映画「ドクトル・ジバゴ」のDVDを九月の上旬に二日掛けて見ました。
本作は、「アラビアのロレンス」(1962)のデイヴィッド・リーン監督の作品です。(ジバゴは1965年)
なかなか面白かったですが、「アラビアのロレンス」は越えられなかったなというのが正直な感想です。
また、「ドクトル・ジバゴ」は恋愛映画なので、私の好みの方向性とは、ずれるなとも思いました。
とはいえ、きっちりと楽しむことができました。よくできた映画でした。
何よりも、「アラビアのロレンス」でアリを演じていたオマー・シャリフが演じるドクトル・ジバゴがよかったです。
爽やかな太陽のような印象を与える人物で、本当に素晴らしかったです。
DVDは、本編200分+映像特典130分という凄いボリュームでした。おかげで、この週は一本しかDVDを借りてきませんでした。一本で三本分の長尺でしたので。
以下、粗筋です。(ネタバレあり。終盤直前ぐらいまで書いています。ミステリーではないので大丈夫だと思いますが)
革命前夜のロシア。早くに両親をなくし、養父に引き取られたジバゴは、首都のモスクワで医師の勉強をする傍ら詩人としても名を成していた。
その頃、後にジバゴと運命をともにする女性ラーラは、モスクワの商家に住んでいた。
若き革命家パーシャの恋人であった彼女は、母の情夫である資産家コマロフスキーに体を許してしまう。
ジバゴは、ラーラの母を医師として診察した際に、ラーラやコマロフスキーと出会う。
日は過ぎ、クリスマスがやって来た。ジバゴは社交界の人々が集まるパーティーで、養父の娘トーニャとの婚約を発表する。
その席上、コマロフスキーとの関係を断ち切るために乗り込んできたラーラが発砲事件を起こす。その瞬間、ジバゴの目にはラーラの姿が鮮明に焼き付いた。
医師となったジバゴはトーニャと結婚して子供を儲ける。そして彼は軍医として戦場に行く。
その地で彼は、夫を探しに来たラーラと再会する。彼女はパーシャと結婚して子供を産んでいた。
ラーラは看護婦としてジバゴの手伝いをする。二人は親密になるが、一線を踏み越えることはなかった。
従軍期間が終わり、ジバゴはモスクワに戻る。だがそこは、かつてのモスクワではなかった。
革命勢力の台頭により、彼の家族が住む家は、無数の貧民たちによって占拠されていた。ジバゴは狭い場所で苦しみながらも、家族との暮らしに幸せを感じる。
だが、平和な時間は長く続かなかった。いよいよモスクワでの暮らしが厳しくなってきたジバゴたちは田舎に疎開することに決める。
彼はその地で再びラーラと再会し、道ならぬ恋に落ちてしまう。
愛妻トーニャと、愛するラーラ。罪悪感を感じながらも二人への愛を断ち切れないジバゴ。
だが彼の運命は急転する。革命直後のロシアでは、様々な勢力が覇権を巡り、内戦を続けていた。その勢力の一つに軍医として拉致されてしまう。
そして過酷な戦場で二年を過ごしたジバゴは、二人の女性への愛を捨て切れず、軍を脱走する決意をする……。
特典映像で「ジバゴがやっているのは単なる不倫だが、この映画を見た人は誰もそのことを責めずに、ジバゴのひたむきな愛に感動する」と、語られていました。
このことは、映画を見終わったあとでは容易に同意できます。
たぶん、ジバゴ(を演じているオマー・シャリフ)が、嫌味のない瑞々しい人間だからだと思います。
この映画を見て、一番強く思ったことは「オマー・シャリフはいいな」です。
「アラビアのロレンス」のアリ役もよかったですが、「ドクトル・ジバゴ」のジバゴ役も本当によかったです。
しかしまあ、撮影がスペインで行なわれたというのは驚きでした。スペインにモスクワの町を再現したり、ロシアの自然を作ったり。
なかなか凄いことをするなと思いました。