映画「レザボア・ドッグス」のDVDを三月上旬に見ました。
クエンティン・タランティーノが監督の1991年の作品です。
映画を見始めて、「クエンティン・タランティーノそっくりの俳優が出ているな」と思っていたら、クエンティン・タランティーノ本人でした。
ちょっとびっくりしました。
映画は、低予算っぽい小品でしたが、驚きの要素もあり、それなりに面白かったです。
以下、粗筋です。(中盤ぐらいまで書いていますが、特に大きなネタバレではないと思います)
犯罪者のマネジメントをしている親子は、数人のその道のプロフェッショナルを雇って、宝石泥棒を行うことにした。
集められた犯罪者たちは、ホワイト、オレンジ、ブロンド、ピンク、ブルー、ブラウンなどの色名で呼び合うことになり、互いの本名や素性を臭わせる情報を交換し合わないように厳命される。
これは、誰かがドジを踏んで切り捨てる必要が生じたときに、そこから他のメンバーをたどられないようにするためだ。
そして彼らは宝石強盗を働く。しかし、そこで思わぬ出来事が起こる。
警察が待ち構えていたのだ。
そして、メンバーは散り散りに逃げて、集合場所の倉庫に向かうことになる。
ホワイトは車で倉庫に向かう。その車にはオレンジが一緒に乗っていた。オレンジは銃で腹を撃たれて、瀕死の重傷だ。
ホワイトはオレンジを集合場所に運び込む。
そこにピンクが現れた。彼は今回の仕事に警察の犬が紛れ込んでいたと主張する。
また彼は、宝石を盗むことに成功し、用心のために、それを別の場所に隠してきたとも言う。
そこに今度はブロンドが現れる。彼は宝石店で銃を乱射して混乱を招いた張本人だった。ホワイトはブロンドを責める。
だが彼はその非難を無視して、「土産がある」という。警察官を一人拉致して来たという。そして、彼は、今回の仕事を依頼した親子を携帯電話で呼ぶという。
他のメンバーたちは、死んだか行方知れず……。一体、誰が警察の犬なのか?
倉庫に出入りする人々が揃った時、物語は衝撃の結末を迎える……。
話は、時系列に進むと同時に、その合間合間に、特定の人物が宝石強盗に参加した経緯が挿入されます。
そうやって、現在の時間軸に、過去の断片が挿入されていくことで、観客は警察の犬が誰か分かることになります。
これらの話の展開が、下らないギャグ(悪い意味ではない)を交えた会話とともに、ある程度緊張感を持って進んでいきます。
そして、警察の犬が明かされると、話は一気にシリアスになり、驚きの結末へと一気に進みます。
なかなか面白かったです。
ただし、あくまでも小品としての面白さで、大作的な面白さではありません。「低予算で、うまくまとめて、よく作ったな」という印象です。
この作品は、そういう見方で楽しむべきだと思いました。
さて、この映画には、スティーヴ・ブシェーミが出てきます(ピンク役)。
相変わらず、美味しいところを取っていう役どころで、「いいな〜、ブシェーミ」と思いました。
出るだけで、何か変なことが起こりそうな気がしてくる役者なので、出て来ると喜んで見ています。
面白い俳優だなと思います。
以下、だらだらと情報の引用などを行います。
キネマ旬報の解説を読みました。この作品は、タランティーノの監督デビュー作なのですね。知りませんでした。
以下、引用です。
監督・脚本は俳優出身のクエンティン・タランティーノ。彼がこの作品を低予算のモノクロ16ミリで撮影しようと資金集めに動き回っていた時、脚本がサンダンス・インスティテュートで高く評価され、監督デビューとなった。 あと、タランティーノが俳優出身だということも知りませんでした。