映画「俺たちに明日はない」のDVDを三月上旬に見ました。
原題は「BONNIE AND CLYDE」で、1967年の映画です。
有名な映画ですが、私にはあまり面白くなかったです。
若者の破滅的な疾走と愛を描いた作品なのですが、いかんせん“疾走感”が足りませんでした。
なんだか、もたもたとした印象で、それは途中で加わったクライドの兄夫婦のせいもあると思います。
こういった青春映画は、「疾走しているんだ!」という感じが欲しいのですが、残念ながら本作にはそういった感じがありませんでした。
古い映画なので、公開当時はこれでも疾走感がある方だったのかもしれません。
以下、粗筋です。(ネタバレあり。最後まで書いています)
刑務所帰りのクライドは車を盗もうとしてボニーという女性に出会う。
美人の彼女は、現在の生活に不満を持っていた。
ボニーとクライドは意気投合して旅に出る。二人は車を盗んでは乗り替えながら旅を続けていく。
ある場所で彼らは、家を銀行に奪われた農夫に出会う。そして、銀行強盗をする決意をする。
彼らは運転手役の男を仲間に引き入れ、銀行強盗をする。そこで人を殺して指名手配になる。
ボニーはクライドに抱かれることを望んだがクライドは不能者だった。
クライドは、兄夫婦を呼び寄せ、運転手役の男と計五人の旅を始める。
五人は旅をしながら強盗を働き続ける。
だが、そんな旅も長くは続かなかった。クライドの兄が警察に撃たれ、その妻は警察に捕まった。
ボニーとクライドも怪我を負い、運転手役の男の実家に身を寄せる。
二人には破滅の日が近付いていた。だが、そんな危機的状況のなかで、クライドは性的機能を回復し、二人は結ばれる。
そして、ボニーとクライドを殺すために警察の罠に、二人は飛び込んでいくのであった。
クライドの兄が出て来たときに、「フレンチ・コネクションだ!」と思いました。
ジーン・ハックマンです。
彼はよかったのですが、その妻が酷かったです。何もできないのに権利だけ主張して、重要な局面でパニックになり、周囲を危険にさらす……。
ボニーでなくとも「彼女を追い出せ」と言いたくなります。能力が生命を支える状況では、無能は罪ですので。
最後の銃撃戦が有名な映画なのですが、特に「凄い」と思うこともなく、「ああ、なるほどこういう感じなのか」と思いました。
それまでの映画のテンポが遅かったので、そう感じたのかもしれません。
全体の印象として、時代の経過で色褪せるタイプの映画だと思いました。少なくとも、私にとってはそうでした。
こういった映画は、同時代に見ないと駄目だなと感じました。