映画「OK牧場の決斗」のDVDを十二月下旬に見ました。
ワイアット・アープとドク・ホリデーの、男の友情物語です。
1956年の作品で、ワイアット・アープはバート・ランカスター、ドク・ホリデーはカーク・ダグラスが演じています。
以前、ケヴィン・コスナーの「ワイアット・アープ」を見たのですが、だいぶ方向性が違いますね。
主な違いは、三点です。
・本作では、ワイアット・アープが理想的なヒーローとして描かれている。
(「ワイアット・アープ」では苦悩の主人公として描かれている)
・本作では、ドク・ホリデーの男の生き様がクローズアップされている。
(「ワイアット・アープ」では、結核持ちの怖そうなギャンブラー)
・本作は、ワイアット・アープとドク・ホリデーの友情物語になっている。
(「ワイアット・アープ」では、ワイアット・アープの人生に焦点を当て、青年時代から描いている)
古い映画でしたが、ドク・ホリデーのダンディーさが格好よかったです。
ちなみに、「決斗」は、英語では「Gun Fight」でした。
原題ではどう書かれているのか気になっていましたので。
以下、粗筋です。(ネタバレあり。終盤ぐらいまで書いています)
ドク・ホリデーは、歯医者から身を持ち崩したギャンブラー。彼は肺に病を抱えており、恋人とともに町を点々としていた。
ドクはまたもう一つの顔を持つ。それは、凄腕のガンマンとしてのものだ。彼は振りかかる火の粉は払う主義で、そのため多くの恨みを買っていた。
ある日、ドクの滞在している町に有名な保安官であるワイアット・アープがやってくる。そして、裏情報に通じたドクから悪党の情報を得ようとする。だがドクはその頼みを断わる。
ドクはその町で、以前殺した男の兄弟に決闘を挑まれる。彼は撃退するが、そのせいで町の住人からリンチを受けそうになる。
殺しを望まないワイアット・アープは、ドクを恋人とともに逃がす。
そのことで恩を受けたと思ったドクは、ワイアットのいる町に移り住み、恩を返す機会を窺う。
そしてドクはワイアットの命を救う。
「これで借りは返したぜ」
ドクはそう言うが、町を離れることはなかった。二人のあいだには、いつしか奇妙な友情が芽生えていたからだ。
そしてしばらく経ち、ワイアットは保安官を辞める決意をする。恋人と結婚して西に移住するためだ。だが、同じく保安官をしているワイアットの兄弟が助けを求めてきた。
兄弟の住む町に、かつてワイアットが追っていた凶悪な悪党がやって来るという。
ワイアットは恋人と決別して、兄弟のために駆け付ける。そしてその横にはドクの姿があった。
ワイアットと兄弟、そしてドク。彼らと敵の緊張は次第に高まっていく。そしてワイアットの兄弟の一人が殺されたとき、彼らはOK牧場での決闘に赴くのであった……。
ドクの友情に生きる男の生き様が格好よかったです。
あと、台詞がいちいち格好いいです。
女を捨てて兄弟のために生きるワイアット・アープ。
女を捨ててまで友情を取るドク・ホリデー。
二人の“漢”が熱かったです。