読みました。
◆2005.02.10 図解雑学心理学入門
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(★★☆☆☆)
(久能 徹、松本 桂樹)
心理学の領域を復習するために読んだ本です。
◆2005.02.10 英語で文通しませんか?
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(★★☆☆☆)
(ロッシェル・カップ、ジリアン・ヨーク)
2004年の11月に韓国の展示会に出展して以来、英語でメールを書く機会が多くなったので購入した本。
かなり実践的な実例が載っているので、何気に役に立ちました。
◆2005.02.12 日本語は生き残れるか
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(★★☆☆☆)
(井上 史雄)
日本語の死滅性について考察していた時期なので購入。そこそこ参考になりました。
◆2005.02.12 ガリア戦記
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(
★★★★☆)
(カエサル 著、近山 金次 翻訳)
大学時代に読んで、さっぱり分からず半分で挫折した本。
塩野七生の「ローマ人の物語」のカエサル辺りを読んだあとに読むと、非常に面白かったです。やはり、最低限の基礎知識は必要だなと痛感しました。
カエサルの単刀直入な文章は、塩野七生ではないですが“しびれる”ものがありました。
◆2005.02.13 消滅する言語
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(★★☆☆☆)
(デイヴィッド クリスタル)
言葉足らずだなという印象が強かった本。
おかげで、このあとに「言語消滅」関係の本を探して、他の本を読み直すことになりました。
◆2005.02.13 河合隼雄のカウンセリング入門 実技指導をとおして
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(★★☆☆☆)
(河合 隼雄)
◆2005.02.14 河合隼雄のカウンセリング講座
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(★★☆☆☆)
(河合 隼雄)
河合隼雄はその昔、ファンタジー文学について調べているときにたどりつきました。なので多分、普通の人の出会い方とは違うような気がします。
この両書は、対話形式に近い本で、ざっと流し読みして終わりました。
◆2005.02.15 よくわかる文章表現の技術I 表現・表記編
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(
★★★★★)
(石黒 圭)
◆2005.02.15 よくわかる文章表現の技術II 文章構成編
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(
★★★★★)
(石黒 圭)
日本語関係の本は結構な冊数を読んでいるのですが、この2冊の本は文句なく高レベルな出来です。
日本語を考える上で非常に有用であるだけでなく、その結論を導き出す過程をきっちりとアンケート調査や実験などで調べており、なるべく主観に頼らず客観的に調査しようという姿勢が前面に押し出されています。
日本語を勉強し直そうという方は、この本を買うことをおすすめします。
◆2005.02.17 日本語が見えると英語も見える
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(★☆☆☆☆)
(荒木 博之)
まあ、こんなものかなと。
◆2005.02.18 うたと日本人
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(★★★☆☆)
(谷川 健一)
日本語を“うた”という視点から考えていく本。普段考えたことのない視点で、なかなか面白かったです。
◆2005.02.18 ストーリーアナリスト ハリウッドのストーリー分析と評価手法
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(
★★★★☆)
(ティ・エル カタン)
ハリウッドでの、脚本を評価する際の分析手法についてまとめた本。
このシリーズは非常に有用で面白いのですが、「夢を語るシリーズ」という恥ずかしい煽り文句はどうにかして欲しいと思います。
中身は非常に堅実な本なのに、この煽り文句のせいで、チャチな本に見えてしまいます。
◆2005.02.20 黒いトランク
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(★★☆☆☆)
(鮎川 哲也)
らじさんにすすめられて読んだ本。すみません、私は本格推理の人ではないようです。
数冊すすめていただいたのですが、「占星術殺人事件」や「獄門島」のほうが圧倒的に面白かったです。
◆2005.02.21 読ませる技術
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(★★☆☆☆)
(山口 文憲)
まあ、こんなものかなと。
◆2005.02.24 獄門島
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(
★★★★★)
(横溝 正史)
らじさんにすすめられて読んだ本。
焼き鳥屋で読んでいる途中で鳥肌が立ちました。特に、金田一耕助の動機が明らかになるところで。
非常に勉強になりました。
(続く)