映画「スタンド・バイ・ミー」のDVDを八月下旬に見ました。
スティーブン・キング原作の作品。
以前から、「何ゆえにキングなのに少年たちの青春ドラマ?」と思っていたのですが、のっけから「死体を見に行こう!」と少年たちがはしゃぐのを見てなんだか納得。
「さすが、ホラーの帝王。子供が主人公でも一味違うぜ!」と思いました。
ちなみに原作は「死体」という題名だそうです。みもふたもないです。
映画は普通に面白かったです。特にホラー色もなく、子供たちの思春期の心を上手く描いていました。
以下、粗筋です。(ネタバレあり。終盤近くまで書いています)
主人公の少年は小学校六年生。彼はいつも三人の仲間たちと遊んでいた。
彼と二人の仲間が、森の秘密基地で遊んでいると、もう一人の少年がやってきて興奮してしゃべりだした。
「列車にはねられた少年の死体を見に行こうぜ!」
彼の話によれば、最近行方不明になった子供の死体を、町の不良たちが見つけたらしい。
だが不良たちは、盗んだ車でその場所に来ていたため、警察には通報しなかった。仲間の少年はその話を偶然聞いたのだという。
「よし、行こう」
現場は線路沿いに歩いて一日ほど掛かる場所だ。彼らは思い思いのものを持ち、線路に沿って歩き出した。
少年だけの冒険旅行は最初楽しいものになると思われた。しかし、それは楽しいだけのものではなかった。
彼らは、道すがら様々な話をする。家庭の悩み、将来への不安。主人公の少年も心に迷いを持っていた。
少し前に、彼の兄が死んだのだ。
誰からも愛されていた兄が死んだとき、少年は父親から「お前だったらよかったのに」と言われた。
少年は物語を作るのが好きだった。だが、父親はそのことを「下らないこと」と見なしていた。
彼は兄が死んで以来、暗い日々を送っていた。
だが、四人のなかでリーダー格の少年は、そんな主人公の才能を買っていた。彼は主人公に「お前は小説家になるべきだ」と熱心にすすめていた。
四人は森のなかで一晩を過ごし、目指す死体にたどり着く。
しかし、彼らはそこで、同じように死体を見に来ていた不良たちの一団と鉢合わせになった……。
何となく「自伝的物語?」と思いました。
四人のなかで、リーダー格の少年の思慮深さは凄いなと思いました。あの年で、あそこまで深く人生を考えているとは侮れないです。
あんな友人が小学校時代にいれば、そりゃあ人生も変わるだろうと思いました。