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2006年07月04日 01:01:22
U・ボート ディレクターズ・カット
 映画「Uボート」のDVDを五月下旬に二日間掛けてみました。

 前々から見たかった映画の一つで、Wolfgang Petersenが監督の1981年の作品です。

 なぜ二日掛けて見たのかというと、209分と非常に長かったからです。

 でもまあ、長くても面白かったです。

 Uボートのなかでの緊迫した様子が強く伝わってきました。

 特に、敵の攻撃を避けるために、深く潜行して、潜水艦自体がミシミシと音を立てて、全員が緊張してその恐怖に耐える様は非常によかったです。

 この状況は何度も発生するのですが、そのたびにこちらも手に汗を握りました。



 以下、粗筋です。(ネタバレあり。後半近くまで書いています)

 第二次大戦末期。ドイツのUボートは、海を渡って大陸に来る英国の船を容赦なく沈めていた。

 しかし、その数は戦況の傾きとともにどんどん減っていき、広い海全体を覆えるほどの力はなくなっていた。

 そんな折、一隻のUボートに若い記者が乗り込んで来る。広報用の取材をするための人物だ。

 そして彼を乗せたまま潜水艦は出港する。

 彼は士官扱いで艦内を見て回る。乗組員のほとんどはまだ幼く、艦長は軍上層部への不満を漏らしていた。

 そして彼は潜水艦での戦いを経験する。

 それは圧倒的に長い待ち時間と、閉鎖空間での絶望的に長く感じられる時間を耐える、非常に忍耐力を要するものだった。

 戦闘を経験し、新米兵士もどうにかUボートに馴染んできた頃、艦長は新たな指令を受ける。

「ジブラルタル海峡を抜けて、イタリアに向かえ」

 その命令は、自殺行為とでも言うべきものだった。

 海峡の幅は11km。イギリス軍が無数の船を浮かべている場所に向け、艦長は出発することを命じた……。



 ともかく長い。しかし、だれているわけではないので、きちんと楽しめました。

 映画を見ていると、何となく潜水艦の戦い方が分かった気になります。とはいっても、戦いの九割は逃げ回っているだけなのですが。

 そして、見ているうちに、「沈黙の艦隊」を再読したくなりました。

 潜水艦での戦いは、基本的には外側で何が起こっているのか分かりません。なので、外側が描かれている漫画を読みたくなったわけです。



 さて、この映画では、最大の敵は水圧です。

 しかしまあ、最も怖いのは敵の攻撃ではなく、水圧というのが、表現し難いよなと思いました。

 その“水圧”という魔物を、水深計、軋む音、破裂する管、飛び出すナット、浸水、パニックになる乗組員と、あらゆる手を使って表現します。

 非常に手に汗握る“見えない敵”との戦いを体験できました。



 さて、この映画はドイツで撮られた映画です。そして題材はUボート。なので、当然戦争批判が入っています。

 しかし、それはピンポイントだけで、非常に抑えてあり、効果的に使っています。

 全てが解放され、達成感を持ったあと、その喜びが戦争という不条理な世界のなかで起こったことを思い知らされるようにです。

 「なるほど、そうきたか」と思いました。

 うまく作っているなと思いました。



 また、冒頭での状況説明が上手いなとも思いました。

 出港直後、取材をしている主人公が乗組員たちの写真を撮っているときに、艦長がこのような台詞を言います。

「乗組員たちの写真を撮るなら、帰りがけに撮ったほうがいいぞ」

「なぜですか?」

「帰りにはみんな髭だらけになっているからな。髭がないと、若い奴らばかりが乗っているのが分かるからな」

 この会話だけで、今が戦争の末期で、若年層を駆り出さないと戦えない状態になっていることがよく分かります。

 戦況の説明を行なわずに、うまく状況を語っているなと思いました。
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