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2007年04月05日 13:10:36
バスター・キートン傑作集(1)
 DVD「バスター・キートン傑作集1」を二月中旬に見ました。

 収録されている作品は、以下の通りです。

・文化生活一週間
・ゴルフ狂
・案山子
・隣同士
・化物屋敷

 一作品二十分弱、全部で九十分ほどの短めのDVDです。

 それぞれ、1920〜1921年ぐらいの作品で、白黒の画面で、台詞は文字で出るサイレント映画です。音楽は鳴っていますが、当時の音楽そのままなのかは分かりません。

 さて、以下はまず、バスター・キートンについて書いていきたいと思います。



 私が生まれて始めて「バスター・キートン」という名前を聞いたのは、大学時代のことです。

 浦沢直樹の「マスター・キートン」を読んでいる時に、「マスター・キートンは、バスター・キートンのもじりだ」という話を聞いたのが最初でした。

 それ以降、私の中では「何やらバスター・キートンという人がいるらしい」というもやもやとした記憶として残っていました。

 そして去年から通い始めたTSUTAYAに、いつぐらいからかバスター・キートンのDVDが多く並んでいることに気付き、「どうやら喜劇俳優らしい」と知ることになりました。

 この間の、知識の仕入れの断絶は甚だしいです(汗

 そういったわけで、「どうやら、私もバスター・キートンを知るべき時が来たらしい」と思い、借りてきて見ました。



 一応、予備知識として、バスター・キートンがどういった人かを解説しておきます。とはいえ、私はど素人なので、Wikipediaからの引用です。

□Wikipedia - バスター・キートン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3...

 チャーリー・チャップリンとハロルド・ロイドと並び、「世界の三大喜劇王」と呼ばれるそうです。

 チャップリンはよく知っていましたが、残り二人は全く知りませんでした。

 バスター・キートンに関しては、「マスター・キートン」のせいで名前だけは知っていましたが、ハロルド・ロイドに関しては完全に知りませんでした。

 ちなみに、ハロルド・ロイドは、最近読んだ本で名前が出てきました。太宰治の「人間失格」です。

 主人公が、ハロルド・ロイドの真似をするシーンがあります。そういった使われ方をするので、当時は相当人気者だったと思われます。



 たぶん、みんな気になると思うので、バスター・キートン(本名:ジョセフ・フランク・キートン)の芸名の由来をWikipediaから引用しておきます。

 Wikipediaなので、合っているかどうかは知りません。自己責任です。「逸話としては〜」と書いてあるので、諸説あるのかも知れません。

 逸話としては、幼少期、家族で舞台に出演していた頃、突風に飛ばされた(或いは、階段から転落説もある。自伝においてキートン自身はこちらの説を語っている)にも係わらず、全く泣かなかったのを見たハリー・フーディーニ(高名な手品師、トニー・カーチス主演の映画『魔術の恋』がある)に「My,What a Buster!(おやおや、なんて頑丈なんだ!)」と言われた処から、すぐそばにいた父親ジョーによって「バスター・キートン」の名前が誕生した、といわれる。



 さて、全体を見た感想です。

「なるほど、いろんなコメディーの小ネタや大ネタがたくさん入っている」

 1920年当時に、ドリフなどで見られる大掛かりなセットによるコメディーが、既にあったんだなと思いました。

 これ以前に、こういったネタの数々が蓄積されていたかどうかは分かりませんが、映画で出て来た物としてはかなり初期か、最初なんだと思います。

 そういう意味で、熱烈なファンを持っているのだろうなと思いました。

 実際、今でも普通に面白かったです。



 全体の感想の二番目は、「バスター・キートンは結構美形。ただし、背は小さいけど」です。

 顔はなかなかいい男です。でも、背が非常に小さいです。小柄な女性と並んで、同じぐらいの高さしかありません。

 喜劇俳優には背の小さい人が多い気がするのですが、その御多分に漏れず、バスター・キートンも小さいなと思いました。



 全体の感想の三番目は、「同じ俳優がいろんな作品に出ているな」です。

 デブで背が高い人が何度も出ているので気付きました。

 雰囲気としては「キートン一座」っぽかったです。たぶん、一緒に仕事をしている仲間なんだろうなと思いました。



 全体の感想の最後は、「ハッピーエンド落ちが多いな」です。

 コメディーなので、どこまでも話を続けられるのですが、キートンと女の子が仲良く抱き付いて終わりというエンディングが多かったです。

 とりあえず、ハッピーエンドにしておけば落ちになるのかと思いました。



 さて、以下、個別の感想を書いて行きます。



●文化生活一週間

“家”物です。

 忍者屋敷のように、様々なからくりの付いた家で、新婚夫婦が暮らすというコメディーです。

 面白いのは、この家が組み立て式なところです。案の定、滅茶苦茶な家が建ちます。

 最後は、この手の定番として(全員が予想する通り)、ドンガラガッシャンと壊れます。



●ゴルフ狂

 最初はゴルフに熱中していう話ですが、後半は脱走した死刑囚と間違われて刑務所に入れられる話になります。

 死刑にされるシーンは、ちょっとハラハラします。



●案山子

 案山子の振りをするのは終盤だけ。犬との追いかけっこが面白かったです。



●隣同士

 仲の悪いお隣さんで、キートンと彼女は“ロミオとジュリエット状態”というお話です。

 キートンの軽業師のような動きは凄いです。特に、下の人の肩の上に立つのを三人でしながら(串団子状態で)移動する場面は中国雑技団のようです。

 身体能力高いなと思いました。



●化物屋敷

“階段落ち”があります。

 階段を上っていたら、バタンと閉じて、ずてっと落ちる奴。何度もやります。やっぱり、落ちるたびに笑ってしまいます。

 他にも、接着剤で大変なことになるシーンもあります。



 思ったよりも楽しめました。

 個人的には、ストーリーがきちんとある映像作品の方が好きなので、チャップリンの長編物の方が好みだなと思いました。
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